*部品構造
-大部品: ミヤ級護衛艦 RD:137 評価値:12
--部品: 星風海軍の初の軍艦
--部品: 基本的なスペック情報
--部品: 中物理の技術力
--部品: ミヤ級の名前の由来
--部品: 対潜・対水上が主任務
--部品: 居住性には気を遣っている
--部品: 食堂の本棚
--部品: 艦内神社がある
--大部品: ガスターボエレクトリック・ガスタービン複合推進方式 RD:7 評価値:5
---部品: 低速と高速で切り替えられる
---部品: 電気推進のメリット
---大部品: ガスタービンエンジン(軍艦用) RD:5 評価値:4
----部品: 高温高圧のガスでタービンを回すエンジン
----部品: 始動が速く即応性がある
----部品: 構造が簡単で振動が少なくコンパクト
----部品: 燃料の消費が大きい
----部品: エンクロージャーと防音
--大部品: スロットアレイアンテナ(航海用) RD:8 評価値:5
---部品: 回転する横長の棒のようなアンテナ
---部品: レーダーの基本原理
---部品: マイクロ波が使われる
---部品: SバンドとXバンド
---部品: パルス波(矩形波)で発射
---部品: 傾斜したスロットで水平方向の指向性を向上
---部品: 方位の測定について
---部品: 船の上部に設置されている
--大部品: フェイズドアレイレーダー RD:7 評価値:5
---部品: 八角形の平たい板のようなレーダー
---部品: 小さなアンテナ素子が集合している
---部品: 走査が早い
---部品: ぐるぐる回らないので整備性が良い
---部品: 発熱が大きい
---部品: アクティブ式とパッシブ式
---部品: 索敵以外の運用について
--大部品: 潜望鏡探知レーダー RD:2 評価値:2
---部品: 潜望鏡の発見に特化したレーダー
---部品: 動きの少ないものを見つける仕組み
--大部品: 艦船用レーザー通信 RD:8 評価値:5
---部品: レーザー光線を用いた通信方法
---部品: 通信距離に限界がある
---大部品: レーザー RD:6 評価値:4
----部品: LASERの名前の由来
----部品: 光の誘導放出とは
----部品: コヒーレント(可干渉性)
----部品: 反転分布とレーザー媒体
----部品: ミラーで光を増幅して放射
----部品: 目に向けてはいけない!
--大部品: 対潜ソナーシステム(バイ/マルチスタティックシステム) RD:15 評価値:6
---部品: 発信と受信の位置を別々にした形式
---部品: 対ステルス効果を狙っている
---部品: 船体雑音の悪影響が低減
---部品: マルチスタティックによる連携が可能
---大部品: ソナー RD:7 評価値:5
----部品: 水面下の情報を得ることが出来る
----部品: ソナー(SONAR)の仕組み
----部品: 音は水中でよく響く
----部品: 高周波と低周波
----部品: ソナー用の振動子
----部品: 海という環境による影響
----部品: 海の生態系への影響に注意
---大部品: 曳航式戦術ソナー RD:4 評価値:3
----部品: とても長く連なったパッシブ受信機
----部品: 普段は丸めて艦の後部にある
----部品: 巻き出しや巻き取りについて
----部品: 一箇所に複数の受信機
--大部品: 対シールドシップ機動予測システム RD:5 評価値:4
---部品: シールドで高速移動する相手の動きを予測する
---部品: ソナーが返ってこない部分から計算
---部品: 相手がシールドを張らないと無力化される
---部品: そんなに先の位置は読めない
---部品: 扇状に色が変化して分かり易く範囲が表示される
--大部品: CIC(軍艦用) RD:8 評価値:5
---部品: 戦闘指揮所
---部品: 艦橋がCICではない理由
---部品: 一番堅牢な位置に作られている
---部品: たくさんのディスプレイとコンソールなど
---部品: 軍艦用のデータベースがある
---部品: 秘匿性がとても高い
---部品: 薄暗くて冷房が効いている
---部品: 各種戦闘ごとに区画が分けられている
--大部品: 艦艇用垂直発射ミサイルシステム(VLS) RD:26 評価値:8
---部品: VLS(Vertical Launching System)とは
---部品: 発射装置とミサイル格納庫が一体化
---部品: 8セルで1モジュール
---部品: 2種類の発射方式
---部品: さまざまな種類のミサイルが装填できる
---部品: 垂直に発射される
---部品: 甲板下に設置
---部品: 整備性や耐候性に優れている
---部品: 攻撃を受けても被害が分散される
---部品: 至近距離への攻撃には向かない
---部品: 値段が高くて重い……
---大部品: ミサイルとは RD:4 評価値:3
----部品: 誘導と飛翔の装置が付いた爆弾
----部品: マッハ近い速度と長大な射程距離
----部品: さまざまな種類のミサイルがある
----部品: とてもとても高価な兵器
---大部品: ミヤ級の各種ミサイルなど RD:11 評価値:6
----大部品: 対潜高速泡魚雷「ペンギン」 RD:3 評価値:3
-----部品: 220ノットという高速の魚雷
-----部品: スーパーキャビテーションと発射パッケージ
-----部品: しかし対シールドシップは難しい
----大部品: 垂直発射対潜ロケット「ウミウ」 RD:2 評価値:2
