*部品構造

-大部品: 冒険船「葉明丸」 RD:95 評価値:11
--部品: 海洋冒険をするための船
--部品: ウォータージェット推進の双胴船
--部品: 船名の由来
--部品: 技術的な挑戦をする船でもある
--部品: 船首付近には海洋冒険局の旗
--部品: 船内神社
--大部品: 船について RD:7 評価値:5
---部品: 浮力を利用する乗り物
---部品: 喫水がそれぞれ違う
---部品: 移動速度は遅い
---部品: 水の抵抗を受ける
---部品: 経済性が高い!
---部品: さまざまな船を作れる
---部品: 船が持つ復元力
--大部品: 小水線面積双胴船(SWATH) RD:5 評価値:4
---部品: 水面に接する部分を細長く絞り込んだ
---大部品: 双胴船 RD:4 評価値:3
----部品: 2つの並列した船の上部を繋いだような形状の船
----部品: 揺れが小さく復原性が大きい
----部品: 甲板や船内スペースを広く使える
----部品: 旋回性能はあまり良くない
--大部品: ウォータージェット推進 RD:5 評価値:4
---部品: 水流を噴出して推進力に
---部品: 海水を取り込んで高圧にしてから噴出する
---部品: ノズル付近の工夫
---部品: 艦船が高速で航行するのに向いている
---部品: 低速時の燃費は悪い
--大部品: ジャイロコンパス RD:3 評価値:3
---部品: 常に真北を指すコンパス
---部品: もちろん誤差もある
---部品: 電気信号で方位データを伝える
--大部品: 磁気コンパス RD:3 評価値:3
---部品: 磁力で方位を示すコンパス
---部品: 自差と偏差に注意
---部品: 本体はコンパスデッキにある
--大部品: スロットアレイアンテナ RD:8 評価値:5
---部品: 回転する横長の棒のようなアンテナ
---部品: レーダーの基本原理
---部品: マイクロ波が使われる
---部品: SバンドとXバンド
---部品: パルス波(矩形波)で発射
---部品: 傾斜したスロットで水平方向の指向性を向上
---部品: 方位の測定について
---部品: 船の上部に設置されている
--大部品: ソナー RD:7 評価値:5
---部品: 水面下の情報を得ることが出来る
---部品: ソナー(SONAR)の仕組み
---部品: 音は水中でよく響く
---部品: 高周波と低周波
---部品: ソナー用の振動子
---部品: 海という環境による影響
---部品: 海の生態系への影響に注意
--大部品: 医務室(艦船用) RD:4 評価値:3
---部品: 医療行為を行うための部屋
---部品: 医薬品と医療品
---部品: パイプベッドと仕切りカーテン
---部品: 小さな個室
--大部品: 冒険における証拠撮影や情報の記録やサンプルの保存など RD:5 評価値:4
---部品: 銀塩カメラ(フィルムカメラ)
---部品: 船舶搭載用監視カメラ
---部品: 航海日誌
---部品: 電子データとして保存
---部品: 海中のサンプルを保管する設備
--大部品: 気象海象観測機器(船舶用) RD:5 評価値:4
---部品: アネロイド気圧計
---部品: 乾湿計
---部品: 採水バケツと温度計
---部品: 真風向風速計
---部品: 気象海象ハンドブック
--大部品: ヘリポート RD:4 評価値:3
---部品: ヘリ専用の離発着場
---部品: 離着理のためのスペースや境界線などがある
---部品: 運用目的によって異なるヘリポート
---部品: HマークやRマークの意味
--大部品: 船用空撮ドローン「うかぶ君」 RD:16 評価値:6
---部品: 船の上で運用するドローンの試作機
---部品: 丸っこい本体に4つのプロペラとカメラが付いている
---部品: 移動速度やバッテリーなど
---部品: 防水や防錆の処理が施されている
---部品: まだまだ技術や精度は発展途上
---部品: 位置情報は船からの情報を基本に取得
---大部品: 有線式 RD:3 評価値:3
----部品: 150mほどのケーブル
----部品: ケーブル巻き取り機構は船側にある
----部品: 船側のコンピューターで操作や撮影情報を取得する
---大部品: クアッドコプター RD:3 評価値:3
----部品: 4枚のプロペラ
----部品: 回転数を制御して姿勢を変えて移動
----部品: ブラシレスモーター
---大部品: カメラ RD:4 評価値:3
----部品: 光学20倍ズームが可能な高感度カメラ
----部品: 三軸ジンバル
----部品: 赤外線センサー
----部品: 高い位置なら情報取得の範囲は広くなる
--大部品: デッキクレーン(葉明丸用) RD:3 評価値:3
---部品: もぐる君の運用や荷役に使えるクレーン
---部品: 内部にもぐる君のアンビリカルケーブルが通っている
---部品: 船尾付近とその左右にクレーンが稼働する
--大部品: 遠隔操作型無人潜水艇「もぐる君」 RD:11 評価値:6
---部品: 船上から操作できる小型の無人潜水艇
---部品: 3000mのアンビリカルケーブル
---部品: もぐる君の外観について
---部品: シンタクチックフォーム(浮力材)
---部品: 電動油圧式で稼働する
---部品: 6基の大型スラスター
---部品: メタルハライドライト
---部品: ハイビジョンカメラなど
---部品: 2本のマニピュレーター
---部品: 格納式サンプルバスケット
---部品: 機体下部はスキッド構造
--大部品: 上陸用の複合艇(ゴムボート) RD:3 評価値:3
---部品: 原動機付きのゴムボート
---部品: 船底がV字型で繊維強化プラスチック
---部品: 照明や発煙筒などもある



*部品定義

**部品: 海洋冒険をするための船
冒険船「葉明丸」は、星風藩国設計局で設計された中物理技術の冒険用の船である。国営組織である海洋冒険局が保有する船舶であり、長期間の航海とそれによる調査や発見を目的として作られた。

**部品: ウォータージェット推進の双胴船
葉明丸は、安定性と居住性を確保するための双胴船にウォータージェット推進を取り付けた船である。船橋は船首よりやや船体中央寄りの位置にあり、甲板の船尾部分には、もぐる君やその運搬を行うデッキクレーンなどがある(このあたりの重量バランスの関係やクレーン作業における風を防ぐために船橋が前のほうにある) その甲板から少し位置をずらした船体中央付近に、ヘリポート用の小さな第二甲板がやや高い位置に設置されている。全長は60mほど。

**部品: 船名の由来
葉明丸という船名は、紅葉国の「葉」と、孔明先生から「明」を、それぞれ一文字を借りて名付けられている。その由来は、星風藩国の船に関する技術は紅葉国からの技術供与であるため、その感謝を忘れぬようにという船名ルールと、孔明先生の加護がありますように、という意味が込められている。また「葉」は何かを隠し、「明」は明るみにするという意味で、草の“葉”を掻き分けて真実を解き“明”かす冒険船、という意味も込められている。

**部品: 技術的な挑戦をする船でもある
葉明丸は、冒険のための船ではあるが、それと平行して、船に関する新しい技術や試作機のテストを行うことも視野に入れた作られている。双胴船の技術や空撮ドローンや無人潜水艇が運用されているのも、そうした事情からであり、これらの運用も冒険のひとつとしてカウントされている。運用データを引き渡すことで海洋冒険局から報酬を貰うことも出来る。

**部品: 船首付近には海洋冒険局の旗
葉明丸の船首付近には、海洋冒険局に所属しているということを示すための、中心に星が描かれた芭蕉扇が描かれたマークの旗がある。ちなみにこれとは別に共和国や星風藩国の旗もある。

**部品: 船内神社
船内神社とは、文字通り船内にある神社であり、具体的には神棚である。人が多く集まれる食堂に神棚が設置してあり、孔明先生が祀られているのだ。小さいながらも信仰心の篤い人々の長い航海生活においては、大切な施設である。

**部品: 浮力を利用する乗り物
船は基本的に、水の浮力によって浮き、何らかの動力によって推進する乗り物である。簡単に説明すると、浮力とはその物体が水をおしのけた量の重さと同じだけの力を垂直方向に発生させる力であり、これをアルキメデスの原理という。また、船の重さである排水量という言葉はここから来ている。

**部品: 喫水がそれぞれ違う
なぜ船が浮かぶのか? それは船の重さと、水面下で船がおしのけた水の重さが釣り合っているからである。この時、船体が水面下で沈んでいる深さ、つまり水面から船体の一番下までの距離を、喫水と呼ぶ。船が浮いている状態から荷物を増やせば、それだけ喫水は深くなり、逆に減らせば浅くなる。喫水によっては浅い海では座礁してしまったり、港に入港できないこともあるので、船にとっては重要な要素である。

**部品: 移動速度は遅い
船の移動速度は、他の乗り物と比べると随分遅い。船で用いられる速度はノットであり、1ノットは時速1.8kmほどとなってる。そして(ジェットフォイルやシールドシップなどを例外にした上で)船にもよるが、20〜30ノット(時速36〜54km)あたりが船の速度という感じであり、これはかなりのんびりした速度である。

**部品: 水の抵抗を受ける
船は基本的に(ジェットフォイルやシールドシップなどを例外として)水上を移動するが、この時、どうしても水による抵抗が発生する。主に、流体(水)と物体(船)の摩擦が生じる摩擦抵抗、物体の周囲で流体が乱れることで発生する粘性抵抗、そして、船が移動する際に波が発生する造波抵抗である。船には基本的に、これらの抵抗をうまく軽減させるような構造や工夫が施されている。

**部品: 経済性が高い!
船の移動速度はのんびりとしたものだが、しかし輸送効率で見ると、船ほど経済性の高い乗り物は無い。海を移動するので道路や鉄道に縛られることなく、しかも浮力を利用すれば巨大化させて一度に多くの荷物が運べるのだ。

**部品: さまざまな船を作れる
船は、浮力のバランスや、運行上の問題などが無ければ、いろんなものを載せることが可能であり、それはつまり、さまざまな種類の船が作れるということでもある。兵器を載せて軍艦とするもよし。サービスを重視したり高級ホテルを載せて豪華客船とするも良し。輸送効率を追求してコンテナ船にするも良し。というわけである。

**部品: 船が持つ復元力
船には、船の重量の中心である重心(G)と、船が水をおしのけている容積の中心である浮心(B)がある。そして、浮心から鉛直方向に引いた線が船体中心線と交わる点をメタセンタ(M)といい、MからGの高さの差が大きければ大きいほど、船が傾いた時の復元力は大きく、転覆しにくくなる。これはGMという名前で表される重要な数値であり、船が作られる際には容易に転覆しないように設計上の注意や制限などがされている。

**部品: 水面に接する部分を細長く絞り込んだ
双胴船において上部構造を支える2つの船体下部のうち、水面に接する部分を細長く絞り込みつつ、水面下を魚雷のような形状にしたものを、小水線面積双胴船(SWATH)と呼ぶ。水面に接する船体の構造を絞り込むことで造波抵抗などを小さくし、高速航行の性能や燃費などを向上させたものである。

**部品: 2つの並列した船の上部を繋いだような形状の船
双胴船とは、2つの並列した船の上部を繋いだような形状の船のことである。カタマランとも呼ばれる。単胴船と比較して揺れが小さく安定性があり、接続部分を広く甲板スペースとして使えるなどの特徴がある。

**部品: 揺れが小さく復原性が大きい
双胴船の特徴として、2つの下部船体によってバランスを取って安定しているような形であるため、揺れが小さいという特徴がある。また、傾いても元に戻ろうとする復原性も大きい。

**部品: 甲板や船内スペースを広く使える
双胴船は、2つの船体同士を繋ぐ部分を利用して甲板面積を広く確保できたり、下部船体の船内スペースを利用できるなどの利点がある。揺れが小さいのも加えて、居住性や作業環境を向上させやすい。貨物や旅行客などを輸送するのにも向いている。

**部品: 旋回性能はあまり良くない
双胴船は、2つの船体を並列しているような形状であるため、旋回時の性能は単胴船に比べると傾斜はともかく良くはない。単胴船に比べて旋回半径が大きくなるからである。

**部品: 水流を噴出して推進力に
ウォータージェット推進とは、水流を取り込んで圧力をかけてジェット状に噴出し、その反動を推進力にして進むという、艦船の推進機関のひとつである。ボートや水上オートバイなどに使われるケースもある。

**部品: 海水を取り込んで高圧にしてから噴出する
ウォータージェット推進の基本的な構造は、船底にある吸入口から海水を取り込み、その海水をエンジンによって回転するインペラという羽根車で旋回させると共に加圧してエネルギーを与えた後、さらにその水流を固定翼(ステータ)で軸方向に整えてから、船尾のノズルで噴出するという仕組みである。

**部品: ノズル付近の工夫
ウォータージェット推進では、取り込んだ海水の通り道やインペラを覆うダクトが、ノズル付近では狭くなっている。ホースから水を噴出させる際に、ホースの入口を狭くすると水流が勢いよく噴出するのと同じ理屈で、これによって力強く水流を噴出させることが出来る。また、ノズル付近に、水流を逸らすデフレクタ―を取り付けて可動させることで、水流の噴出を前方斜め下方向に逸らすことで後退も可能である。複数のウォータージェット推進装置があれば、これを組み合わせてさまざまな方向転換などが可能である。

**部品: 艦船が高速で航行するのに向いている
ウォータージェット推進の長所は、スクリュープロペラと違ってキャビテーションを抑えられることで、30ノット以上の高速航行に向いているということである。そのため追跡などを行う沿岸警備艇や、高速で移動する旅客船などには相性が良いだろう。

**部品: 低速時の燃費は悪い
高速で航行できるウォータージェット推進だが、低速時は燃費が悪いという短所がある。エネルギー効率もスクリュープロペラに比べて低いのだが、30ノット以上ではスクリュープロペラよりもウォータージェット推進のほうが効率は良くなる。

**部品: 常に真北を指すコンパス
ジャイロコンパスとは、ジャイロスコープの方向保持性(回転の位置を保とうとする性質)と、プレセッション(ジャイロ軸に外部からモーメントを加えることで発生する歳差運動)を利用して、常に真北を指すよう調整されたコンパスのことである。磁力コンパスのように偏差を気にしなくても良く、方位信号を送るのに向いているため、方位測定の道具として優れている。なお、ジャイロコンパスには、コマ(フライホイール)を回転させる回転型や、振動する物体が回転することで発生する力を利用する振動型、光ファイバーや複数の鏡を使ってサニャック効果を利用した光学型などがある。その藩国の技術力に合わせたものが作られるだろう。

**部品: もちろん誤差もある
もちろんジャイロコンパスにも誤差はある。例えば、船の速度や緯度の変化、揺れや旋回による影響を受ける。これらはジャイロコンパスの種類によっては発生しないものもあるが、これらの誤差については、誤差を修正する機器や修正表などを使ったり、メンテナンスによって対応する。

**部品: 電気信号で方位データを伝える
ジャイロコンパスは電気信号で方位データを送るのに適しているため、さまざまな応用が出来る。例えば、船にジャイロ機構を備えたマスターコンパスが1つあれば、マスターコンパスからの電気信号によって動作するレピータコンパスを複数設置することで、いろいろな場所で方位を確認することが出来るようになる。また、オートパイロットやレーダーなど、さまざまな他の電子機器と連携できるという強みがある。

**部品: 磁力で方位を示すコンパス
磁気コンパスは、古くから羅針盤とも呼ばれる、地磁気を利用して方位を示す磁気コンパスである。いわゆる方位磁石と原理は似ており、磁石と方位や角度が描かれたコンパスカードに浮きを付けて、コンパス用の液体の中で自由に方位を示せるようにしたものである。なお、磁気コンパスは基本的に、ジャイロコンパスが壊れたり怪しかったりする時に使われる。磁気コンパスが示すのは地理上の方角ではなく、磁極による方角だからである。ちなみに磁気コンパスは地磁気によって動いているため、電気がなくても使えるコンパスである。もし何らかの異常があってジャイロコンパスの電気系統に異常が発生しても、この磁気コンパスだけは使えるというわけである。

**部品: 自差と偏差に注意
磁気コンパスは、船自体が持つ磁場の影響である自差と、磁場の極点(北磁極)と地理上の極点(北極点)の差異である偏差を計算した上で、きちんとした方位は測定しなければならない。ちなみに他にも、船の加速度の変化や旋回によって誤差が発生することもある。