-----部品: 対潜魚雷を垂直発射して運ぶロケット
-----部品: 数と炸薬の多さでカバー
----大部品: 対艦ミサイル「サハギン」(VLS用) RD:3 評価値:3
-----部品: 水上の艦艇などを狙うためのミサイル
-----部品: 高空か低空の2ルートが選べる
-----部品: しかしVLS用なので……
----大部品: 艦対空ミサイル「ウミスズメ」 RD:3 評価値:3
-----部品: 短距離ながら高速な対空ミサイル
-----部品: 即射性と機動性に優れている
-----部品: 艦の情報処理能力が高いほど高性能に
--大部品: 三連装短魚雷発射管 RD:7 評価値:5
---部品: 近距離で短魚雷を連続発射できる兵器
---部品: 俵状(三角形)に積まれた三つの発射管
---部品: 遠隔操作によって旋回と発射が可能
---部品: 圧縮空気で魚雷を射出
---部品: 右舷と左舷にそれぞれ設置
---部品: FRP製なので軽量
---部品: 短魚雷の運用について
--大部品: 魚雷防護兵器 RD:7 評価値:5
---大部品: FAJ(投射型静止式ジャマー) RD:4 評価値:3
----部品: 音響欺瞞装置を海面に浮かべる
----部品: ジャマ―を投射するランチャーの構造
----部品: 最大1kmまで投射する
----部品: 遠隔操作ですぐ使用できる
---大部品: MOD(自走式デコイ) RD:3 評価値:3
----部品: 魚雷を誘引する囮を射出する兵器
----部品: FAJと組み合わせると成功率アップ
----部品: 連続で4つまで射出できる
--大部品: ヘリコプター格納庫と飛行甲板(艦船用) RD:10 評価値:5
---部品: 艦載ヘリ運用の必須設備
---部品: 垂直離着陸用の短い飛行甲板
---部品: 艦尾に設置される利点
---部品: 発着艦指揮所
---部品: 着艦拘束装置
---部品: 甲板のマーキング
---部品: 水平灯などの照明灯
---部品: 格納庫内の道具などについて
---部品: 燃料補給設備
---部品: ヘリを2機まで格納できる
--大部品: CIWS(近接防御火器システム) RD:8 評価値:5
---部品: 近距離の対空防御火器
---部品: コンパクトで無駄のない構成
---部品: 毎分3000発も撃てるが……
---部品: 射程はすごく短い
---部品: CIWSの旋回能力
---部品: 上部の白いレドーム
---部品: 徹甲弾を使用
---部品: 同時複数対応には限界がある
--大部品: 76mm単装速射砲 RD:11 評価値:6
---部品: 旋回と連射の性能に長けた砲
---部品: つるつるした丸っこい砲塔
---部品: 砲塔は360°の回転が可能
---部品: 砲塔に防御力はなく砲弾の破壊力は小さい
---部品: 1分間に85発撃てるが……
---部品: 砲身から水が出て冷やす
---部品: 砲口制退器と排煙器
---部品: 装填・発射・薬莢の排出は自動化
---部品: 砲弾の種類について
---部品: 対空迎撃や水上目標への攻撃がメイン
---部品: 軽量で省スペースに貢献
*部品定義
**部品: 星風海軍の初の軍艦
ミヤ級護衛艦とは、星風藩国で設計開発された護衛艦である。星風海軍が運用する初の軍艦であり、海上の軍事行動を汎用的に使えつつ、対空や対潜といった戦闘行動や、搭載ヘリの運用が可能な艦として設計された。機関はガスターボエレクトリック・ガスタービン複合推進方式で、2基のガスタービンエンジンと発電機などが搭載されている。
**部品: 基本的なスペック情報
ミヤ級護衛艦は、全長およそ150mほど、全幅はおおむね18mほどのサイズである。艦容は日本の海上自衛隊のあさひ型護衛艦と酷似しており、やや黒っぽい灰色の塗装の艦である。速力は最大30ノットほど。主な兵装は以下の通り。
主砲:76mm単装速射砲
ミサイル:VLS(32セル)より各種
魚雷:三連装短魚雷発射管
魚雷防御兵器:FAJ(投射型静止式ジャマー)・MOD(自走式デコイ)
対空近接防御:CIWS
**部品: 中物理の技術力
ミヤ級護衛艦は、紅葉国からの技術供与を受けて設計および製造されたものだが、その技術は基本的に中物理のものでまとまっている。これは星風藩国の技術力を考慮したものであり、まずは中物理から始めようという狙いがあった。その後、様子を見て将来的に少しずつ高物理な艦船にシフトするという計画である。
**部品: ミヤ級の名前の由来
星風藩国では、造船などの技術について紅葉国から供与を受けている背景があり、これに感謝して艦船の名前には、紅葉国や秋や紅に関するものがつけられている。新たに作る護衛艦の名前は、最初カムロ級という名前になる予定だったが、カムロ級は潜水艦のほうが良いだろうということで、幸運を引き寄せるギャンブラーとしてミヤ級の名前が付けられた。なお、星風海軍の軍人達の間では、詳しくは分からないが紅葉国にはすごいギャンブラーの女性がいる、ということで伝わっているそうである。
**部品: 対潜・対水上が主任務
ミヤ級護衛艦は、対潜戦闘と水上戦闘、および海上や敵潜水艦への哨戒、輸送船の護衛などの任務を想定して作られた艦である。一応は対空戦闘も可能だが、最大の仮想的をシールドシップとしており、載せている砲やミサイルの関係から対地攻撃などは不得意とされている。
**部品: 居住性には気を遣っている
ミヤ級護衛艦は、建造に紅葉国からの技術供与などが行われている関係上、その居住性についてはあれこれと配慮がされている。都市船と共に生きる紅葉国ならではの視点や技術は、艦の居住性に大きく影響を与えている。
**部品: 食堂の本棚
食堂には本棚があり、航海中の休憩時間などの娯楽として、さまざまな本が置いてある。貸し出し可。この本棚の本は補給科の管轄となっており、本棚の近くにあるアンケート用紙で欲しいジャンルなどを記入すると、寄港時に補充されることがある。ちなみに、本棚には本以外にもトランプやパズルなどの遊び道具も僅かながらついでに置いてある。
**部品: 艦内神社がある
艦内神社とは、文字通り艦内にある神社なのだが、もちろん陸にある神社ほど大きなものではない。ミヤ級護衛艦では、人が多く集まれる食堂に神棚が設置してあり、孔明先生が祀られている。信仰心の篤い人々の長い航海生活においては、大切な施設である。
**部品: 低速と高速で切り替えられる
ガスターボエレクトリック・ガスタービン複合推進方式とは、低速・巡航時にはガスタービンエンジンによる発電を利用する電気推進のみを、高速・戦闘時はもうひとつのガスタービンエンジンの併用による機械駆動を推進力に加えるという、低速と高速で切り替えが可能な推進方式である。
**部品: 電気推進のメリット
ガスターボエレクトリック・ガスタービン複合推進方式では、低速時は(2基以上ある場合の)片方のガスタービンエンジンのみを動かして発電を行い、その電気でモーターを動かす電気推進が可能である。これによって電子制御で回転数を無駄なく制御して燃費を向上する他に、ガスタービンエンジンの低速時の燃費の悪さをカバーするという狙いがある。
**部品: 高温高圧のガスでタービンを回すエンジン
ガスタービンエンジンとは、空気を圧縮したものを燃料で燃焼させて高温高圧のガスを作り、このガスでタービン(たくさんの羽や翼が付いた回転体)を回転させることで軸から出力を得るエンジンである。原理的にはディーゼルエンジンと同じだが、ガスタービンエンジンは往復運動を回転運動に変換する工程などがない。
**部品: 始動が速く即応性がある
ディーゼルエンジンの場合、急に動かして故障しないよう運転前には暖気が必要になるが、ガスタービンエンジンには暖気運転が必要ないので、時間をかけずにすぐ艦を動かすことが出来る。
**部品: 構造が簡単で振動が少なくコンパクト
ガスタービンエンジンは、ディーゼルエンジンに比べて構造が簡単で、振動が少なく、本体も小型な割に出力が出せるという特徴がある。大きさもコンテナくらいのサイズをそのまま取り外したり交換したり出来るようになっており、整備性は悪くない。
**部品: 燃料の消費が大きい
ガスタービンエンジンは、一度動かすと継続して燃料を消費し続けなければいけないため、燃料を多く消費するという欠点がある。特に低速時の燃料効率は悪い。
**部品: エンクロージャーと防音
エンクロージャーとは、ガスタービンエンジンを保護しつつ、吸排気の装置と組み合わせて防音効果を高める囲いのことである。騒音を小さくすることで、潜水艦などに察知されるのを少しでも防ぐ狙いがある。
**部品: 回転する横長の棒のようなアンテナ
スロットアレイアンテナとは、横長の棒が回転しているような見た目の航海用のレーダーアンテナである。もう少し具体的に説明すると、マイクロ波を導波管に並んでいる切れ込み(スロット)から発射しているレーダーである。
**部品: レーダーの基本原理
レーダーとは、周囲に電波を発射して、何かにぶつかって反射して戻ってくるまでの時間を観測することで、その何かがある距離を測るものである。具体的には、光の速度を時間でかけたものを、往復するので2で割ることで距離が測れる。
**部品: マイクロ波が使われる
航海用レーダーに使われる電磁波として、マイクロ波がある。通信に使うものの中では周波数が高く波長の短い電磁波で、真っ直ぐに進む性質が強く、雨などの天候にも強い。
**部品: SバンドとXバンド
航海用レーダーとして使われる周波数帯には、主に3GHz帯のSバンドと、9GHz帯のXバンドがある。基本的に船ではこの周波数帯に対応したレーダー(SバンドレーダーやXバンドレーダー)が使われている。
**部品: パルス波(矩形波)で発射
レーダーの電波をずっと発射し続けていると、反射して戻ってきた電波がいつ発射したものか分からなくなり、きちんとした距離を測ることが出来なくなる。そこでレーダーでは電波を小刻みに発射している。このような電波をパルス波(矩形波)と呼ぶ。これによって電波の送信と受信を交互に行うことで、距離をきちんと測ることが出来る。
**部品: 傾斜したスロットで水平方向の指向性を向上
スロットアレイアンテナの導波管には、マイクロ波が発射するためのスロットが並んでいるが、このスロットは隣接するスロットに対して逆向きに傾斜している。この傾斜によって垂直方向の成分が打ち消されて、より水平方向の指向性を持った電波が発射される。なお、海面方向といった垂直方向への指向性は完全に消えたわけではない。
**部品: 方位の測定について
レーダーの基本原理のみでは、距離は測れても、反射をどの方位から受信したかが分からない。そこで、電波を水平面に幅を持たせて発射するなどの指向性のあるアンテナを使ったり、アンテナ自体を回転させることで360度をスキャン出来るようにしている。ただしこの回転は2秒で1周する程度の速度のため、一瞬で全方位を観測することは出来ない。
**部品: 船の上部に設置されている
レーダーは高い位置に設置するほど、また探知する対象に高さがあればあるほど、その探知可能な距離が向上する。そのためスロットアレイアンテナも、レーダーマストなどに設置するなど、船の上部に設置されている。