**部品: 本体はコンパスデッキにある
大型の船に取り付ける磁気コンパスの本体は、見通しが良い艦橋の上部甲板(コンパスデッキ)に設置されており、艦橋の天井から吊り下げられたベリスコープを覗くことで磁気コンパスが示している方位を確認するようになっている。

**部品: 回転する横長の棒のようなアンテナ
スロットアレイアンテナとは、横長の棒が回転しているような見た目の航海用のレーダーアンテナである。もう少し具体的に説明すると、マイクロ波を導波管に並んでいる切れ込み(スロット)から発射しているレーダーである。

**部品: レーダーの基本原理
レーダーとは、周囲に電波を発射して、何かにぶつかって反射して戻ってくるまでの時間を観測することで、その何かがある距離を測るものである。具体的には、光の速度を時間でかけたものを、往復するので2で割ることで距離が測れる。

**部品: マイクロ波が使われる
航海用レーダーに使われる電磁波として、マイクロ波がある。通信に使うものの中では周波数が高く波長の短い電磁波で、真っ直ぐに進む性質が強く、雨などの天候にも強い。

**部品: SバンドとXバンド
航海用レーダーとして使われる周波数帯には、主に3GHz帯のSバンドと、9GHz帯のXバンドがある。基本的に船ではこの周波数帯に対応したレーダー(SバンドレーダーやXバンドレーダー)が使われている。

**部品: パルス波(矩形波)で発射
レーダーの電波をずっと発射し続けていると、反射して戻ってきた電波がいつ発射したものか分からなくなり、きちんとした距離を測ることが出来なくなる。そこでレーダーでは電波を小刻みに発射している。このような電波をパルス波(矩形波)と呼ぶ。これによって電波の送信と受信を交互に行うことで、距離をきちんと測ることが出来る。

**部品: 傾斜したスロットで水平方向の指向性を向上
スロットアレイアンテナの導波管には、マイクロ波が発射するためのスロットが並んでいるが、このスロットは隣接するスロットに対して逆向きに傾斜している。この傾斜によって垂直方向の成分が打ち消されて、より水平方向の指向性を持った電波が発射される。なお、海面方向といった垂直方向への指向性は完全に消えたわけではない。

**部品: 方位の測定について
レーダーの基本原理のみでは、距離は測れても、反射をどの方位から受信したかが分からない。そこで、電波を水平面に幅を持たせて発射するなどの指向性のあるアンテナを使ったり、アンテナ自体を回転させることで360度をスキャン出来るようにしている。ただしこの回転は2秒で1周する程度の速度のため、一瞬で全方位を観測することは出来ない。

**部品: 船の上部に設置されている
レーダーは高い位置に設置するほど、また探知する対象に高さがあればあるほど、その探知可能な距離が向上する。そのためスロットアレイアンテナも、レーダーマストなどに設置するなど、船の上部に設置されている。

**部品: 水面下の情報を得ることが出来る
ソナーを使用することにより、艦船の進路の水面下にある目では見えない障害物(例えば大部分が水面下に隠れている巨大な氷山など)や移動体などを事前に察知することが出来る。これにより航海の安全性が高まる他、軍事面においては敵の魚雷や機雷、潜水艦などを探知するなどに役立つだろう。

**部品: ソナー(SONAR)の仕組み
ソナー(SONAR)とは、SOund NAvigation and Ranging(音響航法と測距)の頭文字から来ており、音波を発してその反射を捉えることで、水中の深さや距離や物体などの位置を探知する技術である。音波を自ら発して反射を捉えるものをアクティブソナー、音や反射を捉えるのみのものをパッシブソナーと呼ぶ。

**部品: 音は水中でよく響く
海中の魚群や海底の構造などを探査する場合、レーダーのように電波を飛ばした反射から情報を得ようとしても、光や電波は水中だと減衰してしまうため実用的ではない。その一方、音は大気中より水中のほうが4倍以上も伝播する。音波を飛ばして探査するソナー技術が生まれたのは、こうした背景によるものである。

**部品: 高周波と低周波
ソナーの探知範囲は、基本的に音波の周波数に左右される。低周波の音波であれば探知範囲は広く深いものとなり、高周波の場合だと探知範囲は狭く短いが、精密な探査が可能となる。

**部品: ソナー用の振動子
ソナーには、振動(音波を発振する)を電気に変換する、またはその逆を行う振動子を組み込んだ装置が備わっている。これらは圧電や磁歪の性質を持つ材料など、その藩国の技術力などに適したものが使用されている。

**部品: 海という環境による影響
レーダーなどに比べると、ソナーは海という環境の影響をとても受けやすい。海面や海底による音波の反射や、水中の温度による伝播の変化、さまざまな雑音などによるものである。これらの要素を把握、処理することがソナーには求められるが、しかし、逆に利用できることもあるかもしれない。

**部品: 海の生態系への影響に注意
大出力で低周波の音波を出すようなアクティブソナーを用いる場合、海の哺乳類の生態系に悪影響を与えないように注意しなければならない。クジラなどの海洋哺乳類は聴覚によるコミュニケーションを行うため、騒音の影響で混乱したり方向感覚を失ったりするからである。

**部品: 医療行為を行うための部屋
患者への医療行為を行うための部屋。医務室では、武器の持ち込みや、船内の医療従事者から認可された飲食物以外の飲食物の持ち込みが厳禁となっている。薬品やカルテを保管するための鍵付き保管庫や机、丸椅子2脚、仕切りカーテンで区分けされたベッド3床、カウンセリング用の小さな個室、医薬品、医療品がある。設備については内科学・外科学・精神医学等の治療を行うための医療機器があり、船内の医療従事者はそこで主に医療行為を行う。医務室には、各国の病院情報や申請手続きの方法に関する情報が記載された資料がある。船内での治療が困難或いは医務室の設備では治療出来ない場合、船内の医療従事者は最寄りの寄港地で病院への陸上搬送の準備を行なったり、緊急性が高い場合はドクターヘリに患者を移送するための手続きをするが、その際に医務室の資料が使われる。また、上陸する国の検疫官と伝染病等のやり取りをする時、船員の体調や航海中に発生した傷病、これまでに寄港した国等に関する資料の提出を求められた際にすぐ提出が出来るよう、船長や他の船員と医務室で打合せ・資料作成をする事もある。

**部品: 医薬品と医療品
医務室には、船酔い・怪我・捻挫・風邪等の船上でよく起こり得る怪我や病に対する医薬品や医療品が設置されている。医療品の中でもマスクや絆創膏は多めに用意しているので、船員が口頭で欲しいと言えば、余程の事が無い限りはすぐに渡して貰える。船医を初めとする船内の医療従事者は、薬の使用期限や船員の個人情報については特に慎重に管理をしており、薬とカルテは必ず鍵付きの保管場所へ保管している。

**部品: パイプベッドと仕切りカーテン
スペース確保が容易である事から、折り畳みの出来るパイプベッドの上に二つ折りの厚めなマットレスを敷いたベッドを3床設置しており、それぞれのベッドの間をカーテンで仕切っている。

**部品: 小さな個室
窓が無く、天井に付いた照明と部屋中央に固定された机、机の両端側の床に固定された背もたれ付きの2脚の椅子がある部屋が医務室の端にあり、カウンセリングの際に使用される。照明は光量を調節出来るようになっており、カウンセリングを行う際に相手が話しやすい環境を作るため、使用時は部屋全体が薄暗くなるようにしている。暗所が怖い患者のカウンセリングをする時や、個室の掃除をする時は部屋全体を明るくしている。

**部品: 銀塩カメラ(フィルムカメラ)
銀塩カメラは、フィルムの化学物質(ハロゲン化銀つまり銀塩が含まれる)を感光させて変化させることで、フィルムに物理的に写真を記録する一昔前のカメラである。フィルムカメラとも呼ばれる。デジタルカメラと違って情報技術による加工が難しいため証拠能力が高い。ちなみにフィルムを引き出して陽に当てると感光して撮影できなくなるので注意。

**部品: 船舶搭載用監視カメラ
船舶の周囲を見張り記録するための大きなカメラで、外見はCIWSをコンパクトにしてレドームを外して砲部分を丸っこいカメラに変えたような形状になっている。つまり上下左右に幅広く動く。船の揺れによるブレを抑えつつ、赤外線モードで夜間も撮影が可能。また、移動する被写体を自動追尾する機能もある。

**部品: 航海日誌
船長や航海長などがそれぞれ毎日書く航海日誌。地味にこまめに書かれている。これも何かあった際の重要な記録として扱われる。ちなみに星風藩国の海洋冒険局では、価値ある冒険を行った際の航海日誌は、機関誌に一部掲載されることもあるぞ。

**部品: 電子データとして保存
空撮ドローンや無人潜水艇が取得した情報、ソナーで得た聴音のデータや音紋などは、船内のコンピューターに電子データとして記録、保存されている。船内のコンピューターや専用の施設などで情報の分析が可能だ。

**部品: 海中のサンプルを保管する設備
無人探査艇などで採取した海中または海底のサンプルを保管する設備がある。例えば、川に近い位置の水質のサンプルを調べれば、文明圏がある場合、何らかの痕跡を発見できる可能性がある。主にサンプルの保存が目的の設備であり、分析などは専門機関や水質管理センターなどが基本的に行う。

**部品: アネロイド気圧計
アネロイド気圧計は、その内部に皮状で弾力性のある金属で真空を密封しており、これが気圧の変化によって形状が変わるのを読み取ることで、気圧を測定する装置である。気圧の変化は天候にとって重要な要素である。

**部品: 乾湿計
乾湿計とは、乾球温度計と湿球温度計のことである。乾球温度計はいわゆる温度(気温)を計るもので、内部の水銀が熱で膨張する仕組みを利用したものであり、湿球温度計は、水に浸したガーゼなどを水銀球に巻き付けて、水が蒸発する際に奪われる気化熱で下がった結果の温度を計るものである。この2つの温度を計算することで、気温や湿度を計ることが出来る。なお、乾湿計は船の船首付近の百葉箱の中に設置されている。

**部品: 採水バケツと温度計
ロープで繋がれた採水バケツで海水などを回収して、水銀温度計で普通に計ることで、水温を計ることが出来るぞ。

**部品: 真風向風速計
風向風速計は、玩具みたいな翼の無いプロペラ飛行機のような形状の、風向きと風速を計る機器である。そしてこの『真』風向風速計では、船の移動速度と針路と連動して計算を行い、相対的ではない本当の風向きと風速を計算して表示してくれるので、とても便利である。

**部品: 気象海象ハンドブック
気象や海象を目視で確認する際に参考となる写真入りのハンドブック。0〜12までの風力階級表や、季節や気候による風や大気の流れの解説、台風の仕組み、晴れや快晴などの天気の見方、さまざまな雲の種類の図や、波の種類や周期の計り方などが書いてある。航海士などは普通に頭で覚えているものが多い。

**部品: ヘリ専用の離発着場
ヘリポートとは、ヘリコプター専用の離発着場のことである。航空機は空港やヘリポートなどの場所以外では基本的に離発着できないため、陸上や建物の屋上、一部の船舶などに備わっていることがある。

**部品: 離着理のためのスペースや境界線などがある
ヘリポートには、ヘリの離発着またはホバリングによる緊急救助を可能とするための定められたスペースと、着陸帯などを示す境界線、HやRなどのマーク、必要な強度や決められた勾配や、滑り止め対策などが決まっている。夜間用に照明や誘導灯のあるヘリポートもある。

**部品: 運用目的によって異なるヘリポート
ヘリポートにも種類があり、高い建物の屋上にある緊急時にだけ使用する緊急離着陸場、学校のグラウンドなど広い敷地を臨時のヘリポートとして申請している飛行場外離着陸場、不特定多数のヘリの離発着が可能な公共用ヘリポート、ヘリを運用する機会の多い警察署や消防署や新聞社、ドクターヘリ拠点の病院といった組織だけが運用する非公共用ヘリポートなどがある。基本的にそれぞれ運用の目的に合わせたヘリポートが設置される。

**部品: HマークやRマークの意味
ヘリポートには、Hのマークが描かれているものがある。これは「Heliport」の頭文字のHであり、そのヘリポートが、ヘリが離着陸可能な強度があることを意味する。マークがRの場合は「Rescue」、つまりホバリングなどによる緊急救助用のヘリコプタースペースであることを意味しており、ヘリの離着陸できる強度がないことを示しているので注意である。

**部品: 船の上で運用するドローンの試作機
船用空撮ドローン「うかぶ君」は、星風藩国設計局が開発した、空中で撮影などを行うドローンの試作機である。より具体的には、船の上で運用して高い位置から周囲を偵察することを主目的としている。なお、中物理技術で作られており、有線式である。ちなみに冒険船「葉明丸」における運用では、ヘリポートを利用することで離着陸を容易にしている。

**部品: 丸っこい本体に4つのプロペラとカメラが付いている
うかぶ君は、縦横高さ50センチほどの丸っこい本体と、そこから四方に伸びる4つのアームと、その先にあるプロペラで主に構成されている。また、本体下部には三軸のジンバルが付いたカメラが、プロペラ下部には着陸時にカメラに衝撃を与えないようにするためのスキッドがある。

**部品: 移動速度やバッテリーなど
うかぶ君の移動速度は、最大でおよそ時速50km(船だと27ノットぐらい)である。ケーブルなどを外すと僅かに速度は上がるが、その場合、内蔵バッテリーは20分ほどしか持たない。なお、ケーブル無しの場合の最大積載重量は3kgである。

**部品: 防水や防錆の処理が施されている
うかぶ君は、海上で運用することを想定しているため、防水や防錆などの処理が各所に施されている。電力供給を行うケーブルや本体のバッテリーなどは、漏電したりしないように特に注意されている。

**部品: まだまだ技術や精度は発展途上
うかぶ君は中物理の技術で作られているのの、GPSやAI技術などは使用されておらず、まずは飛行能力や映像取得などの技術を実証しようということで作られた機体である。よってドローンとしての技術や精度は、まだまだ発展途上のレベルである。

**部品: 位置情報は船からの情報を基本に取得
うかぶ君にはGPS機能が付いていないので、船の位置情報と、船のレーダーでうかぶ君を捉える、またはケーブルの長さ(ドローン側で弛みが少ないように調整する)と角度から計算を行うなどして、うかぶ君は自身の三次元的な位置情報を取得することが出来る。さらにその情報をカメラ映像と組み合わせて、撮影した情報の位置や高さなども、ある程度は計算して出すことが出来る。

**部品: 150mほどのケーブル
うかぶ君は、150mほどの長さのケーブルを通して船から電力供給を受けたり電気信号を送受信しながら飛ぶ、有線式のドローンである。偵察で長時間飛んだり、映像などの情報を即座に船に送ったり、海上で船に着陸する場合にケーブルで巻き取る形で補助して着陸するなど、有線のほうが利点が多いのではという判断からそうなっている。飛行する関係上それなりに軽量であり、長さが150mほど、というのは、150m以上の高度をドローンが飛行してはいけないのでそうなっている。違反しないギリギリを狙っているわけだ。

**部品: ケーブル巻き取り機構は船側にある
ケーブルの巻き取り機構は、船側に設置されるようになっている。そのほうがペイロード(最大積載量)を増やせるからだ。船の上に着陸する時は、巻き取りの速度とプロペラの回転速度を調整することで、僅かに引っ張られるようにスムーズに下降して、ある程度の距離になってから指定のポイントに着地するという仕組みである。これによって移動中の船の上への着陸を容易にしている。

**部品: 船側のコンピューターで操作や撮影情報を取得する
うかぶ君はケーブルで船と繋がっており、電力供給や電気信号の送受信を行っている。基本的に、電力はケーブルを通して船の発電機から供給されており、操作や情報取得などは船側にあるコンピューターと接続して行われる。パソコンに専用プログラムをインストールする形式なので、高価なパソコンなどはあまり必要ではない。うかぶ君を、移動する船の真上に常に位置するように指示を出したり、撮影情報をリアルタイムで見たり、情報の保存や分析を行うなどが出来るようになる。