**部品: 八角形の平たい板のようなレーダー
フェイズドアレイレーダーとは、フェイズドアレイ(位相配列)型アンテナによるレーダーである。八角形の平たい板のような形状をしており、固定式で艦橋部分の周囲に複数設置されていることが多い。こうすることで全周をカバーしているわけである。
**部品: 小さなアンテナ素子が集合している
フェイズドアレイレーダーは、その八角形の板に、小さなアンテナ(アンテナ素子)が平面上にいくつも並べられていることに秘密がある。このアンテナ素子はひとつひとつの電波の位相をコントロールすることが可能であり、電波の位相を重ねて任意の方向に電波を発信することが可能なのだ。
**部品: 走査が早い
回転して走査する方式のレーダーだと、レーダー自体が回転する速度の関係上、全周スキャンに時間差が発生してしまうが、平面固定式のアンテナだとそうした首振りの時間は発生しないため、走査が早く行われるのである。この速度は対空戦闘などの戦闘時にとても重要である。
**部品: ぐるぐる回らないので整備性が良い
フェイズドアレイレーダーは、それ自体で電波の方向をある程度は変えることが出来るため、艦橋の周囲に複数設置することで、レーダー本体それ自体が回転することなく全周を探査することが出来る。これによりレーダーがぐるぐる回って走査する動作部分の故障やメンテナンスが必要なくなった。
**部品: 発熱が大きい
フェーズドアレイレーダーの弱点は、アンテナ素子がたくさん並べられているので、それらを稼働させると発熱が大きいことである。そのためフェイズドアレイレーダーには水冷または空冷などの冷却機能が備わっている。
**部品: アクティブ式とパッシブ式
フェイズドアレイレーダーには、アンテナ素子のひとつひとつに送受信機があるアクティブ式と、レーダー1つに対して1つずつ送信機と受信機があり、そこからアンテナ素子を通して送受信を行うパッシブ式がある。前者はひとつひとつのアンテナ素子に送受信機がある関係上、一部が破損してもレーダー機能が全て損なわれないなどの利点がある。
**部品: 索敵以外の運用について
フェイズドアレイレーダーは索敵以外に、探知や追尾、火器管制、艦対空ミサイルの誘導などの運用も可能である。なお、周波数帯や用途の違いなどの理由で、別にフェイズドアレイレーダーを設置したりもする。
**部品: 潜望鏡の発見に特化したレーダー
潜望鏡探知レーダーは、潜水艦が洋上の様子を確認するために使用する、潜望鏡を発見することに特化したレーダーである。
**部品: 動きの少ないものを見つける仕組み
潜望鏡探知レーダーは、海面の動きをスキャンし続けて、波飛沫など動きのあるものをノイズとして除去し、動きの少ないものを見つけるという仕組みである。
**部品: レーザー光線を用いた通信方法
レーザー通信とは、レーザー光を用いた通信方法である。高い周波数で、発散しにくい指向性のあるレーザー光を使うため傍受しにくいことから、ハッキングなどがとてもやりにくいという性質を持つ。特にレーザー光が減衰しにくい宇宙空間などでは有用とされる。
**部品: 通信距離に限界がある
レーザーは直進するため、地球の丸みを考えると最大でも(人間の高さ基準で)約4.6kmほどの距離にしか通信できないという弱点がある。衛星を利用するか、高い位置からレーザーを発射すれば多少は伸びることは伸びる。また、大気中ではレーザーは減衰するため、これも距離に影響する。
**部品: LASERの名前の由来
レーザーとは、Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation(誘導放出による光の増幅)の頭文字から来ており、誘導放出によって増幅された人工的な光ということを意味する。
**部品: 光の誘導放出とは
電子(分子)は外部から光などのエネルギーを吸収すると励起状態となり、余剰エネルギーである光などを放出して、不安定な励起状態から安定した基底状態に戻ろうとする。これを自然放出という。誘導放出とは、すでに励起状態にある電子に光をぶつけることで、入射した光と同じ向きのまま光が増幅される現象である(この時、その励起状態にある電子は強制的に基底状態に戻る)
**部品: コヒーレント(可干渉性)
誘導放出によって発生した光は、その引き鉄となった光と全く同じ向きや位相を持って放出される。これをコヒーレント(可干渉性)な光という。そこで、励起状態にある電子ばかりをたくさん用意して引き鉄となる光を入射すれば、その入射する光が少しであっても、たくさんの同じ向きと位相をもって整えられた強い光が放出されるというアイデアが考え出された。
**部品: 反転分布とレーザー媒体
コヒーレントな光を束ねてレーザーにするには誘導放出が必要となるが、しかし誘導放出させるためには、何らかの方法で基底状態の電子より、励起状態の電子のほうが多いような状況を作り出さないといけない。これを反転分布といい、反転分布の状態を作るために必要な物質を、レーザー媒体という。レーザー媒体には固体や気体や半導体などのさまざまな種類と性質があり、その藩国の技術力や用途などによって適切なものが使用される。
**部品: ミラーで光を増幅して放射
誘導放出された光は、最終的にはミラーで何度も反射されて増幅された後、透過率の少ないところからレーザーとして放射することが出来る。あとは放射された光の量より、光が増幅される量のほうが多ければ、レーザーが放たれ続けるというわけである。