**部品: 4枚のプロペラ
もぐる君の本体から前方と後方の左右それぞれに伸びるアームの先には、プロペラが付いている。どこかねじれた構造となっているこの羽が回転することで揚力を発生させて飛び、前後で回転する方向を逆にすることで機体に発生するトルクを打ち消している。そうしないとぐるぐる回転しながら飛ぶことになるからだ。この4つのプロペラの機体のことを、クアッドコプターと呼ぶ。

**部品: 回転数を制御して姿勢を変えて移動
プロペラの回転数を制御することで、飛んでいる機体の姿勢を変えて移動する方向を変えることが出来る。例えば前方の2つのプロペラの回転数を落とせば、後方のプロペラとの浮力の差で機体は前方に傾き、前進するというわけである。これによって前後左右など自在の動きが可能となった。空中でピタリと滞空(ホバリング)したりも出来る。左右で発生する揚力差の調整も容易だ。

**部品: ブラシレスモーター
うかぶ君のプロペラを回すためのモーターは、ブラシレスモーターが採用されている。ブラシモーターは、ブラシ(電極)とコミュテーター(整流子)で機械的に電流を流し、回転子(ここではコイル)と永久磁石のある固定子(ステータ)の間の磁力で回転力を生み出す仕組みだが、ブラシレスモーターは、ブラシとコミュテーターの部分を電子回路に置き換えつつ固定子に複数のコイルを設置し、回転子をコイルではなく永久電池にすることで回転している。電気回路で各コイルを制御して効率的に回転を発生させつつ、ブラシが無いことから損耗やノイズや小さいなどの利点がある。

**部品: 光学20倍ズームが可能な高感度カメラ
うかぶ君の本体下部に付いているカメラは、光学20倍のズームが可能な高感度カメラである。およそ800万画素(4k画質)で鮮明な映像が映し出される。撮影された映像は機体内部に記録される他、ケーブルを通してリアルタイムで船側で見ることも出来る。

**部品: 三軸ジンバル
ただドローンにカメラを備え付けて撮影すると、ドローンの動きや姿勢変化でブレや揺れが起きて、安定しない映像ばかりが撮影されてしまう。そこで、常に一定の位置にカメラが向くよう自動調節する回転台付きのグリップである、ジンバルが備え付けられている。三軸の場合は、上下・左右・回転の3つの軸でブレや揺れに対応しており、これによってブレや揺れが大きく低減されて、滑らかな映像を撮ることが出来る。

**部品: 赤外線センサー
うかぶ君には、通常のカメラと併用できる赤外線センサーが備え付けられている。これによって目では見えない温度分布を可視化して映像として出力することが出来る。夜間における情報取得や遭難者捜索などでは活躍する場合があるだろう。

**部品: 高い位置なら情報取得の範囲は広くなる
仮に水面から甲板上に立つ人間の視点までの高さを5mとした場合、水平線までの約8kmほどが偵察や情報取得の範囲となる。しかし、うかぶ君が水面から150mほどの高さで偵察や情報取得を行えば、水平線までの距離は約43kmにもなる。広い海上において、ヘリ運用をせずに低コストで簡易に広範囲の偵察や情報取得を行えるのだ。

**部品: もぐる君の運用や荷役に使えるクレーン
葉明丸の甲板の後部には、もぐる君を吊り上げりたり海に沈めたりするためのデッキクレーンがある。そんなに大きくないシングルタイプのクレーンで伸縮が可能。簡単な運搬の荷役にも使える。

**部品: 内部にもぐる君のアンビリカルケーブルが通っている
葉明丸のデッキクレーンの内部は、もぐる君のアンビリカルケーブルが通っている特別性である。ちなみにもぐる君とケーブルを取り外すことで普通に運搬用のクレーンとしても使える。

**部品: 船尾付近とその左右にクレーンが稼働する
クレーンの可動範囲は、葉明丸の船尾付近とその左右に及ぶ。これは、もぐる君の運用や荷物の運搬などを考えてのことだが、もぐる君を海上で運用する際は、なるべく船体を安定させる関係で船尾の真後ろからもぐる君を沈めることになっている。

**部品: 船上から操作できる小型の無人潜水艇
遠隔操作型無人潜水艇「もぐる君」は、海中や海底の調査やサンプル確保などの作業用に星風藩国設計局が開発した、船上から遠隔操作できる小型の無人潜水艇である。もぐる君とコントロールルームがある船はケーブルで繋がっており、海中の映像を見れるなどの他に、マニピュレーターで簡単な作業も出来る。

**部品: 3000mのアンビリカルケーブル
電力供給や電気信号などを船からもぐる君に送るためのアンビリカルケーブルは、3000mほどの長さがある。海底などを調査する関係で、これぐらいの長さになっている。

**部品: もぐる君の外観について
もぐる君は、上部の浮力材がある部分、中部のスラスターやモーターなどがある部分、下部のスキッドの部分の、おおむね3つで構成されている。海に沈めたり水流を前後や左右に通す関係で、正方形っぽい機械の塊であると同時に、どこかスカスカした外観となっている。ちなみに大きさは、長さ3m、幅2m、高さ2.6mほどで、重さは4tと少し。

**部品: シンタクチックフォーム(浮力材)
もぐる君の機体上部のカバーの内部には、シンタクチックフォームという浮力材が使われている。これはガラスマイクロバルーンという小さな空洞のガラス球を高強度のエポキシ樹脂で固めたもので、深海の水圧でも変形しないような強度と同時に、機体に必要な浮力を持たせている。

**部品: 電動油圧式で稼働する
もぐる君は、電動油圧式で稼働する無人潜水艇である。船と繋がっているアンビリカルケーブルからの電力供給によってモーターを回したり、油圧ポンプを動作させてマニピュレーターを動かしたりしている。船からの電力供給が切れない限りは、長時間活動することが出来るだろう。

**部品: 6基の大型スラスター
もぐる君には、扇風機のような大型スラスターが6基あり、これらによって浮上や沈降、左右の水平移動、前進や後退などの動きが可能である。速度は水中で、前進3ノット、後進と左右の移動が2ノット、上下の移動が1.5ノットほど。

**部品: メタルハライドライト
メタルハライドライトは、ハロゲン化金属(メタルハライド)を水銀蒸気と混合させて発生させる高圧放電によるランプである。海底の様子を鮮明にカメラで鮮明に捉える関係上、明るくて寿命が長めのライトが必要だったのである。もぐる君には、5台のメタルハライドライトが備わっており、機体の前部および可動式ブームに備わっている。他にもハロゲンライトが1台設置されている。

**部品: ハイビジョンカメラなど
操作にせよ記録にせよ、無人探査機はカメラが良くないと話にならない。そこで、もぐる君には高感度のハイビジョンカメラが装備されている。他にもCCDカメラが可動式ブームに備え付けられおり、上下左右に動いて向きを変えて視界を確保しつつ、マニピュレーターの操作などを手助けする。また、後方にはアンビリカルケーブルなどを監視するカメラもある。

**部品: 2本のマニピュレーター
マニピュレーターとは、要するにロボットアームのことであり、もぐる君の機体前部の左右には2つのマニピュレーターが装備されている。母船からの遠隔操作で動き、アームを伸ばしたり曲げたり折り畳んだり、先端の2本の指を開閉させて摘まむ、回転させるなどが可能。これによって容器の蓋を開け閉めしたり、左右のマニピュレーターの間にある格納式サンプルバスケットに採取物を入れたりが出来る。先端部はシンプルな構造であるため、サンプル採取以外の簡単な作業もある程度は可能。

**部品: 格納式サンプルバスケット
格納式サンプルバスケットは、マニピュレーターが深海で採取したサンプルを確保するための容器を格納するためのカゴである。アルミ製のフレームと樹脂製ネットを中心に構成されており、水中重量約70キロ以下までを格納できる。通常はもぐる君の機体下部のスキッド構造内に収納されており、電動モーターで可動して引き出される。他にもスコップなどの簡単な道具も収納されていることがある。

**部品: 機体下部はスキッド構造
もぐる君の機体下部はスキッド構造になっており、このスペースには、さまざまな装置などを目的に応じて換装できるようになっている。海底に着底する際もそれなりに安定感がある。

**部品: 原動機付きのゴムボート
上陸用の複合艇とは、気密性が高いチューブに空気を入れて運用するゴムボートに原動機と硬質素材を備えたものである。冒険船「葉明丸」の複合艇においては、主に港湾が整備されていない島などへの簡単な上陸などを運用目的としており、普段は船に積んであって、船のワイヤーを使って吊り下げや吊り上げを行い、着水や回収を行う。それなりの大きさがあり、いざという時の避難用にも一応は使える。

**部品: 船底がV字型で繊維強化プラスチック
船底はV字型で、繊維強化プラスチックが素材として使用されている。軽量なゴムボートでありながら耐久性を持たせており、こうした硬質の素材を船底に用いているボートを複合艇と呼ぶ。その代わり空気を抜いての折り畳みなどが出来なくなっている。

**部品: 照明や発煙筒などもある
上陸用の複合艇には、太陽光電池で充電できる小型の照明や、何かを合図するための発煙筒などが備わっている。また救助キットや水と食糧が僅かにあるが、こちらは一応程度の備えである。



*提出書式

  大部品: 冒険船「葉明丸」 RD:95 評価値:11
  -部品: 海洋冒険をするための船
  -部品: ウォータージェット推進の双胴船
  -部品: 船名の由来
  -部品: 技術的な挑戦をする船でもある
  -部品: 船首付近には海洋冒険局の旗
  -部品: 船内神社
  -大部品: 船について RD:7 評価値:5
  --部品: 浮力を利用する乗り物
  --部品: 喫水がそれぞれ違う
  --部品: 移動速度は遅い
  --部品: 水の抵抗を受ける
  --部品: 経済性が高い!
  --部品: さまざまな船を作れる
  --部品: 船が持つ復元力
  -大部品: 小水線面積双胴船(SWATH) RD:5 評価値:4
  --部品: 水面に接する部分を細長く絞り込んだ
  --大部品: 双胴船 RD:4 評価値:3
  ---部品: 2つの並列した船の上部を繋いだような形状の船
  ---部品: 揺れが小さく復原性が大きい
  ---部品: 甲板や船内スペースを広く使える
  ---部品: 旋回性能はあまり良くない
  -大部品: ウォータージェット推進 RD:5 評価値:4
  --部品: 水流を噴出して推進力に
  --部品: 海水を取り込んで高圧にしてから噴出する
  --部品: ノズル付近の工夫
  --部品: 艦船が高速で航行するのに向いている
  --部品: 低速時の燃費は悪い
  -大部品: ジャイロコンパス RD:3 評価値:3
  --部品: 常に真北を指すコンパス
  --部品: もちろん誤差もある
  --部品: 電気信号で方位データを伝える
  -大部品: 磁気コンパス RD:3 評価値:3
  --部品: 磁力で方位を示すコンパス
  --部品: 自差と偏差に注意
  --部品: 本体はコンパスデッキにある
  -大部品: スロットアレイアンテナ RD:8 評価値:5
  --部品: 回転する横長の棒のようなアンテナ
  --部品: レーダーの基本原理
  --部品: マイクロ波が使われる
  --部品: SバンドとXバンド
  --部品: パルス波(矩形波)で発射
  --部品: 傾斜したスロットで水平方向の指向性を向上
  --部品: 方位の測定について
  --部品: 船の上部に設置されている
  -大部品: ソナー RD:7 評価値:5
  --部品: 水面下の情報を得ることが出来る
  --部品: ソナー(SONAR)の仕組み
  --部品: 音は水中でよく響く
  --部品: 高周波と低周波
  --部品: ソナー用の振動子
  --部品: 海という環境による影響
  --部品: 海の生態系への影響に注意
  -大部品: 医務室(艦船用) RD:4 評価値:3
  --部品: 医療行為を行うための部屋
  --部品: 医薬品と医療品
  --部品: パイプベッドと仕切りカーテン
  --部品: 小さな個室
  -大部品: 冒険における証拠撮影や情報の記録やサンプルの保存など RD:5 評価値:4
  --部品: 銀塩カメラ(フィルムカメラ)
  --部品: 船舶搭載用監視カメラ
  --部品: 航海日誌
  --部品: 電子データとして保存
  --部品: 海中のサンプルを保管する設備
  -大部品: 気象海象観測機器(船舶用) RD:5 評価値:4
  --部品: アネロイド気圧計
  --部品: 乾湿計
  --部品: 採水バケツと温度計
  --部品: 真風向風速計
  --部品: 気象海象ハンドブック
  -大部品: ヘリポート RD:4 評価値:3
  --部品: ヘリ専用の離発着場
  --部品: 離着理のためのスペースや境界線などがある
  --部品: 運用目的によって異なるヘリポート
  --部品: HマークやRマークの意味
  -大部品: 船用空撮ドローン「うかぶ君」 RD:16 評価値:6
  --部品: 船の上で運用するドローンの試作機
  --部品: 丸っこい本体に4つのプロペラとカメラが付いている
  --部品: 移動速度やバッテリーなど
  --部品: 防水や防錆の処理が施されている
  --部品: まだまだ技術や精度は発展途上
  --部品: 位置情報は船からの情報を基本に取得
  --大部品: 有線式 RD:3 評価値:3
  ---部品: 150mほどのケーブル
  ---部品: ケーブル巻き取り機構は船側にある
  ---部品: 船側のコンピューターで操作や撮影情報を取得する
  --大部品: クアッドコプター RD:3 評価値:3
  ---部品: 4枚のプロペラ
  ---部品: 回転数を制御して姿勢を変えて移動
  ---部品: ブラシレスモーター
  --大部品: カメラ RD:4 評価値:3
  ---部品: 光学20倍ズームが可能な高感度カメラ
  ---部品: 三軸ジンバル
  ---部品: 赤外線センサー
  ---部品: 高い位置なら情報取得の範囲は広くなる
  -大部品: デッキクレーン(葉明丸用) RD:3 評価値:3
  --部品: もぐる君の運用や荷役に使えるクレーン
  --部品: 内部にもぐる君のアンビリカルケーブルが通っている
  --部品: 船尾付近とその左右にクレーンが稼働する
  -大部品: 遠隔操作型無人潜水艇「もぐる君」 RD:11 評価値:6
  --部品: 船上から操作できる小型の無人潜水艇
  --部品: 3000mのアンビリカルケーブル
  --部品: もぐる君の外観について
  --部品: シンタクチックフォーム(浮力材)
  --部品: 電動油圧式で稼働する
  --部品: 6基の大型スラスター
  --部品: メタルハライドライト
  --部品: ハイビジョンカメラなど
  --部品: 2本のマニピュレーター
  --部品: 格納式サンプルバスケット
  --部品: 機体下部はスキッド構造
  -大部品: 上陸用の複合艇(ゴムボート) RD:3 評価値:3
  --部品: 原動機付きのゴムボート
  --部品: 船底がV字型で繊維強化プラスチック
  --部品: 照明や発煙筒などもある
 
 
  部品: 海洋冒険をするための船
  冒険船「葉明丸」は、星風藩国設計局で設計された中物理技術の冒険用の船である。国営組織である海洋冒険局が保有する船舶であり、長期間の航海とそれによる調査や発見を目的として作られた。
 
  部品: ウォータージェット推進の双胴船
  葉明丸は、安定性と居住性を確保するための双胴船にウォータージェット推進を取り付けた船である。船橋は船首よりやや船体中央寄りの位置にあり、甲板の船尾部分には、もぐる君やその運搬を行うデッキクレーンなどがある(このあたりの重量バランスの関係やクレーン作業における風を防ぐために船橋が前のほうにある) その甲板から少し位置をずらした船体中央付近に、ヘリポート用の小さな第二甲板がやや高い位置に設置されている。全長は60mほど。
 
  部品: 船名の由来
  葉明丸という船名は、紅葉国の「葉」と、孔明先生から「明」を、それぞれ一文字を借りて名付けられている。その由来は、星風藩国の船に関する技術は紅葉国からの技術供与であるため、その感謝を忘れぬようにという船名ルールと、孔明先生の加護がありますように、という意味が込められている。また「葉」は何かを隠し、「明」は明るみにするという意味で、草の“葉”を掻き分けて真実を解き“明”かす冒険船、という意味も込められている。
 
  部品: 技術的な挑戦をする船でもある
  葉明丸は、冒険のための船ではあるが、それと平行して、船に関する新しい技術や試作機のテストを行うことも視野に入れた作られている。双胴船の技術や空撮ドローンや無人潜水艇が運用されているのも、そうした事情からであり、これらの運用も冒険のひとつとしてカウントされている。運用データを引き渡すことで海洋冒険局から報酬を貰うことも出来る。
 
  部品: 船首付近には海洋冒険局の旗
  葉明丸の船首付近には、海洋冒険局に所属しているということを示すための、中心に星が描かれた芭蕉扇が描かれたマークの旗がある。ちなみにこれとは別に共和国や星風藩国の旗もある。
 
  部品: 船内神社
  船内神社とは、文字通り船内にある神社であり、具体的には神棚である。人が多く集まれる食堂に神棚が設置してあり、孔明先生が祀られているのだ。小さいながらも信仰心の篤い人々の長い航海生活においては、大切な施設である。
 
  部品: 浮力を利用する乗り物
  船は基本的に、水の浮力によって浮き、何らかの動力によって推進する乗り物である。簡単に説明すると、浮力とはその物体が水をおしのけた量の重さと同じだけの力を垂直方向に発生させる力であり、これをアルキメデスの原理という。また、船の重さである排水量という言葉はここから来ている。
 
  部品: 喫水がそれぞれ違う
  なぜ船が浮かぶのか? それは船の重さと、水面下で船がおしのけた水の重さが釣り合っているからである。この時、船体が水面下で沈んでいる深さ、つまり水面から船体の一番下までの距離を、喫水と呼ぶ。船が浮いている状態から荷物を増やせば、それだけ喫水は深くなり、逆に減らせば浅くなる。喫水によっては浅い海では座礁してしまったり、港に入港できないこともあるので、船にとっては重要な要素である。
 
  部品: 移動速度は遅い
  船の移動速度は、他の乗り物と比べると随分遅い。船で用いられる速度はノットであり、1ノットは時速1.8kmほどとなってる。そして(ジェットフォイルやシールドシップなどを例外にした上で)船にもよるが、20〜30ノット(時速36〜54km)あたりが船の速度という感じであり、これはかなりのんびりした速度である。
 
  部品: 水の抵抗を受ける
  船は基本的に(ジェットフォイルやシールドシップなどを例外として)水上を移動するが、この時、どうしても水による抵抗が発生する。主に、流体(水)と物体(船)の摩擦が生じる摩擦抵抗、物体の周囲で流体が乱れることで発生する粘性抵抗、そして、船が移動する際に波が発生する造波抵抗である。船には基本的に、これらの抵抗をうまく軽減させるような構造や工夫が施されている。
 
  部品: 経済性が高い!
  船の移動速度はのんびりとしたものだが、しかし輸送効率で見ると、船ほど経済性の高い乗り物は無い。海を移動するので道路や鉄道に縛られることなく、しかも浮力を利用すれば巨大化させて一度に多くの荷物が運べるのだ。
 
  部品: さまざまな船を作れる
  船は、浮力のバランスや、運行上の問題などが無ければ、いろんなものを載せることが可能であり、それはつまり、さまざまな種類の船が作れるということでもある。兵器を載せて軍艦とするもよし。サービスを重視したり高級ホテルを載せて豪華客船とするも良し。輸送効率を追求してコンテナ船にするも良し。というわけである。
 
  部品: 船が持つ復元力
  船には、船の重量の中心である重心(G)と、船が水をおしのけている容積の中心である浮心(B)がある。そして、浮心から鉛直方向に引いた線が船体中心線と交わる点をメタセンタ(M)といい、MからGの高さの差が大きければ大きいほど、船が傾いた時の復元力は大きく、転覆しにくくなる。これはGMという名前で表される重要な数値であり、船が作られる際には容易に転覆しないように設計上の注意や制限などがされている。
 
  部品: 水面に接する部分を細長く絞り込んだ
  双胴船において上部構造を支える2つの船体下部のうち、水面に接する部分を細長く絞り込みつつ、水面下を魚雷のような形状にしたものを、小水線面積双胴船(SWATH)と呼ぶ。水面に接する船体の構造を絞り込むことで造波抵抗などを小さくし、高速航行の性能や燃費などを向上させたものである。
 
  部品: 2つの並列した船の上部を繋いだような形状の船
  双胴船とは、2つの並列した船の上部を繋いだような形状の船のことである。カタマランとも呼ばれる。単胴船と比較して揺れが小さく安定性があり、接続部分を広く甲板スペースとして使えるなどの特徴がある。
 
  部品: 揺れが小さく復原性が大きい
  双胴船の特徴として、2つの下部船体によってバランスを取って安定しているような形であるため、揺れが小さいという特徴がある。また、傾いても元に戻ろうとする復原性も大きい。
 
  部品: 甲板や船内スペースを広く使える
  双胴船は、2つの船体同士を繋ぐ部分を利用して甲板面積を広く確保できたり、下部船体の船内スペースを利用できるなどの利点がある。揺れが小さいのも加えて、居住性や作業環境を向上させやすい。貨物や旅行客などを輸送するのにも向いている。
 
  部品: 旋回性能はあまり良くない
  双胴船は、2つの船体を並列しているような形状であるため、旋回時の性能は単胴船に比べると傾斜はともかく良くはない。単胴船に比べて旋回半径が大きくなるからである。
 
  部品: 水流を噴出して推進力に
  ウォータージェット推進とは、水流を取り込んで圧力をかけてジェット状に噴出し、その反動を推進力にして進むという、艦船の推進機関のひとつである。ボートや水上オートバイなどに使われるケースもある。
 
  部品: 海水を取り込んで高圧にしてから噴出する
  ウォータージェット推進の基本的な構造は、船底にある吸入口から海水を取り込み、その海水をエンジンによって回転するインペラという羽根車で旋回させると共に加圧してエネルギーを与えた後、さらにその水流を固定翼(ステータ)で軸方向に整えてから、船尾のノズルで噴出するという仕組みである。
 
  部品: ノズル付近の工夫
  ウォータージェット推進では、取り込んだ海水の通り道やインペラを覆うダクトが、ノズル付近では狭くなっている。ホースから水を噴出させる際に、ホースの入口を狭くすると水流が勢いよく噴出するのと同じ理屈で、これによって力強く水流を噴出させることが出来る。また、ノズル付近に、水流を逸らすデフレクタ―を取り付けて可動させることで、水流の噴出を前方斜め下方向に逸らすことで後退も可能である。複数のウォータージェット推進装置があれば、これを組み合わせてさまざまな方向転換などが可能である。
 
  部品: 艦船が高速で航行するのに向いている
  ウォータージェット推進の長所は、スクリュープロペラと違ってキャビテーションを抑えられることで、30ノット以上の高速航行に向いているということである。そのため追跡などを行う沿岸警備艇や、高速で移動する旅客船などには相性が良いだろう。
 
  部品: 低速時の燃費は悪い
  高速で航行できるウォータージェット推進だが、低速時は燃費が悪いという短所がある。エネルギー効率もスクリュープロペラに比べて低いのだが、30ノット以上ではスクリュープロペラよりもウォータージェット推進のほうが効率は良くなる。
 
  部品: 常に真北を指すコンパス
  ジャイロコンパスとは、ジャイロスコープの方向保持性(回転の位置を保とうとする性質)と、プレセッション(ジャイロ軸に外部からモーメントを加えることで発生する歳差運動)を利用して、常に真北を指すよう調整されたコンパスのことである。磁力コンパスのように偏差を気にしなくても良く、方位信号を送るのに向いているため、方位測定の道具として優れている。なお、ジャイロコンパスには、コマ(フライホイール)を回転させる回転型や、振動する物体が回転することで発生する力を利用する振動型、光ファイバーや複数の鏡を使ってサニャック効果を利用した光学型などがある。その藩国の技術力に合わせたものが作られるだろう。
 
  部品: もちろん誤差もある
  もちろんジャイロコンパスにも誤差はある。例えば、船の速度や緯度の変化、揺れや旋回による影響を受ける。これらはジャイロコンパスの種類によっては発生しないものもあるが、これらの誤差については、誤差を修正する機器や修正表などを使ったり、メンテナンスによって対応する。
 
  部品: 電気信号で方位データを伝える
  ジャイロコンパスは電気信号で方位データを送るのに適しているため、さまざまな応用が出来る。例えば、船にジャイロ機構を備えたマスターコンパスが1つあれば、マスターコンパスからの電気信号によって動作するレピータコンパスを複数設置することで、いろいろな場所で方位を確認することが出来るようになる。また、オートパイロットやレーダーなど、さまざまな他の電子機器と連携できるという強みがある。
 
  部品: 磁力で方位を示すコンパス
  磁気コンパスは、古くから羅針盤とも呼ばれる、地磁気を利用して方位を示す磁気コンパスである。いわゆる方位磁石と原理は似ており、磁石と方位や角度が描かれたコンパスカードに浮きを付けて、コンパス用の液体の中で自由に方位を示せるようにしたものである。なお、磁気コンパスは基本的に、ジャイロコンパスが壊れたり怪しかったりする時に使われる。磁気コンパスが示すのは地理上の方角ではなく、磁極による方角だからである。ちなみに磁気コンパスは地磁気によって動いているため、電気がなくても使えるコンパスである。もし何らかの異常があってジャイロコンパスの電気系統に異常が発生しても、この磁気コンパスだけは使えるというわけである。
 
  部品: 自差と偏差に注意
  磁気コンパスは、船自体が持つ磁場の影響である自差と、磁場の極点(北磁極)と地理上の極点(北極点)の差異である偏差を計算した上で、きちんとした方位は測定しなければならない。ちなみに他にも、船の加速度の変化や旋回によって誤差が発生することもある。
 
  部品: 本体はコンパスデッキにある
  大型の船に取り付ける磁気コンパスの本体は、見通しが良い艦橋の上部甲板(コンパスデッキ)に設置されており、艦橋の天井から吊り下げられたベリスコープを覗くことで磁気コンパスが示している方位を確認するようになっている。
 
  部品: 回転する横長の棒のようなアンテナ
  スロットアレイアンテナとは、横長の棒が回転しているような見た目の航海用のレーダーアンテナである。もう少し具体的に説明すると、マイクロ波を導波管に並んでいる切れ込み(スロット)から発射しているレーダーである。
 
  部品: レーダーの基本原理
  レーダーとは、周囲に電波を発射して、何かにぶつかって反射して戻ってくるまでの時間を観測することで、その何かがある距離を測るものである。具体的には、光の速度を時間でかけたものを、往復するので2で割ることで距離が測れる。
 
  部品: マイクロ波が使われる
  航海用レーダーに使われる電磁波として、マイクロ波がある。通信に使うものの中では周波数が高く波長の短い電磁波で、真っ直ぐに進む性質が強く、雨などの天候にも強い。
 
  部品: SバンドとXバンド
  航海用レーダーとして使われる周波数帯には、主に3GHz帯のSバンドと、9GHz帯のXバンドがある。基本的に船ではこの周波数帯に対応したレーダー(SバンドレーダーやXバンドレーダー)が使われている。
 
  部品: パルス波(矩形波)で発射
  レーダーの電波をずっと発射し続けていると、反射して戻ってきた電波がいつ発射したものか分からなくなり、きちんとした距離を測ることが出来なくなる。そこでレーダーでは電波を小刻みに発射している。このような電波をパルス波(矩形波)と呼ぶ。これによって電波の送信と受信を交互に行うことで、距離をきちんと測ることが出来る。
 
  部品: 傾斜したスロットで水平方向の指向性を向上
  スロットアレイアンテナの導波管には、マイクロ波が発射するためのスロットが並んでいるが、このスロットは隣接するスロットに対して逆向きに傾斜している。この傾斜によって垂直方向の成分が打ち消されて、より水平方向の指向性を持った電波が発射される。なお、海面方向といった垂直方向への指向性は完全に消えたわけではない。
 
  部品: 方位の測定について
  レーダーの基本原理のみでは、距離は測れても、反射をどの方位から受信したかが分からない。そこで、電波を水平面に幅を持たせて発射するなどの指向性のあるアンテナを使ったり、アンテナ自体を回転させることで360度をスキャン出来るようにしている。ただしこの回転は2秒で1周する程度の速度のため、一瞬で全方位を観測することは出来ない。
 
  部品: 船の上部に設置されている
  レーダーは高い位置に設置するほど、また探知する対象に高さがあればあるほど、その探知可能な距離が向上する。そのためスロットアレイアンテナも、レーダーマストなどに設置するなど、船の上部に設置されている。
 
  部品: 水面下の情報を得ることが出来る
  ソナーを使用することにより、艦船の進路の水面下にある目では見えない障害物(例えば大部分が水面下に隠れている巨大な氷山など)や移動体などを事前に察知することが出来る。これにより航海の安全性が高まる他、軍事面においては敵の魚雷や機雷、潜水艦などを探知するなどに役立つだろう。
 
  部品: ソナー(SONAR)の仕組み
  ソナー(SONAR)とは、SOund NAvigation and Ranging(音響航法と測距)の頭文字から来ており、音波を発してその反射を捉えることで、水中の深さや距離や物体などの位置を探知する技術である。音波を自ら発して反射を捉えるものをアクティブソナー、音や反射を捉えるのみのものをパッシブソナーと呼ぶ。
 
  部品: 音は水中でよく響く
  海中の魚群や海底の構造などを探査する場合、レーダーのように電波を飛ばした反射から情報を得ようとしても、光や電波は水中だと減衰してしまうため実用的ではない。その一方、音は大気中より水中のほうが4倍以上も伝播する。音波を飛ばして探査するソナー技術が生まれたのは、こうした背景によるものである。
 
  部品: 高周波と低周波
  ソナーの探知範囲は、基本的に音波の周波数に左右される。低周波の音波であれば探知範囲は広く深いものとなり、高周波の場合だと探知範囲は狭く短いが、精密な探査が可能となる。
 
  部品: ソナー用の振動子
  ソナーには、振動(音波を発振する)を電気に変換する、またはその逆を行う振動子を組み込んだ装置が備わっている。これらは圧電や磁歪の性質を持つ材料など、その藩国の技術力などに適したものが使用されている。
 
  部品: 海という環境による影響
  レーダーなどに比べると、ソナーは海という環境の影響をとても受けやすい。海面や海底による音波の反射や、水中の温度による伝播の変化、さまざまな雑音などによるものである。これらの要素を把握、処理することがソナーには求められるが、しかし、逆に利用できることもあるかもしれない。
 
  部品: 海の生態系への影響に注意
  大出力で低周波の音波を出すようなアクティブソナーを用いる場合、海の哺乳類の生態系に悪影響を与えないように注意しなければならない。クジラなどの海洋哺乳類は聴覚によるコミュニケーションを行うため、騒音の影響で混乱したり方向感覚を失ったりするからである。
 
  部品: 医療行為を行うための部屋
  患者への医療行為を行うための部屋。医務室では、武器の持ち込みや、船内の医療従事者から認可された飲食物以外の飲食物の持ち込みが厳禁となっている。薬品やカルテを保管するための鍵付き保管庫や机、丸椅子2脚、仕切りカーテンで区分けされたベッド3床、カウンセリング用の小さな個室、医薬品、医療品がある。設備については内科学・外科学・精神医学等の治療を行うための医療機器があり、船内の医療従事者はそこで主に医療行為を行う。医務室には、各国の病院情報や申請手続きの方法に関する情報が記載された資料がある。船内での治療が困難或いは医務室の設備では治療出来ない場合、船内の医療従事者は最寄りの寄港地で病院への陸上搬送の準備を行なったり、緊急性が高い場合はドクターヘリに患者を移送するための手続きをするが、その際に医務室の資料が使われる。また、上陸する国の検疫官と伝染病等のやり取りをする時、船員の体調や航海中に発生した傷病、これまでに寄港した国等に関する資料の提出を求められた際にすぐ提出が出来るよう、船長や他の船員と医務室で打合せ・資料作成をする事もある。
 