**部品: 目に向けてはいけない!
レーザー光は、目に受けると失明する可能性があるので、決して目に向けてレーザー光を放射してはいけない。軍事転用しても非人道的なので禁止される。
**部品: 発信と受信の位置を別々にした形式
バイスタティックとは、アクティブソナーによって発信される音波を、離れた位置にあるパッシブソナーで受信して探査を行うソナーの形式である。具体的には、艦首ソナーと曳航式戦術ソナーのセットで行われる。ちなみに発信と受信を一か所などで行うものはモノスタティックと呼ばれる。
**部品: 対ステルス効果を狙っている
潜水艦などのステルスは、なるべく音波が発信源である敵に反射されないような工夫がされているが、バイスタティックの場合は発信源と受信の位置が違うため、ステルス性の高い潜水艦などの探知が向上する可能性がある。
**部品: 船体雑音の悪影響が低減
船体に設置されたパッシブソナーの場合、自らの艦が出すスクリュー音などの雑音を探知に悪影響を与えてしまうという欠点があるが、曳航式戦術ソナーによって船体から距離を取ったことで雑音の除去が容易となり、よりパッシブソナーとしての能力が向上している。
**部品: マルチスタティックによる連携が可能
ひとつの艦やヘリなどがソナーやソノブイからアクティブな音波を発信して、その音波が目標に反射したものを複数の艦の曳航式戦術ソナーやソノブイなどが受信する形式を、マルチスタティックという。それぞれが発信や受信の情報をリンクすることで、さまざまな範囲や角度の探査が可能となるだろう。また、アクティブソナーを打つのはひとつの艦やヘリなどのため、他の艦やヘリは位置が特定されにくいというメリットもある。
**部品: 水面下の情報を得ることが出来る
ソナーを使用することにより、艦船の進路の水面下にある目では見えない障害物(例えば大部分が水面下に隠れている巨大な氷山など)や移動体などを事前に察知することが出来る。これにより航海の安全性が高まる他、軍事面においては敵の魚雷や機雷、潜水艦などを探知するなどに役立つだろう。
**部品: ソナー(SONAR)の仕組み
ソナー(SONAR)とは、SOund NAvigation and Ranging(音響航法と測距)の頭文字から来ており、音波を発してその反射を捉えることで、水中の深さや距離や物体などの位置を探知する技術である。音波を自ら発して反射を捉えるものをアクティブソナー、音や反射を捉えるのみのものをパッシブソナーと呼ぶ。
**部品: 音は水中でよく響く
海中の魚群や海底の構造などを探査する場合、レーダーのように電波を飛ばした反射から情報を得ようとしても、光や電波は水中だと減衰してしまうため実用的ではない。その一方、音は大気中より水中のほうが4倍以上も伝播する。音波を飛ばして探査するソナー技術が生まれたのは、こうした背景によるものである。
**部品: 高周波と低周波
ソナーの探知範囲は、基本的に音波の周波数に左右される。低周波の音波であれば探知範囲は広く深いものとなり、高周波の場合だと探知範囲は狭く短いが、精密な探査が可能となる。
**部品: ソナー用の振動子
ソナーには、振動(音波を発振する)を電気に変換する、またはその逆を行う振動子を組み込んだ装置が備わっている。これらは圧電や磁歪の性質を持つ材料など、その藩国の技術力などに適したものが使用されている。
**部品: 海という環境による影響
レーダーなどに比べると、ソナーは海という環境の影響をとても受けやすい。海面や海底による音波の反射や、水中の温度による伝播の変化、さまざまな雑音などによるものである。これらの要素を把握、処理することがソナーには求められるが、しかし、逆に利用できることもあるかもしれない。
**部品: 海の生態系への影響に注意
大出力で低周波の音波を出すようなアクティブソナーを用いる場合、海の哺乳類の生態系に悪影響を与えないように注意しなければならない。クジラなどの海洋哺乳類は聴覚によるコミュニケーションを行うため、騒音の影響で混乱したり方向感覚を失ったりするからである。
**部品: とても長く連なったパッシブ受信機
曳航式戦術ソナーは、音波を探知するハイドロフォン(受信機)を縦にいくつも並べたソナーである。とても長いものであり、曳航するためのケーブルも含めると数キロほどになる。曳航ソナーが自らアクティブな音波を打つものもあるが、基本的にはパッシブソナーとしての機能を有している。
**部品: 普段は丸めて艦の後部にある
曳航式戦術ソナーは、普段は艦の後部に丸めておいて、いざ使用する時には艦の後部にあるハッチから洋上に展開して、これを艦がケーブルで引っ張る形で曳航する。使用後は巻き戻すようにしてハッチから回収する。ちなみにケーブル内には、ソナーが拾った情報を伝える電気配線などがある。