  部品: 医薬品と医療品
  医務室には、船酔い・怪我・捻挫・風邪等の船上でよく起こり得る怪我や病に対する医薬品や医療品が設置されている。医療品の中でもマスクや絆創膏は多めに用意しているので、船員が口頭で欲しいと言えば、余程の事が無い限りはすぐに渡して貰える。船医を初めとする船内の医療従事者は、薬の使用期限や船員の個人情報については特に慎重に管理をしており、薬とカルテは必ず鍵付きの保管場所へ保管している。
 
  部品: パイプベッドと仕切りカーテン
  スペース確保が容易である事から、折り畳みの出来るパイプベッドの上に二つ折りの厚めなマットレスを敷いたベッドを3床設置しており、それぞれのベッドの間をカーテンで仕切っている。
 
  部品: 小さな個室
  窓が無く、天井に付いた照明と部屋中央に固定された机、机の両端側の床に固定された背もたれ付きの2脚の椅子がある部屋が医務室の端にあり、カウンセリングの際に使用される。照明は光量を調節出来るようになっており、カウンセリングを行う際に相手が話しやすい環境を作るため、使用時は部屋全体が薄暗くなるようにしている。暗所が怖い患者のカウンセリングをする時や、個室の掃除をする時は部屋全体を明るくしている。
 
  部品: 銀塩カメラ(フィルムカメラ)
  銀塩カメラは、フィルムの化学物質(ハロゲン化銀つまり銀塩が含まれる)を感光させて変化させることで、フィルムに物理的に写真を記録する一昔前のカメラである。フィルムカメラとも呼ばれる。デジタルカメラと違って情報技術による加工が難しいため証拠能力が高い。ちなみにフィルムを引き出して陽に当てると感光して撮影できなくなるので注意。
 
  部品: 船舶搭載用監視カメラ
  船舶の周囲を見張り記録するための大きなカメラで、外見はCIWSをコンパクトにしてレドームを外して砲部分を丸っこいカメラに変えたような形状になっている。つまり上下左右に幅広く動く。船の揺れによるブレを抑えつつ、赤外線モードで夜間も撮影が可能。また、移動する被写体を自動追尾する機能もある。
 
  部品: 航海日誌
  船長や航海長などがそれぞれ毎日書く航海日誌。地味にこまめに書かれている。これも何かあった際の重要な記録として扱われる。ちなみに星風藩国の海洋冒険局では、価値ある冒険を行った際の航海日誌は、機関誌に一部掲載されることもあるぞ。
 
  部品: 電子データとして保存
  空撮ドローンや無人潜水艇が取得した情報、ソナーで得た聴音のデータや音紋などは、船内のコンピューターに電子データとして記録、保存されている。船内のコンピューターや専用の施設などで情報の分析が可能だ。
 
  部品: 海中のサンプルを保管する設備
  無人探査艇などで採取した海中または海底のサンプルを保管する設備がある。例えば、川に近い位置の水質のサンプルを調べれば、文明圏がある場合、何らかの痕跡を発見できる可能性がある。主にサンプルの保存が目的の設備であり、分析などは専門機関や水質管理センターなどが基本的に行う。
 
  部品: アネロイド気圧計
  アネロイド気圧計は、その内部に皮状で弾力性のある金属で真空を密封しており、これが気圧の変化によって形状が変わるのを読み取ることで、気圧を測定する装置である。気圧の変化は天候にとって重要な要素である。
 
  部品: 乾湿計
  乾湿計とは、乾球温度計と湿球温度計のことである。乾球温度計はいわゆる温度(気温)を計るもので、内部の水銀が熱で膨張する仕組みを利用したものであり、湿球温度計は、水に浸したガーゼなどを水銀球に巻き付けて、水が蒸発する際に奪われる気化熱で下がった結果の温度を計るものである。この2つの温度を計算することで、気温や湿度を計ることが出来る。なお、乾湿計は船の船首付近の百葉箱の中に設置されている。
 
  部品: 採水バケツと温度計
  ロープで繋がれた採水バケツで海水などを回収して、水銀温度計で普通に計ることで、水温を計ることが出来るぞ。
 
  部品: 真風向風速計
  風向風速計は、玩具みたいな翼の無いプロペラ飛行機のような形状の、風向きと風速を計る機器である。そしてこの『真』風向風速計では、船の移動速度と針路と連動して計算を行い、相対的ではない本当の風向きと風速を計算して表示してくれるので、とても便利である。
 
  部品: 気象海象ハンドブック
  気象や海象を目視で確認する際に参考となる写真入りのハンドブック。0〜12までの風力階級表や、季節や気候による風や大気の流れの解説、台風の仕組み、晴れや快晴などの天気の見方、さまざまな雲の種類の図や、波の種類や周期の計り方などが書いてある。航海士などは普通に頭で覚えているものが多い。
 
  部品: ヘリ専用の離発着場
  ヘリポートとは、ヘリコプター専用の離発着場のことである。航空機は空港やヘリポートなどの場所以外では基本的に離発着できないため、陸上や建物の屋上、一部の船舶などに備わっていることがある。
 
  部品: 離着理のためのスペースや境界線などがある
  ヘリポートには、ヘリの離発着またはホバリングによる緊急救助を可能とするための定められたスペースと、着陸帯などを示す境界線、HやRなどのマーク、必要な強度や決められた勾配や、滑り止め対策などが決まっている。夜間用に照明や誘導灯のあるヘリポートもある。
 
  部品: 運用目的によって異なるヘリポート
  ヘリポートにも種類があり、高い建物の屋上にある緊急時にだけ使用する緊急離着陸場、学校のグラウンドなど広い敷地を臨時のヘリポートとして申請している飛行場外離着陸場、不特定多数のヘリの離発着が可能な公共用ヘリポート、ヘリを運用する機会の多い警察署や消防署や新聞社、ドクターヘリ拠点の病院といった組織だけが運用する非公共用ヘリポートなどがある。基本的にそれぞれ運用の目的に合わせたヘリポートが設置される。
 
  部品: HマークやRマークの意味
  ヘリポートには、Hのマークが描かれているものがある。これは「Heliport」の頭文字のHであり、そのヘリポートが、ヘリが離着陸可能な強度があることを意味する。マークがRの場合は「Rescue」、つまりホバリングなどによる緊急救助用のヘリコプタースペースであることを意味しており、ヘリの離着陸できる強度がないことを示しているので注意である。
 
  部品: 船の上で運用するドローンの試作機
  船用空撮ドローン「うかぶ君」は、星風藩国設計局が開発した、空中で撮影などを行うドローンの試作機である。より具体的には、船の上で運用して高い位置から周囲を偵察することを主目的としている。なお、中物理技術で作られており、有線式である。ちなみに冒険船「葉明丸」における運用では、ヘリポートを利用することで離着陸を容易にしている。
 
  部品: 丸っこい本体に4つのプロペラとカメラが付いている
  うかぶ君は、縦横高さ50センチほどの丸っこい本体と、そこから四方に伸びる4つのアームと、その先にあるプロペラで主に構成されている。また、本体下部には三軸のジンバルが付いたカメラが、プロペラ下部には着陸時にカメラに衝撃を与えないようにするためのスキッドがある。
 
  部品: 移動速度やバッテリーなど
  うかぶ君の移動速度は、最大でおよそ時速50km(船だと27ノットぐらい)である。ケーブルなどを外すと僅かに速度は上がるが、その場合、内蔵バッテリーは20分ほどしか持たない。なお、ケーブル無しの場合の最大積載重量は3kgである。
 
  部品: 防水や防錆の処理が施されている
  うかぶ君は、海上で運用することを想定しているため、防水や防錆などの処理が各所に施されている。電力供給を行うケーブルや本体のバッテリーなどは、漏電したりしないように特に注意されている。
 
  部品: まだまだ技術や精度は発展途上
  うかぶ君は中物理の技術で作られているのの、GPSやAI技術などは使用されておらず、まずは飛行能力や映像取得などの技術を実証しようということで作られた機体である。よってドローンとしての技術や精度は、まだまだ発展途上のレベルである。
 
  部品: 位置情報は船からの情報を基本に取得
  うかぶ君にはGPS機能が付いていないので、船の位置情報と、船のレーダーでうかぶ君を捉える、またはケーブルの長さ(ドローン側で弛みが少ないように調整する)と角度から計算を行うなどして、うかぶ君は自身の三次元的な位置情報を取得することが出来る。さらにその情報をカメラ映像と組み合わせて、撮影した情報の位置や高さなども、ある程度は計算して出すことが出来る。
 
  部品: 150mほどのケーブル
  うかぶ君は、150mほどの長さのケーブルを通して船から電力供給を受けたり電気信号を送受信しながら飛ぶ、有線式のドローンである。偵察で長時間飛んだり、映像などの情報を即座に船に送ったり、海上で船に着陸する場合にケーブルで巻き取る形で補助して着陸するなど、有線のほうが利点が多いのではという判断からそうなっている。飛行する関係上それなりに軽量であり、長さが150mほど、というのは、150m以上の高度をドローンが飛行してはいけないのでそうなっている。違反しないギリギリを狙っているわけだ。
 
  部品: ケーブル巻き取り機構は船側にある
  ケーブルの巻き取り機構は、船側に設置されるようになっている。そのほうがペイロード(最大積載量)を増やせるからだ。船の上に着陸する時は、巻き取りの速度とプロペラの回転速度を調整することで、僅かに引っ張られるようにスムーズに下降して、ある程度の距離になってから指定のポイントに着地するという仕組みである。これによって移動中の船の上への着陸を容易にしている。
 
  部品: 船側のコンピューターで操作や撮影情報を取得する
  うかぶ君はケーブルで船と繋がっており、電力供給や電気信号の送受信を行っている。基本的に、電力はケーブルを通して船の発電機から供給されており、操作や情報取得などは船側にあるコンピューターと接続して行われる。パソコンに専用プログラムをインストールする形式なので、高価なパソコンなどはあまり必要ではない。うかぶ君を、移動する船の真上に常に位置するように指示を出したり、撮影情報をリアルタイムで見たり、情報の保存や分析を行うなどが出来るようになる。
 
  部品: 4枚のプロペラ
  もぐる君の本体から前方と後方の左右それぞれに伸びるアームの先には、プロペラが付いている。どこかねじれた構造となっているこの羽が回転することで揚力を発生させて飛び、前後で回転する方向を逆にすることで機体に発生するトルクを打ち消している。そうしないとぐるぐる回転しながら飛ぶことになるからだ。この4つのプロペラの機体のことを、クアッドコプターと呼ぶ。
 
  部品: 回転数を制御して姿勢を変えて移動
  プロペラの回転数を制御することで、飛んでいる機体の姿勢を変えて移動する方向を変えることが出来る。例えば前方の2つのプロペラの回転数を落とせば、後方のプロペラとの浮力の差で機体は前方に傾き、前進するというわけである。これによって前後左右など自在の動きが可能となった。空中でピタリと滞空(ホバリング)したりも出来る。左右で発生する揚力差の調整も容易だ。
 
  部品: ブラシレスモーター
  うかぶ君のプロペラを回すためのモーターは、ブラシレスモーターが採用されている。ブラシモーターは、ブラシ(電極)とコミュテーター(整流子)で機械的に電流を流し、回転子(ここではコイル)と永久磁石のある固定子(ステータ)の間の磁力で回転力を生み出す仕組みだが、ブラシレスモーターは、ブラシとコミュテーターの部分を電子回路に置き換えつつ固定子に複数のコイルを設置し、回転子をコイルではなく永久電池にすることで回転している。電気回路で各コイルを制御して効率的に回転を発生させつつ、ブラシが無いことから損耗やノイズや小さいなどの利点がある。
 
  部品: 光学20倍ズームが可能な高感度カメラ
  うかぶ君の本体下部に付いているカメラは、光学20倍のズームが可能な高感度カメラである。およそ800万画素(4k画質)で鮮明な映像が映し出される。撮影された映像は機体内部に記録される他、ケーブルを通してリアルタイムで船側で見ることも出来る。
 
  部品: 三軸ジンバル
  ただドローンにカメラを備え付けて撮影すると、ドローンの動きや姿勢変化でブレや揺れが起きて、安定しない映像ばかりが撮影されてしまう。そこで、常に一定の位置にカメラが向くよう自動調節する回転台付きのグリップである、ジンバルが備え付けられている。三軸の場合は、上下・左右・回転の3つの軸でブレや揺れに対応しており、これによってブレや揺れが大きく低減されて、滑らかな映像を撮ることが出来る。
 
  部品: 赤外線センサー
  うかぶ君には、通常のカメラと併用できる赤外線センサーが備え付けられている。これによって目では見えない温度分布を可視化して映像として出力することが出来る。夜間における情報取得や遭難者捜索などでは活躍する場合があるだろう。
 
  部品: 高い位置なら情報取得の範囲は広くなる
  仮に水面から甲板上に立つ人間の視点までの高さを5mとした場合、水平線までの約8kmほどが偵察や情報取得の範囲となる。しかし、うかぶ君が水面から150mほどの高さで偵察や情報取得を行えば、水平線までの距離は約43kmにもなる。広い海上において、ヘリ運用をせずに低コストで簡易に広範囲の偵察や情報取得を行えるのだ。
 
  部品: もぐる君の運用や荷役に使えるクレーン
  葉明丸の甲板の後部には、もぐる君を吊り上げりたり海に沈めたりするためのデッキクレーンがある。そんなに大きくないシングルタイプのクレーンで伸縮が可能。簡単な運搬の荷役にも使える。
 
  部品: 内部にもぐる君のアンビリカルケーブルが通っている
  葉明丸のデッキクレーンの内部は、もぐる君のアンビリカルケーブルが通っている特別性である。ちなみにもぐる君とケーブルを取り外すことで普通に運搬用のクレーンとしても使える。
 
  部品: 船尾付近とその左右にクレーンが稼働する
  クレーンの可動範囲は、葉明丸の船尾付近とその左右に及ぶ。これは、もぐる君の運用や荷物の運搬などを考えてのことだが、もぐる君を海上で運用する際は、なるべく船体を安定させる関係で船尾の真後ろからもぐる君を沈めることになっている。
 
  部品: 船上から操作できる小型の無人潜水艇
  遠隔操作型無人潜水艇「もぐる君」は、海中や海底の調査やサンプル確保などの作業用に星風藩国設計局が開発した、船上から遠隔操作できる小型の無人潜水艇である。もぐる君とコントロールルームがある船はケーブルで繋がっており、海中の映像を見れるなどの他に、マニピュレーターで簡単な作業も出来る。
 
  部品: 3000mのアンビリカルケーブル
  電力供給や電気信号などを船からもぐる君に送るためのアンビリカルケーブルは、3000mほどの長さがある。海底などを調査する関係で、これぐらいの長さになっている。
 
  部品: もぐる君の外観について
  もぐる君は、上部の浮力材がある部分、中部のスラスターやモーターなどがある部分、下部のスキッドの部分の、おおむね3つで構成されている。海に沈めたり水流を前後や左右に通す関係で、正方形っぽい機械の塊であると同時に、どこかスカスカした外観となっている。ちなみに大きさは、長さ3m、幅2m、高さ2.6mほどで、重さは4tと少し。
 
  部品: シンタクチックフォーム(浮力材)
  もぐる君の機体上部のカバーの内部には、シンタクチックフォームという浮力材が使われている。これはガラスマイクロバルーンという小さな空洞のガラス球を高強度のエポキシ樹脂で固めたもので、深海の水圧でも変形しないような強度と同時に、機体に必要な浮力を持たせている。
 
  部品: 電動油圧式で稼働する
  もぐる君は、電動油圧式で稼働する無人潜水艇である。船と繋がっているアンビリカルケーブルからの電力供給によってモーターを回したり、油圧ポンプを動作させてマニピュレーターを動かしたりしている。船からの電力供給が切れない限りは、長時間活動することが出来るだろう。
 
  部品: 6基の大型スラスター
  もぐる君には、扇風機のような大型スラスターが6基あり、これらによって浮上や沈降、左右の水平移動、前進や後退などの動きが可能である。速度は水中で、前進3ノット、後進と左右の移動が2ノット、上下の移動が1.5ノットほど。
 
  部品: メタルハライドライト
  メタルハライドライトは、ハロゲン化金属(メタルハライド)を水銀蒸気と混合させて発生させる高圧放電によるランプである。海底の様子を鮮明にカメラで鮮明に捉える関係上、明るくて寿命が長めのライトが必要だったのである。もぐる君には、5台のメタルハライドライトが備わっており、機体の前部および可動式ブームに備わっている。他にもハロゲンライトが1台設置されている。
 
  部品: ハイビジョンカメラなど
  操作にせよ記録にせよ、無人探査機はカメラが良くないと話にならない。そこで、もぐる君には高感度のハイビジョンカメラが装備されている。他にもCCDカメラが可動式ブームに備え付けられおり、上下左右に動いて向きを変えて視界を確保しつつ、マニピュレーターの操作などを手助けする。また、後方にはアンビリカルケーブルなどを監視するカメラもある。
 
  部品: 2本のマニピュレーター
  マニピュレーターとは、要するにロボットアームのことであり、もぐる君の機体前部の左右には2つのマニピュレーターが装備されている。母船からの遠隔操作で動き、アームを伸ばしたり曲げたり折り畳んだり、先端の2本の指を開閉させて摘まむ、回転させるなどが可能。これによって容器の蓋を開け閉めしたり、左右のマニピュレーターの間にある格納式サンプルバスケットに採取物を入れたりが出来る。先端部はシンプルな構造であるため、サンプル採取以外の簡単な作業もある程度は可能。
 
  部品: 格納式サンプルバスケット
  格納式サンプルバスケットは、マニピュレーターが深海で採取したサンプルを確保するための容器を格納するためのカゴである。アルミ製のフレームと樹脂製ネットを中心に構成されており、水中重量約70キロ以下までを格納できる。通常はもぐる君の機体下部のスキッド構造内に収納されており、電動モーターで可動して引き出される。他にもスコップなどの簡単な道具も収納されていることがある。
 
  部品: 機体下部はスキッド構造
  もぐる君の機体下部はスキッド構造になっており、このスペースには、さまざまな装置などを目的に応じて換装できるようになっている。海底に着底する際もそれなりに安定感がある。
 
  部品: 原動機付きのゴムボート
  上陸用の複合艇とは、気密性が高いチューブに空気を入れて運用するゴムボートに原動機と硬質素材を備えたものである。冒険船「葉明丸」の複合艇においては、主に港湾が整備されていない島などへの簡単な上陸などを運用目的としており、普段は船に積んであって、船のワイヤーを使って吊り下げや吊り上げを行い、着水や回収を行う。それなりの大きさがあり、いざという時の避難用にも一応は使える。
 
  部品: 船底がV字型で繊維強化プラスチック
  船底はV字型で、繊維強化プラスチックが素材として使用されている。軽量なゴムボートでありながら耐久性を持たせており、こうした硬質の素材を船底に用いているボートを複合艇と呼ぶ。その代わり空気を抜いての折り畳みなどが出来なくなっている。
 
  部品: 照明や発煙筒などもある
  上陸用の複合艇には、太陽光電池で充電できる小型の照明や、何かを合図するための発煙筒などが備わっている。また救助キットや水と食糧が僅かにあるが、こちらは一応程度の備えである。
 
 