**部品: 巻き出しや巻き取りについて
曳航式戦術ソナーは、広い海で発生する音に聞き耳を立てる関係上、とても長いのだが、長いため展開や回収にやや時間がかかるという欠点がある。なお、巻き出しや巻き取りをする関係上、受信機であるハイドロフォンは柔軟性のある樹脂製の素材に収められてる。
**部品: 一箇所に複数の受信機
ハイドロフォン(受信機)をただ縦に並べただけだと、それぞれが音を探知したタイミングの差異で大雑把な方向を掴むことは出来るが、上下左右といった方向や深度までは分からない。そこで一箇所に4つの受信機を設置することで、上下左右の音を拾う差異も拾えるようになった。が、重量などはその分だけ増すことになった。
**部品: シールドで高速移動する相手の動きを予測する
対シールドシップ機動予測システムとは、高速で動くシールドシップの動きを予測するために作成されたシステムである。ちなみにRB相手でも予測できるが、RBだと機動力が高すぎるため精度がだいぶ落ちる。あくまでも対シールドシップ戦を意識したシステムであり、攻撃の命中補助を目的に作られた。
**部品: ソナーが返ってこない部分から計算
すごいシステムに見えて、実際は大したものではない。対潜ソナーシステムで統合された情報から(相手がシールド展張している関係上)ソナーが返ってこない部分に集中して計算を行い、「この速度でこう動いているので、数秒後にはこのあたりにいるだろう」という簡単な予測を返すだけのものである。巨大な物体が高速で水中を移動する関係上、RBと比較して急な旋回や機動をシールドシップが苦手としているのを利用しているわけである。
**部品: 相手がシールドを張らないと無力化される
弱点として、当然ながら相手がシールドを張っていなかったりすると簡単に役に立たなくなるシステムなのだが、しかし高速戦闘になりかねない状況下で大急ぎで計算処理するよりマシということで、専用に自動化されたというわけである。
**部品: そんなに先の位置は読めない
簡単な予測システムであるため、数秒後ならともかく、数分後とかになると一気に相手の位置の予測精度が怪しくなる欠点がある。また、相手が速度を落として激しい旋回や機動を増やしても怪しくなる。とはいえ裏を返せば、相手が増速するばするほど予測精度は上がる。速いということは曲がりにくい、という話である。どちらかというと迎撃に向いたシステムなのだ。
**部品: 扇状に色が変化して分かり易く範囲が表示される
対シールドシップ機動予測システムは、その結果を随時更新して、ソナー上に色のグラデーションとして予測位置を表示する。確度の高い予測範囲から低い範囲へ(潜水艦は急な後退が出来ないので)扇状に色が変化するわけである。つまり、視覚的に分かり易く、相手がいそうな範囲が表示される。
**部品: 戦闘指揮所
CICとは、Combat Information Centerの略であり、戦闘指揮所のことである。軍艦の戦闘における指揮や情報処理や分析、連絡や指示などが一手に集中している重要区画であり、砲雷科や船務科の主な職場でもある。戦闘時には艦長などがここから指揮を行うことになる。
**部品: 艦橋がCICではない理由
艦橋をCICにしない理由としては、艦の運行に関する情報は艦橋に集中させることでCICが戦闘指揮に専念できる点や、艦橋は防御の面で見ると戦闘被害の危険度が高いという点、また艦橋から視認して得られる情報などを超えて戦闘情報が広く多様化や高速化してずっと多くなってしまったからという点などが挙げられる。戦闘指揮は戦闘指揮で一本化して独立したほうが良かったわけである。
**部品: 一番堅牢な位置に作られている
CICがその機能を失うと、軍艦はその戦闘能力を著しく低下させることになるため、基本的にCICは艦にとって一番防御が厚い位置に作られている。
**部品: たくさんのディスプレイとコンソールなど
CICには、たくさんのディスプレイモニタとコンピューター、コンソールと座るための椅子などがある。どれも秘匿性の高い精密機械ばかりだが、民生品が使われている部分もある。また、コーヒーメーカーなどが設置されている場合もある。
**部品: 軍艦用のデータベースがある
CICには軍艦用のデータベースがある。潜水艦を含めた艦船や音紋や兵器関係のデータなどの他に、星風藩国の航路局による機密情報を加えた軍用海図や航路、海中の温度や水流、海底の地形や地質、それらによる水中音の伝播変化のデータ、各種マニュアルや軍の法令など、さまざまなデータがまとめられている。ハッキングされると大変なので基本的にオフラインとなっており、いざという時は消去できるようになっている。
**部品: 秘匿性がとても高い
CICは艦内で最も秘匿性が高いエリアであり、重要な電子機器やデータなどもあるため、内部の情報を知ったり入室できる権限を持つ人間が制限されているほどである。船務科などは他の部署から具体的な仕事内容が分からないと言われることもある。