*インポート用定義データ

  [
    {
      "title": "冒険船「葉明丸」",
      "part_type": "group",
      "children": [
        {
          "title": "海洋冒険をするための船",
          "description": "冒険船「葉明丸」は、星風藩国設計局で設計された中物理技術の冒険用の船である。国営組織である海洋冒険局が保有する船舶であり、長期間の航海とそれによる調査や発見を目的として作られた。",
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          "expanded": true
        },
        {
          "title": "ウォータージェット推進の双胴船",
          "description": "葉明丸は、安定性と居住性を確保するための双胴船にウォータージェット推進を取り付けた船である。船橋は船首よりやや船体中央寄りの位置にあり、甲板の船尾部分には、もぐる君やその運搬を行うデッキクレーンなどがある(このあたりの重量バランスの関係やクレーン作業における風を防ぐために船橋が前のほうにある) その甲板から少し位置をずらした船体中央付近に、ヘリポート用の小さな第二甲板がやや高い位置に設置されている。全長は60mほど。",
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          "localID": 2
        },
        {
          "title": "船名の由来",
          "description": "葉明丸という船名は、紅葉国の「葉」と、孔明先生から「明」を、それぞれ一文字を借りて名付けられている。その由来は、星風藩国の船に関する技術は紅葉国からの技術供与であるため、その感謝を忘れぬようにという船名ルールと、孔明先生の加護がありますように、という意味が込められている。また「葉」は何かを隠し、「明」は明るみにするという意味で、草の“葉”を掻き分けて真実を解き“明”かす冒険船、という意味も込められている。",
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        },
        {
          "title": "技術的な挑戦をする船でもある",
          "description": "葉明丸は、冒険のための船ではあるが、それと平行して、船に関する新しい技術や試作機のテストを行うことも視野に入れた作られている。双胴船の技術や空撮ドローンや無人潜水艇が運用されているのも、そうした事情からであり、これらの運用も冒険のひとつとしてカウントされている。運用データを引き渡すことで海洋冒険局から報酬を貰うことも出来る。",
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        },
        {
          "title": "船首付近には海洋冒険局の旗",
          "description": "葉明丸の船首付近には、海洋冒険局に所属しているということを示すための、中心に星が描かれた芭蕉扇が描かれたマークの旗がある。ちなみにこれとは別に共和国や星風藩国の旗もある。",
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          "localID": 5
        },
        {
          "title": "船内神社",
          "description": "船内神社とは、文字通り船内にある神社であり、具体的には神棚である。人が多く集まれる食堂に神棚が設置してあり、孔明先生が祀られているのだ。小さいながらも信仰心の篤い人々の長い航海生活においては、大切な施設である。",
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        },
        {
          "title": "船について",
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              "description": "船は基本的に、水の浮力によって浮き、何らかの動力によって推進する乗り物である。簡単に説明すると、浮力とはその物体が水をおしのけた量の重さと同じだけの力を垂直方向に発生させる力であり、これをアルキメデスの原理という。また、船の重さである排水量という言葉はここから来ている。",
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              "title": "喫水がそれぞれ違う",
              "description": "なぜ船が浮かぶのか? それは船の重さと、水面下で船がおしのけた水の重さが釣り合っているからである。この時、船体が水面下で沈んでいる深さ、つまり水面から船体の一番下までの距離を、喫水と呼ぶ。船が浮いている状態から荷物を増やせば、それだけ喫水は深くなり、逆に減らせば浅くなる。喫水によっては浅い海では座礁してしまったり、港に入港できないこともあるので、船にとっては重要な要素である。",
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              "title": "移動速度は遅い",
              "description": "船の移動速度は、他の乗り物と比べると随分遅い。船で用いられる速度はノットであり、1ノットは時速1.8kmほどとなってる。そして(ジェットフォイルやシールドシップなどを例外にした上で)船にもよるが、20〜30ノット(時速36〜54km)あたりが船の速度という感じであり、これはかなりのんびりした速度である。",
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              "title": "水の抵抗を受ける",
              "description": "船は基本的に(ジェットフォイルやシールドシップなどを例外として)水上を移動するが、この時、どうしても水による抵抗が発生する。主に、流体(水)と物体(船)の摩擦が生じる摩擦抵抗、物体の周囲で流体が乱れることで発生する粘性抵抗、そして、船が移動する際に波が発生する造波抵抗である。船には基本的に、これらの抵抗をうまく軽減させるような構造や工夫が施されている。",
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              "title": "経済性が高い!",
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              "description": "船には、船の重量の中心である重心(G)と、船が水をおしのけている容積の中心である浮心(B)がある。そして、浮心から鉛直方向に引いた線が船体中心線と交わる点をメタセンタ(M)といい、MからGの高さの差が大きければ大きいほど、船が傾いた時の復元力は大きく、転覆しにくくなる。これはGMという名前で表される重要な数値であり、船が作られる際には容易に転覆しないように設計上の注意や制限などがされている。",
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          "title": "小水線面積双胴船(SWATH)",
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            {
              "title": "水面に接する部分を細長く絞り込んだ",
              "description": "双胴船において上部構造を支える2つの船体下部のうち、水面に接する部分を細長く絞り込みつつ、水面下を魚雷のような形状にしたものを、小水線面積双胴船(SWATH)と呼ぶ。水面に接する船体の構造を絞り込むことで造波抵抗などを小さくし、高速航行の性能や燃費などを向上させたものである。",
              "part_type": "part",
              "localID": 16,
              "expanded": true
            },
            {
              "title": "双胴船",
              "description": "",
              "part_type": "group",
              "children": [
                {
                  "title": "2つの並列した船の上部を繋いだような形状の船",
                  "description": "双胴船とは、2つの並列した船の上部を繋いだような形状の船のことである。カタマランとも呼ばれる。単胴船と比較して揺れが小さく安定性があり、接続部分を広く甲板スペースとして使えるなどの特徴がある。",
                  "part_type": "part",
                  "localID": 18
                },
                {
                  "title": "揺れが小さく復原性が大きい",
                  "description": "双胴船の特徴として、2つの下部船体によってバランスを取って安定しているような形であるため、揺れが小さいという特徴がある。また、傾いても元に戻ろうとする復原性も大きい。",
                  "part_type": "part",
                  "localID": 19
                },
                {
                  "title": "甲板や船内スペースを広く使える",
                  "description": "双胴船は、2つの船体同士を繋ぐ部分を利用して甲板面積を広く確保できたり、下部船体の船内スペースを利用できるなどの利点がある。揺れが小さいのも加えて、居住性や作業環境を向上させやすい。貨物や旅行客などを輸送するのにも向いている。",
                  "part_type": "part",
                  "localID": 20
                },
                {
                  "title": "旋回性能はあまり良くない",
                  "description": "双胴船は、2つの船体を並列しているような形状であるため、旋回時の性能は単胴船に比べると傾斜はともかく良くはない。単胴船に比べて旋回半径が大きくなるからである。",
                  "part_type": "part",
                  "localID": 21
                }
              ],
              "localID": 17,
              "expanded": true
            }
          ],
          "localID": 15,
          "expanded": true
        },
        {
          "title": "ウォータージェット推進",
          "description": "",
          "part_type": "group",
          "children": [
            {
              "title": "水流を噴出して推進力に",
              "description": "ウォータージェット推進とは、水流を取り込んで圧力をかけてジェット状に噴出し、その反動を推進力にして進むという、艦船の推進機関のひとつである。ボートや水上オートバイなどに使われるケースもある。",
              "part_type": "part",
              "localID": 23
            },
            {
              "title": "海水を取り込んで高圧にしてから噴出する",
              "description": "ウォータージェット推進の基本的な構造は、船底にある吸入口から海水を取り込み、その海水をエンジンによって回転するインペラという羽根車で旋回させると共に加圧してエネルギーを与えた後、さらにその水流を固定翼(ステータ)で軸方向に整えてから、船尾のノズルで噴出するという仕組みである。",
              "part_type": "part",
              "localID": 24
            },
            {
              "title": "ノズル付近の工夫",
              "description": "ウォータージェット推進では、取り込んだ海水の通り道やインペラを覆うダクトが、ノズル付近では狭くなっている。ホースから水を噴出させる際に、ホースの入口を狭くすると水流が勢いよく噴出するのと同じ理屈で、これによって力強く水流を噴出させることが出来る。また、ノズル付近に、水流を逸らすデフレクタ―を取り付けて可動させることで、水流の噴出を前方斜め下方向に逸らすことで後退も可能である。複数のウォータージェット推進装置があれば、これを組み合わせてさまざまな方向転換などが可能である。",
              "part_type": "part",
              "localID": 25
            },
            {
              "title": "艦船が高速で航行するのに向いている",
              "description": "ウォータージェット推進の長所は、スクリュープロペラと違ってキャビテーションを抑えられることで、30ノット以上の高速航行に向いているということである。そのため追跡などを行う沿岸警備艇や、高速で移動する旅客船などには相性が良いだろう。",
              "part_type": "part",
              "localID": 26
            },
            {
              "title": "低速時の燃費は悪い",
              "description": "高速で航行できるウォータージェット推進だが、低速時は燃費が悪いという短所がある。エネルギー効率もスクリュープロペラに比べて低いのだが、30ノット以上ではスクリュープロペラよりもウォータージェット推進のほうが効率は良くなる。",
              "part_type": "part",
              "localID": 27
            }
          ],
          "localID": 22,
          "expanded": true
        },
        {
          "title": "ジャイロコンパス",
          "description": "",
          "part_type": "group",
          "children": [
            {
              "title": "常に真北を指すコンパス",
              "description": "ジャイロコンパスとは、ジャイロスコープの方向保持性(回転の位置を保とうとする性質)と、プレセッション(ジャイロ軸に外部からモーメントを加えることで発生する歳差運動)を利用して、常に真北を指すよう調整されたコンパスのことである。磁力コンパスのように偏差を気にしなくても良く、方位信号を送るのに向いているため、方位測定の道具として優れている。なお、ジャイロコンパスには、コマ(フライホイール)を回転させる回転型や、振動する物体が回転することで発生する力を利用する振動型、光ファイバーや複数の鏡を使ってサニャック効果を利用した光学型などがある。その藩国の技術力に合わせたものが作られるだろう。",
              "part_type": "part",
              "localID": 29
            },
            {
              "title": "もちろん誤差もある",
              "description": "もちろんジャイロコンパスにも誤差はある。例えば、船の速度や緯度の変化、揺れや旋回による影響を受ける。これらはジャイロコンパスの種類によっては発生しないものもあるが、これらの誤差については、誤差を修正する機器や修正表などを使ったり、メンテナンスによって対応する。",
              "part_type": "part",
              "localID": 30
            },
            {
              "title": "電気信号で方位データを伝える",
              "description": "ジャイロコンパスは電気信号で方位データを送るのに適しているため、さまざまな応用が出来る。例えば、船にジャイロ機構を備えたマスターコンパスが1つあれば、マスターコンパスからの電気信号によって動作するレピータコンパスを複数設置することで、いろいろな場所で方位を確認することが出来るようになる。また、オートパイロットやレーダーなど、さまざまな他の電子機器と連携できるという強みがある。",
              "part_type": "part",
              "localID": 31
            }
          ],
          "localID": 28,
          "expanded": true
        },
        {
          "title": "磁気コンパス",
          "description": "",
          "part_type": "group",
          "children": [
            {
              "title": "磁力で方位を示すコンパス",
              "description": "磁気コンパスは、古くから羅針盤とも呼ばれる、地磁気を利用して方位を示す磁気コンパスである。いわゆる方位磁石と原理は似ており、磁石と方位や角度が描かれたコンパスカードに浮きを付けて、コンパス用の液体の中で自由に方位を示せるようにしたものである。なお、磁気コンパスは基本的に、ジャイロコンパスが壊れたり怪しかったりする時に使われる。磁気コンパスが示すのは地理上の方角ではなく、磁極による方角だからである。ちなみに磁気コンパスは地磁気によって動いているため、電気がなくても使えるコンパスである。もし何らかの異常があってジャイロコンパスの電気系統に異常が発生しても、この磁気コンパスだけは使えるというわけである。",
              "part_type": "part",
              "localID": 33
            },
            {
              "title": "自差と偏差に注意",
              "description": "磁気コンパスは、船自体が持つ磁場の影響である自差と、磁場の極点(北磁極)と地理上の極点(北極点)の差異である偏差を計算した上で、きちんとした方位は測定しなければならない。ちなみに他にも、船の加速度の変化や旋回によって誤差が発生することもある。",
              "part_type": "part",
              "localID": 34
            },
            {
              "title": "本体はコンパスデッキにある",
              "description": "大型の船に取り付ける磁気コンパスの本体は、見通しが良い艦橋の上部甲板(コンパスデッキ)に設置されており、艦橋の天井から吊り下げられたベリスコープを覗くことで磁気コンパスが示している方位を確認するようになっている。",
              "part_type": "part",
              "localID": 35
            }
          ],
          "localID": 32,
          "expanded": true
        },
        {
          "title": "スロットアレイアンテナ",
          "description": "",
          "part_type": "group",
          "children": [
            {
              "title": "回転する横長の棒のようなアンテナ",
              "description": "スロットアレイアンテナとは、横長の棒が回転しているような見た目の航海用のレーダーアンテナである。もう少し具体的に説明すると、マイクロ波を導波管に並んでいる切れ込み(スロット)から発射しているレーダーである。",
              "part_type": "part",
              "localID": 37
            },
            {
              "title": "レーダーの基本原理",
              "description": "レーダーとは、周囲に電波を発射して、何かにぶつかって反射して戻ってくるまでの時間を観測することで、その何かがある距離を測るものである。具体的には、光の速度を時間でかけたものを、往復するので2で割ることで距離が測れる。",
              "part_type": "part",
              "localID": 38
            },
            {
              "title": "マイクロ波が使われる",
              "description": "航海用レーダーに使われる電磁波として、マイクロ波がある。通信に使うものの中では周波数が高く波長の短い電磁波で、真っ直ぐに進む性質が強く、雨などの天候にも強い。",
              "part_type": "part",
              "localID": 39
            },
            {
              "title": "SバンドとXバンド",
              "description": "航海用レーダーとして使われる周波数帯には、主に3GHz帯のSバンドと、9GHz帯のXバンドがある。基本的に船ではこの周波数帯に対応したレーダー(SバンドレーダーやXバンドレーダー)が使われている。",
              "part_type": "part",
              "localID": 40
            },
            {
              "title": "パルス波(矩形波)で発射",
              "description": "レーダーの電波をずっと発射し続けていると、反射して戻ってきた電波がいつ発射したものか分からなくなり、きちんとした距離を測ることが出来なくなる。そこでレーダーでは電波を小刻みに発射している。このような電波をパルス波(矩形波)と呼ぶ。これによって電波の送信と受信を交互に行うことで、距離をきちんと測ることが出来る。",
              "part_type": "part",
              "localID": 41
            },
            {
              "title": "傾斜したスロットで水平方向の指向性を向上",
              "description": "スロットアレイアンテナの導波管には、マイクロ波が発射するためのスロットが並んでいるが、このスロットは隣接するスロットに対して逆向きに傾斜している。この傾斜によって垂直方向の成分が打ち消されて、より水平方向の指向性を持った電波が発射される。なお、海面方向といった垂直方向への指向性は完全に消えたわけではない。",
              "part_type": "part",
              "localID": 42
            },
            {
              "title": "方位の測定について",
              "description": "レーダーの基本原理のみでは、距離は測れても、反射をどの方位から受信したかが分からない。そこで、電波を水平面に幅を持たせて発射するなどの指向性のあるアンテナを使ったり、アンテナ自体を回転させることで360度をスキャン出来るようにしている。ただしこの回転は2秒で1周する程度の速度のため、一瞬で全方位を観測することは出来ない。",
              "part_type": "part",
              "localID": 43
            },
            {
              "title": "船の上部に設置されている",
              "description": "レーダーは高い位置に設置するほど、また探知する対象に高さがあればあるほど、その探知可能な距離が向上する。そのためスロットアレイアンテナも、レーダーマストなどに設置するなど、船の上部に設置されている。",
              "part_type": "part",
              "localID": 44
            }
          ],
          "localID": 36,
          "expanded": true
        },
        {
          "title": "ソナー",
          "description": "",
          "part_type": "group",
          "children": [
            {
              "title": "水面下の情報を得ることが出来る",
              "description": "ソナーを使用することにより、艦船の進路の水面下にある目では見えない障害物(例えば大部分が水面下に隠れている巨大な氷山など)や移動体などを事前に察知することが出来る。これにより航海の安全性が高まる他、軍事面においては敵の魚雷や機雷、潜水艦などを探知するなどに役立つだろう。",
              "part_type": "part",
              "localID": 46
            },
            {
              "title": "ソナー(SONAR)の仕組み",
              "description": "ソナー(SONAR)とは、SOund NAvigation and Ranging(音響航法と測距)の頭文字から来ており、音波を発してその反射を捉えることで、水中の深さや距離や物体などの位置を探知する技術である。音波を自ら発して反射を捉えるものをアクティブソナー、音や反射を捉えるのみのものをパッシブソナーと呼ぶ。",
              "part_type": "part",
              "localID": 47
            },
            {
              "title": "音は水中でよく響く",
              "description": "海中の魚群や海底の構造などを探査する場合、レーダーのように電波を飛ばした反射から情報を得ようとしても、光や電波は水中だと減衰してしまうため実用的ではない。その一方、音は大気中より水中のほうが4倍以上も伝播する。音波を飛ばして探査するソナー技術が生まれたのは、こうした背景によるものである。",
              "part_type": "part",
              "localID": 48
            },
            {
              "title": "高周波と低周波",
              "description": "ソナーの探知範囲は、基本的に音波の周波数に左右される。低周波の音波であれば探知範囲は広く深いものとなり、高周波の場合だと探知範囲は狭く短いが、精密な探査が可能となる。",
              "part_type": "part",
              "localID": 49
            },
            {
              "title": "ソナー用の振動子",
              "description": "ソナーには、振動(音波を発振する)を電気に変換する、またはその逆を行う振動子を組み込んだ装置が備わっている。これらは圧電や磁歪の性質を持つ材料など、その藩国の技術力などに適したものが使用されている。",
              "part_type": "part",
              "localID": 50
            },
            {
              "title": "海という環境による影響",
              "description": "レーダーなどに比べると、ソナーは海という環境の影響をとても受けやすい。海面や海底による音波の反射や、水中の温度による伝播の変化、さまざまな雑音などによるものである。これらの要素を把握、処理することがソナーには求められるが、しかし、逆に利用できることもあるかもしれない。",
              "part_type": "part",
              "localID": 51
            },
            {
              "title": "海の生態系への影響に注意",
              "description": "大出力で低周波の音波を出すようなアクティブソナーを用いる場合、海の哺乳類の生態系に悪影響を与えないように注意しなければならない。クジラなどの海洋哺乳類は聴覚によるコミュニケーションを行うため、騒音の影響で混乱したり方向感覚を失ったりするからである。",
              "part_type": "part",
              "localID": 52
            }
          ],
          "localID": 45,
          "expanded": true
        },
        {
          "title": "医務室(艦船用)",
          "description": "",
          "part_type": "group",
          "children": [
            {
              "title": "医療行為を行うための部屋",
              "description": "患者への医療行為を行うための部屋。医務室では、武器の持ち込みや、船内の医療従事者から認可された飲食物以外の飲食物の持ち込みが厳禁となっている。薬品やカルテを保管するための鍵付き保管庫や机、丸椅子2脚、仕切りカーテンで区分けされたベッド3床、カウンセリング用の小さな個室、医薬品、医療品がある。設備については内科学・外科学・精神医学等の治療を行うための医療機器があり、船内の医療従事者はそこで主に医療行為を行う。医務室には、各国の病院情報や申請手続きの方法に関する情報が記載された資料がある。船内での治療が困難或いは医務室の設備では治療出来ない場合、船内の医療従事者は最寄りの寄港地で病院への陸上搬送の準備を行なったり、緊急性が高い場合はドクターヘリに患者を移送するための手続きをするが、その際に医務室の資料が使われる。また、上陸する国の検疫官と伝染病等のやり取りをする時、船員の体調や航海中に発生した傷病、これまでに寄港した国等に関する資料の提出を求められた際にすぐ提出が出来るよう、船長や他の船員と医務室で打合せ・資料作成をする事もある。",
              "part_type": "part",
              "localID": 54
            },
            {
              "title": "医薬品と医療品",
              "description": "医務室には、船酔い・怪我・捻挫・風邪等の船上でよく起こり得る怪我や病に対する医薬品や医療品が設置されている。医療品の中でもマスクや絆創膏は多めに用意しているので、船員が口頭で欲しいと言えば、余程の事が無い限りはすぐに渡して貰える。船医を初めとする船内の医療従事者は、薬の使用期限や船員の個人情報については特に慎重に管理をしており、薬とカルテは必ず鍵付きの保管場所へ保管している。",
              "part_type": "part",
              "localID": 55
            },
            {
              "title": "パイプベッドと仕切りカーテン",
              "description": "スペース確保が容易である事から、折り畳みの出来るパイプベッドの上に二つ折りの厚めなマットレスを敷いたベッドを3床設置しており、それぞれのベッドの間をカーテンで仕切っている。",
              "part_type": "part",
              "localID": 56
            },
            {
              "title": "小さな個室",
              "description": "窓が無く、天井に付いた照明と部屋中央に固定された机、机の両端側の床に固定された背もたれ付きの2脚の椅子がある部屋が医務室の端にあり、カウンセリングの際に使用される。照明は光量を調節出来るようになっており、カウンセリングを行う際に相手が話しやすい環境を作るため、使用時は部屋全体が薄暗くなるようにしている。暗所が怖い患者のカウンセリングをする時や、個室の掃除をする時は部屋全体を明るくしている。",
              "part_type": "part",
              "localID": 57
            }
          ],
          "localID": 53,
          "expanded": true
        },
        {
          "title": "冒険における証拠撮影や情報の記録やサンプルの保存など",
          "description": "",
          "part_type": "group",
          "children": [
            {
              "title": "銀塩カメラ(フィルムカメラ)",
              "description": "銀塩カメラは、フィルムの化学物質(ハロゲン化銀つまり銀塩が含まれる)を感光させて変化させることで、フィルムに物理的に写真を記録する一昔前のカメラである。フィルムカメラとも呼ばれる。デジタルカメラと違って情報技術による加工が難しいため証拠能力が高い。ちなみにフィルムを引き出して陽に当てると感光して撮影できなくなるので注意。",
              "part_type": "part",
              "localID": 59
            },
            {
              "title": "船舶搭載用監視カメラ",
              "description": "船舶の周囲を見張り記録するための大きなカメラで、外見はCIWSをコンパクトにしてレドームを外して砲部分を丸っこいカメラに変えたような形状になっている。つまり上下左右に幅広く動く。船の揺れによるブレを抑えつつ、赤外線モードで夜間も撮影が可能。また、移動する被写体を自動追尾する機能もある。",
              "part_type": "part",
              "localID": 60
            },
            {
              "title": "航海日誌",
              "description": "船長や航海長などがそれぞれ毎日書く航海日誌。地味にこまめに書かれている。これも何かあった際の重要な記録として扱われる。ちなみに星風藩国の海洋冒険局では、価値ある冒険を行った際の航海日誌は、機関誌に一部掲載されることもあるぞ。",
              "part_type": "part",
              "localID": 61
            },
            {
              "title": "電子データとして保存",
              "description": "空撮ドローンや無人潜水艇が取得した情報、ソナーで得た聴音のデータや音紋などは、船内のコンピューターに電子データとして記録、保存されている。船内のコンピューターや専用の施設などで情報の分析が可能だ。",
              "part_type": "part",
              "localID": 62
            },
            {
              "title": "海中のサンプルを保管する設備",
              "description": "無人探査艇などで採取した海中または海底のサンプルを保管する設備がある。例えば、川に近い位置の水質のサンプルを調べれば、文明圏がある場合、何らかの痕跡を発見できる可能性がある。主にサンプルの保存が目的の設備であり、分析などは専門機関や水質管理センターなどが基本的に行う。",
              "part_type": "part",
              "localID": 63
            }
          ],
          "localID": 58,
          "expanded": true
        },
        {
          "title": "気象海象観測機器(船舶用)",
          "description": "",
          "part_type": "group",
          "children": [
            {
              "title": "アネロイド気圧計",
              "description": "アネロイド気圧計は、その内部に皮状で弾力性のある金属で真空を密封しており、これが気圧の変化によって形状が変わるのを読み取ることで、気圧を測定する装置である。気圧の変化は天候にとって重要な要素である。",
              "part_type": "part",
              "localID": 65
            },
            {
              "title": "乾湿計",
              "description": "乾湿計とは、乾球温度計と湿球温度計のことである。乾球温度計はいわゆる温度(気温)を計るもので、内部の水銀が熱で膨張する仕組みを利用したものであり、湿球温度計は、水に浸したガーゼなどを水銀球に巻き付けて、水が蒸発する際に奪われる気化熱で下がった結果の温度を計るものである。この2つの温度を計算することで、気温や湿度を計ることが出来る。なお、乾湿計は船の船首付近の百葉箱の中に設置されている。",
              "part_type": "part",
              "localID": 66
            },
            {
              "title": "採水バケツと温度計",
              "description": "ロープで繋がれた採水バケツで海水などを回収して、水銀温度計で普通に計ることで、水温を計ることが出来るぞ。",
              "part_type": "part",
              "localID": 67
            },
            {
              "title": "真風向風速計",
              "description": "風向風速計は、玩具みたいな翼の無いプロペラ飛行機のような形状の、風向きと風速を計る機器である。そしてこの『真』風向風速計では、船の移動速度と針路と連動して計算を行い、相対的ではない本当の風向きと風速を計算して表示してくれるので、とても便利である。",
              "part_type": "part",
              "localID": 68
            },
            {
              "title": "気象海象ハンドブック",
              "description": "気象や海象を目視で確認する際に参考となる写真入りのハンドブック。0〜12までの風力階級表や、季節や気候による風や大気の流れの解説、台風の仕組み、晴れや快晴などの天気の見方、さまざまな雲の種類の図や、波の種類や周期の計り方などが書いてある。航海士などは普通に頭で覚えているものが多い。",
              "part_type": "part",
              "localID": 69
            }
          ],
          "localID": 64,
          "expanded": true
        },
        {
          "title": "ヘリポート",
          "description": "",
          "part_type": "group",
          "children": [
            {
              "title": "ヘリ専用の離発着場",
              "description": "ヘリポートとは、ヘリコプター専用の離発着場のことである。航空機は空港やヘリポートなどの場所以外では基本的に離発着できないため、陸上や建物の屋上、一部の船舶などに備わっていることがある。",
              "part_type": "part",
              "localID": 71
            },
            {
              "title": "離着理のためのスペースや境界線などがある",
              "description": "ヘリポートには、ヘリの離発着またはホバリングによる緊急救助を可能とするための定められたスペースと、着陸帯などを示す境界線、HやRなどのマーク、必要な強度や決められた勾配や、滑り止め対策などが決まっている。夜間用に照明や誘導灯のあるヘリポートもある。",
              "part_type": "part",
              "localID": 72
            },
            {
              "title": "運用目的によって異なるヘリポート",
              "description": "ヘリポートにも種類があり、高い建物の屋上にある緊急時にだけ使用する緊急離着陸場、学校のグラウンドなど広い敷地を臨時のヘリポートとして申請している飛行場外離着陸場、不特定多数のヘリの離発着が可能な公共用ヘリポート、ヘリを運用する機会の多い警察署や消防署や新聞社、ドクターヘリ拠点の病院といった組織だけが運用する非公共用ヘリポートなどがある。基本的にそれぞれ運用の目的に合わせたヘリポートが設置される。",
              "part_type": "part",
              "localID": 73
            },
            {
              "title": "HマークやRマークの意味",
              "description": "ヘリポートには、Hのマークが描かれているものがある。これは「Heliport」の頭文字のHであり、そのヘリポートが、ヘリが離着陸可能な強度があることを意味する。マークがRの場合は「Rescue」、つまりホバリングなどによる緊急救助用のヘリコプタースペースであることを意味しており、ヘリの離着陸できる強度がないことを示しているので注意である。",
              "part_type": "part",
              "localID": 74
            }
          ],
          "localID": 70,
          "expanded": true
        },
        {
          "title": "船用空撮ドローン「うかぶ君」",
          "description": "",
          "part_type": "group",
          "children": [
            {
              "title": "船の上で運用するドローンの試作機",
              "description": "船用空撮ドローン「うかぶ君」は、星風藩国設計局が開発した、空中で撮影などを行うドローンの試作機である。より具体的には、船の上で運用して高い位置から周囲を偵察することを主目的としている。なお、中物理技術で作られており、有線式である。ちなみに冒険船「葉明丸」における運用では、ヘリポートを利用することで離着陸を容易にしている。",
              "part_type": "part",
              "localID": 76
            },
            {
              "title": "丸っこい本体に4つのプロペラとカメラが付いている",
              "description": "うかぶ君は、縦横高さ50センチほどの丸っこい本体と、そこから四方に伸びる4つのアームと、その先にあるプロペラで主に構成されている。また、本体下部には三軸のジンバルが付いたカメラが、プロペラ下部には着陸時にカメラに衝撃を与えないようにするためのスキッドがある。",
              "part_type": "part",
              "localID": 77
            },
            {
              "title": "移動速度やバッテリーなど",
              "description": "うかぶ君の移動速度は、最大でおよそ時速50km(船だと27ノットぐらい)である。ケーブルなどを外すと僅かに速度は上がるが、その場合、内蔵バッテリーは20分ほどしか持たない。なお、ケーブル無しの場合の最大積載重量は3kgである。",
              "part_type": "part",
              "localID": 78
            },
            {
              "title": "防水や防錆の処理が施されている",
              "description": "うかぶ君は、海上で運用することを想定しているため、防水や防錆などの処理が各所に施されている。電力供給を行うケーブルや本体のバッテリーなどは、漏電したりしないように特に注意されている。",
              "part_type": "part",
              "localID": 79
            },
            {
              "title": "まだまだ技術や精度は発展途上",
              "description": "うかぶ君は中物理の技術で作られているのの、GPSやAI技術などは使用されておらず、まずは飛行能力や映像取得などの技術を実証しようということで作られた機体である。よってドローンとしての技術や精度は、まだまだ発展途上のレベルである。",
              "part_type": "part",
              "localID": 80
            },
            {
              "title": "位置情報は船からの情報を基本に取得",
              "description": "うかぶ君にはGPS機能が付いていないので、船の位置情報と、船のレーダーでうかぶ君を捉える、またはケーブルの長さ(ドローン側で弛みが少ないように調整する)と角度から計算を行うなどして、うかぶ君は自身の三次元的な位置情報を取得することが出来る。さらにその情報をカメラ映像と組み合わせて、撮影した情報の位置や高さなども、ある程度は計算して出すことが出来る。",
              "part_type": "part",
              "localID": 81
            },
            {
              "title": "有線式",
              "description": "",
              "part_type": "group",
              "children": [
                {
                  "title": "150mほどのケーブル",
                  "description": "うかぶ君は、150mほどの長さのケーブルを通して船から電力供給を受けたり電気信号を送受信しながら飛ぶ、有線式のドローンである。偵察で長時間飛んだり、映像などの情報を即座に船に送ったり、海上で船に着陸する場合にケーブルで巻き取る形で補助して着陸するなど、有線のほうが利点が多いのではという判断からそうなっている。飛行する関係上それなりに軽量であり、長さが150mほど、というのは、150m以上の高度をドローンが飛行してはいけないのでそうなっている。違反しないギリギリを狙っているわけだ。",
                  "part_type": "part",
                  "localID": 83
                },
                {
                  "title": "ケーブル巻き取り機構は船側にある",
                  "description": "ケーブルの巻き取り機構は、船側に設置されるようになっている。そのほうがペイロード(最大積載量)を増やせるからだ。船の上に着陸する時は、巻き取りの速度とプロペラの回転速度を調整することで、僅かに引っ張られるようにスムーズに下降して、ある程度の距離になってから指定のポイントに着地するという仕組みである。これによって移動中の船の上への着陸を容易にしている。",
                  "part_type": "part",
                  "localID": 84
                },
                {
                  "title": "船側のコンピューターで操作や撮影情報を取得する",
                  "description": "うかぶ君はケーブルで船と繋がっており、電力供給や電気信号の送受信を行っている。基本的に、電力はケーブルを通して船の発電機から供給されており、操作や情報取得などは船側にあるコンピューターと接続して行われる。パソコンに専用プログラムをインストールする形式なので、高価なパソコンなどはあまり必要ではない。うかぶ君を、移動する船の真上に常に位置するように指示を出したり、撮影情報をリアルタイムで見たり、情報の保存や分析を行うなどが出来るようになる。",
                  "part_type": "part",
                  "localID": 85
                }
              ],
              "localID": 82,
              "expanded": true
            },
            {
              "title": "クアッドコプター",
              "description": "",
              "part_type": "group",
              "children": [
                {
                  "title": "4枚のプロペラ",
                  "description": "もぐる君の本体から前方と後方の左右それぞれに伸びるアームの先には、プロペラが付いている。どこかねじれた構造となっているこの羽が回転することで揚力を発生させて飛び、前後で回転する方向を逆にすることで機体に発生するトルクを打ち消している。そうしないとぐるぐる回転しながら飛ぶことになるからだ。この4つのプロペラの機体のことを、クアッドコプターと呼ぶ。",
                  "part_type": "part",
                  "localID": 87
                },
                {
                  "title": "回転数を制御して姿勢を変えて移動",
                  "description": "プロペラの回転数を制御することで、飛んでいる機体の姿勢を変えて移動する方向を変えることが出来る。例えば前方の2つのプロペラの回転数を落とせば、後方のプロペラとの浮力の差で機体は前方に傾き、前進するというわけである。これによって前後左右など自在の動きが可能となった。空中でピタリと滞空(ホバリング)したりも出来る。左右で発生する揚力差の調整も容易だ。",
                  "part_type": "part",
                  "localID": 88
                },
                {
                  "title": "ブラシレスモーター",
                  "description": "うかぶ君のプロペラを回すためのモーターは、ブラシレスモーターが採用されている。ブラシモーターは、ブラシ(電極)とコミュテーター(整流子)で機械的に電流を流し、回転子(ここではコイル)と永久磁石のある固定子(ステータ)の間の磁力で回転力を生み出す仕組みだが、ブラシレスモーターは、ブラシとコミュテーターの部分を電子回路に置き換えつつ固定子に複数のコイルを設置し、回転子をコイルではなく永久電池にすることで回転している。電気回路で各コイルを制御して効率的に回転を発生させつつ、ブラシが無いことから損耗やノイズや小さいなどの利点がある。",
                  "part_type": "part",
                  "localID": 89
                }
              ],
              "localID": 86,
              "expanded": true
            },
            {
              "title": "カメラ",
              "description": "",
              "part_type": "group",
              "children": [
                {
                  "title": "光学20倍ズームが可能な高感度カメラ",
                  "description": "うかぶ君の本体下部に付いているカメラは、光学20倍のズームが可能な高感度カメラである。およそ800万画素(4k画質)で鮮明な映像が映し出される。撮影された映像は機体内部に記録される他、ケーブルを通してリアルタイムで船側で見ることも出来る。",
                  "part_type": "part",
                  "localID": 91
                },
                {
                  "title": "三軸ジンバル",
                  "description": "ただドローンにカメラを備え付けて撮影すると、ドローンの動きや姿勢変化でブレや揺れが起きて、安定しない映像ばかりが撮影されてしまう。そこで、常に一定の位置にカメラが向くよう自動調節する回転台付きのグリップである、ジンバルが備え付けられている。三軸の場合は、上下・左右・回転の3つの軸でブレや揺れに対応しており、これによってブレや揺れが大きく低減されて、滑らかな映像を撮ることが出来る。",
                  "part_type": "part",
                  "localID": 92
                },
                {
                  "title": "赤外線センサー",
                  "description": "うかぶ君には、通常のカメラと併用できる赤外線センサーが備え付けられている。これによって目では見えない温度分布を可視化して映像として出力することが出来る。夜間における情報取得や遭難者捜索などでは活躍する場合があるだろう。",
                  "part_type": "part",
                  "localID": 93
                },
                {
                  "title": "高い位置なら情報取得の範囲は広くなる",
                  "description": "仮に水面から甲板上に立つ人間の視点までの高さを5mとした場合、水平線までの約8kmほどが偵察や情報取得の範囲となる。しかし、うかぶ君が水面から150mほどの高さで偵察や情報取得を行えば、水平線までの距離は約43kmにもなる。広い海上において、ヘリ運用をせずに低コストで簡易に広範囲の偵察や情報取得を行えるのだ。",
                  "part_type": "part",
                  "localID": 94
                }
              ],
              "localID": 90,
              "expanded": true
            }
          ],
          "localID": 75,
          "expanded": true
        },
        {
          "title": "デッキクレーン(葉明丸用)",
          "description": "",
          "part_type": "group",
          "children": [
            {
              "title": "もぐる君の運用や荷役に使えるクレーン",
              "description": "葉明丸の甲板の後部には、もぐる君を吊り上げりたり海に沈めたりするためのデッキクレーンがある。そんなに大きくないシングルタイプのクレーンで伸縮が可能。簡単な運搬の荷役にも使える。",
              "part_type": "part",
              "localID": 96
            },
            {
              "title": "内部にもぐる君のアンビリカルケーブルが通っている",
              "description": "葉明丸のデッキクレーンの内部は、もぐる君のアンビリカルケーブルが通っている特別性である。ちなみにもぐる君とケーブルを取り外すことで普通に運搬用のクレーンとしても使える。",
              "part_type": "part",
              "localID": 97
            },
            {
              "title": "船尾付近とその左右にクレーンが稼働する",
              "description": "クレーンの可動範囲は、葉明丸の船尾付近とその左右に及ぶ。これは、もぐる君の運用や荷物の運搬などを考えてのことだが、もぐる君を海上で運用する際は、なるべく船体を安定させる関係で船尾の真後ろからもぐる君を沈めることになっている。",
              "part_type": "part",
              "localID": 98
            }
          ],
          "localID": 95,
          "expanded": true
        },
        {
          "title": "遠隔操作型無人潜水艇「もぐる君」",
          "description": "",
          "part_type": "group",
          "children": [
            {
              "title": "船上から操作できる小型の無人潜水艇",
              "description": "遠隔操作型無人潜水艇「もぐる君」は、海中や海底の調査やサンプル確保などの作業用に星風藩国設計局が開発した、船上から遠隔操作できる小型の無人潜水艇である。もぐる君とコントロールルームがある船はケーブルで繋がっており、海中の映像を見れるなどの他に、マニピュレーターで簡単な作業も出来る。",
              "part_type": "part",
              "localID": 100
            },
            {
              "title": "3000mのアンビリカルケーブル",
              "description": "電力供給や電気信号などを船からもぐる君に送るためのアンビリカルケーブルは、3000mほどの長さがある。海底などを調査する関係で、これぐらいの長さになっている。",
              "part_type": "part",
              "localID": 101
            },
            {
              "title": "もぐる君の外観について",
              "description": "もぐる君は、上部の浮力材がある部分、中部のスラスターやモーターなどがある部分、下部のスキッドの部分の、おおむね3つで構成されている。海に沈めたり水流を前後や左右に通す関係で、正方形っぽい機械の塊であると同時に、どこかスカスカした外観となっている。ちなみに大きさは、長さ3m、幅2m、高さ2.6mほどで、重さは4tと少し。",
              "part_type": "part",
              "localID": 102,
              "expanded": true
            },
            {
              "title": "シンタクチックフォーム(浮力材)",
              "description": "もぐる君の機体上部のカバーの内部には、シンタクチックフォームという浮力材が使われている。これはガラスマイクロバルーンという小さな空洞のガラス球を高強度のエポキシ樹脂で固めたもので、深海の水圧でも変形しないような強度と同時に、機体に必要な浮力を持たせている。",
              "part_type": "part",
              "localID": 103,
              "expanded": true
            },
            {
              "title": "電動油圧式で稼働する",
              "description": "もぐる君は、電動油圧式で稼働する無人潜水艇である。船と繋がっているアンビリカルケーブルからの電力供給によってモーターを回したり、油圧ポンプを動作させてマニピュレーターを動かしたりしている。船からの電力供給が切れない限りは、長時間活動することが出来るだろう。",
              "part_type": "part",
              "localID": 104,
              "expanded": true
            },
            {
              "title": "6基の大型スラスター",
              "description": "もぐる君には、扇風機のような大型スラスターが6基あり、これらによって浮上や沈降、左右の水平移動、前進や後退などの動きが可能である。速度は水中で、前進3ノット、後進と左右の移動が2ノット、上下の移動が1.5ノットほど。",
              "part_type": "part",
              "localID": 105,
              "expanded": true
            },
            {
              "title": "メタルハライドライト",
              "description": "メタルハライドライトは、ハロゲン化金属(メタルハライド)を水銀蒸気と混合させて発生させる高圧放電によるランプである。海底の様子を鮮明にカメラで鮮明に捉える関係上、明るくて寿命が長めのライトが必要だったのである。もぐる君には、5台のメタルハライドライトが備わっており、機体の前部および可動式ブームに備わっている。他にもハロゲンライトが1台設置されている。",
              "part_type": "part",
              "localID": 106,
              "expanded": true
            },
            {
              "title": "ハイビジョンカメラなど",
              "description": "操作にせよ記録にせよ、無人探査機はカメラが良くないと話にならない。そこで、もぐる君には高感度のハイビジョンカメラが装備されている。他にもCCDカメラが可動式ブームに備え付けられおり、上下左右に動いて向きを変えて視界を確保しつつ、マニピュレーターの操作などを手助けする。また、後方にはアンビリカルケーブルなどを監視するカメラもある。",
              "part_type": "part",
              "localID": 107,
              "expanded": true
            },
            {
              "title": "2本のマニピュレーター",
              "description": "マニピュレーターとは、要するにロボットアームのことであり、もぐる君の機体前部の左右には2つのマニピュレーターが装備されている。母船からの遠隔操作で動き、アームを伸ばしたり曲げたり折り畳んだり、先端の2本の指を開閉させて摘まむ、回転させるなどが可能。これによって容器の蓋を開け閉めしたり、左右のマニピュレーターの間にある格納式サンプルバスケットに採取物を入れたりが出来る。先端部はシンプルな構造であるため、サンプル採取以外の簡単な作業もある程度は可能。",
              "part_type": "part",
              "localID": 108,
              "expanded": true
            },
            {
              "title": "格納式サンプルバスケット",
              "description": "格納式サンプルバスケットは、マニピュレーターが深海で採取したサンプルを確保するための容器を格納するためのカゴである。アルミ製のフレームと樹脂製ネットを中心に構成されており、水中重量約70キロ以下までを格納できる。通常はもぐる君の機体下部のスキッド構造内に収納されており、電動モーターで可動して引き出される。他にもスコップなどの簡単な道具も収納されていることがある。",
              "part_type": "part",
              "localID": 109,
              "expanded": true
            },
            {
              "title": "機体下部はスキッド構造",
              "description": "もぐる君の機体下部はスキッド構造になっており、このスペースには、さまざまな装置などを目的に応じて換装できるようになっている。海底に着底する際もそれなりに安定感がある。",
              "part_type": "part",
              "localID": 110,
              "expanded": true
            }
          ],
          "localID": 99,
          "expanded": true
        },
        {
          "title": "上陸用の複合艇(ゴムボート)",
          "description": "",
          "part_type": "group",
          "children": [
            {
              "title": "原動機付きのゴムボート",
              "description": "上陸用の複合艇とは、気密性が高いチューブに空気を入れて運用するゴムボートに原動機と硬質素材を備えたものである。冒険船「葉明丸」の複合艇においては、主に港湾が整備されていない島などへの簡単な上陸などを運用目的としており、普段は船に積んであって、船のワイヤーを使って吊り下げや吊り上げを行い、着水や回収を行う。それなりの大きさがあり、いざという時の避難用にも一応は使える。",
              "part_type": "part",
              "localID": 112,
              "expanded": true
            },
            {
              "title": "船底がV字型で繊維強化プラスチック",
              "description": "船底はV字型で、繊維強化プラスチックが素材として使用されている。軽量なゴムボートでありながら耐久性を持たせており、こうした硬質の素材を船底に用いているボートを複合艇と呼ぶ。その代わり空気を抜いての折り畳みなどが出来なくなっている。",
              "part_type": "part",
              "localID": 113,
              "expanded": true
            },
            {
              "title": "照明や発煙筒などもある",
              "description": "上陸用の複合艇には、太陽光電池で充電できる小型の照明や、何かを合図するための発煙筒などが備わっている。また救助キットや水と食糧が僅かにあるが、こちらは一応程度の備えである。",
              "part_type": "part",
              "localID": 114
            }
          ],
          "localID": 111,
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        }
      ],
      "expanded": true,
      "localID": 0,
      "description": ""
    }
  ]