**部品: 薄暗くて冷房が効いている
CICは薄暗くて冷房が効いている。薄暗いのはレーダーやソナーなどの表示が明るいと見えにくいからであり、冷房は電子機器の熱を抑えるためである。そのため、CIC勤めだと視力が落ちたり身体が冷えたりするため、あまり健康には良くない。
**部品: 各種戦闘ごとに区画が分けられている
CICの内部は、哨戒や対水上戦闘や対空戦闘や対潜戦闘など、各種戦闘ごとの区画で分けられている。砲雷科や船務科などがこれらを担当する他に、艦長席や指揮官用の席があったり、情報表示に関する補佐を行うディスプレイアシストの席などもある。
**部品: VLS(Vertical Launching System)とは
VLS(Vertical Launching System)とは、艦艇からミサイルを垂直(Vertical)に発射(Launching)する装置のことである。ミサイルを保管および発射するためのセル(具体的には縦長のケース)が複数集まって構成されている。
**部品: 発射装置とミサイル格納庫が一体化
VLSでは、ミサイル1つ1つの格納庫がそのまま発射装置も兼ねている。これによって発射前にミサイルを発射装置に装填するという工程はなくなり、必要なスペースも小さくなった。
**部品: 8セルで1モジュール
VLSでは、ミサイルの発射装置と格納庫を兼ねた縦長のケースのことを、ミサイルセルと呼ぶ。このセルが8つ集まって1モジュールとして扱っている。なお、モジュールごとに扱えるミサイルのサイズが違っていたりもする。
**部品: 2種類の発射方式
VLSのミサイルの発射方式には、ミサイルの推進装置でそのままセル内で点火して発射するホットローンチ(直接発射式)の他に、ミサイルによるものではない高圧ガスによってミサイルを外部に射出した後に推進装置を点火、飛翔するコールドローンチ(高圧空気投射式)の2種類がある。後者については、発射失敗の際の被害が抑えられるので大型ミサイルなどに向いており、また浅い水中からミサイルを発射できるなどの利点があるが、高圧ガスのための設備などが必要となる。
**部品: さまざまな種類のミサイルが装填できる
VLSでは、ひとつひとつのセルに別々のミサイルを装填できるので、さまざまな種類のミサイルを装填することが出来る。個別に発射が可能なので、必要に応じて適したミサイルを使いわけるのだ。互換性も高いので新型のミサイルにも対応しやすい。
**部品: 垂直に発射される
VLSでは、ミサイルは垂直に発射されてから、ミサイルが軌道を変えて目標に向かって進んでいく。ミサイル発射装置を敵に向けるという工程がないため、すぐに撃てるわけである。連続で撃つのにも向いている。
**部品: 甲板下に設置
VLSは、基本的には艦艇の甲板下に設置されている。そのため遠目にはVLSがあることが分かりづらく、レーダーで反射されにくいのでステルス性も良い。また甲板の内部に設置されているため艦の重心が低くなって安定性にも良い。
**部品: 整備性や耐候性に優れている
VLSは装填や目標に向けるといった発射の際の工程がなく、そのため可動部分が少ないため整備性が良い。また甲板下にあるので天候の悪影響も受けにくい。メンテナンス性に優れているといえる。
**部品: 攻撃を受けても被害が分散される
VLSは、各ミサイルごとに発射装置があって独立しているので、攻撃を受けても無事なセルさえあればそれは発射することが出来る。ミサイルはたくさんあるのに発射装置が破壊されたので使えない、ということにはならないわけだ。
**部品: 至近距離への攻撃には向かない
VLSは、ミサイルを一度垂直に上昇させてから目標に向かっていく関係上、どうしても艦艇に近い距離への攻撃には向いていない。垂直に撃ち出してから鋭い角度で軌道を変えるのはとても難しいのである。また、似た理由で対戦車用などの短距離ミサイルも運用できない。
**部品: 値段が高くて重い……
VLSは、ミサイルとは別にこれもまたとても高価な装置であり、藩国の軍事組織などでなければ購入や管理運用が難しく、とても重いので大きなプラットホームでなければ搭載できない。小型艦や車両などで使うには厳しいだろう。
**部品: 誘導と飛翔の装置が付いた爆弾
ミサイルとは、目標に向かうための誘導装置と、空を飛翔するための推進装置などが付いた爆弾である。基本的に軍事兵器であり、誘導装置・炸薬や信管などの弾頭・燃料や推進装置・外殻や安定翼などでおおむね構成されている。
**部品: マッハ近い速度と長大な射程距離
その種類にもよるが、ミサイルの速度はマッハ(音速。秒速340m=時速1224kmほど)に近いか超えるものがあり、射程距離も何十kmや何百kmという長大なものもある。遥か遠い距離から、一方的に攻撃が出来るという点で、ミサイルとはとても優れている。
**部品: さまざまな種類のミサイルがある
ミサイルの特徴として、用途に応じてさまざまな種類のものがあることが挙げられる。戦闘機が空中で戦うための空対空ミサイルや、遥か大気圏まで飛んで地球の半周先まで狙えるような巨大な弾道ミサイルに、低空を移動する飛行物体を狙える個人携帯できる対空ミサイルなど、さまざまある。
**部品: とてもとても高価な兵器
ミサイルは、兵器としてはとてもとても高価なものであるため大量に数を揃えにくく、また大型のミサイルになればなるほど、それに合わせた発射施設などが必要になるため、国家の軍事組織などでなければ入手や管理運用などが難しい。
**部品: 220ノットという高速の魚雷
対潜高速泡ミサイル「ペンギン」は、VLSで発射されるスーパーキャビテーション魚雷である。具体的には、空中に撃ち出された後にVLS用の発射パッケージを切り離して着水、ロケットエンジンとスーパーキャビテーションによって220ノット(時速396km)という高速で標的に向かう、対シールドシップを意識した魚雷である。なお、VLSで撃ち出せる20kmほどの射程に、VLS用に大型となった魚雷の性能を加えて、最終的な射程は50kmほどとなっている。
**部品: スーパーキャビテーションと発射パッケージ
ペンギン魚雷は、スーパーキャビテーションという現象を利用した水中高速魚雷である。具体的には、魚雷の先端からロケットエンジンの排気などを利用して気泡を発生させて意図的にキャビテーションを起こし、この気泡の空洞でミサイルを覆って、水の抗力を大幅に低減させている。なお、VLSで撃ち出す関係上、発射パッケージを別に取り付けている。
**部品: しかし対シールドシップは難しい
対シールドシップ用に作られたペンギン魚雷(時速およそ400km)だが、時速700kmで移動するシールドシップに後ろや側面から着水して追い付くことは無理そうだった。また、正面からだとシールドで無効化されるため、移動している相手の斜め前方に着水させて、そこから接近して側面や後部を狙わなければいけない。炸薬の量は多いが、しかし射程の短さや相手の動きを予測するなど、だいぶ難しいのが現実であった。ただ、相手がある程度、減速しているなどの場合は可能性があるかもしれない。
**部品: 対潜魚雷を垂直発射して運ぶロケット
垂直発射対潜ロケット「ウミウ」は、VLSで発射された後にロケットエンジンでマッハ付近まで加速してから、目標付近で前部の短魚雷を切り離し、落下傘を展開させて着水させた後、潜水艦などの海中の目標に対潜魚雷が向かう……といった、典型的な対潜兵器である。ロケットによる移動距離は最大30km、着水後の短魚雷の射程は最大10kmほどとなっている。
**部品: 数と炸薬の多さでカバー
ウミウは、対シールドシップという面で見るとスペック的に足りていない兵器ではあったが、空中での飛翔に高度な誘導装置を使っていないために安価であり、数を揃えるのがペンギン魚雷に比べて容易だった。そのため魚雷の炸薬の量を増やした上で、大量にばら撒いて運が良ければ爆発の水圧でシールドの防御範囲を上回ればダメージを与えられる、という運用が想定されている。また、派手に爆発させて危機感を煽ることで相手の速度を落とさせる、という狙いもあった。
**部品: 水上の艦艇などを狙うためのミサイル
対艦ミサイル「サハギン」は、艦艇などを中心とした水上の目標を攻撃するための対艦ミサイルである。射程100km、飛翔速度はマッハ0.85、つまり時速1000kmほどとなっている。一撃で艦艇を沈められる火力がある。なお、艦艇以外にも、座標入力でそれ以外の水上目標も狙えるようになっている。
**部品: 高空か低空の2ルートが選べる
サハギンミサイルは、中央後部と本体の末尾に4枚ずつ安定翼が付いた、ロケットエンジンによって推進するミサイルである。発射前に敵艦などの位置座標を入力し、発射後に格納されていた安定翼が展開、艦のレーダーからの誘導を受けつつミサイル自体が座標に向かうよう計算と調整を行った後、最後にミサイル自体からレーダーを出して標的に突き進むという仕組みである。ミサイルの軌道は、距離は伸びるが見つかりやすい高空を巡航するルートか、レーダーが探知しにくい低空飛行ルート(シースキミング)かを選べる。
**部品: しかしVLS用なので……
サハギンミサイルをVLSで撃ち出す場合、大きいサイズのVLSモジュールを設置しなければいけないため、費用と重量が上がってしまった。また、垂直に発射する関係上、低空飛行モードだと射程が短くなるというデメリットもあった。ただ、どちらかというと対シールドシップのほうに意識を置いているため、あまり問題視されなかったという。
**部品: 短距離ながら高速な対空ミサイル
艦対空ミサイル「ウミスズメ」は、航空機や航空機様I=D、またはそれらによるミサイル攻撃など対応するために作られた対空ミサイルである。近接信管で目標にある程度近づくと爆発するタイプであり、10インチのロケットモーターによって、射程は高機動性を確保できる20kmから最大40km。速度はマッハ2.5(秒速850mほど)以上。短距離ながらとても速く、直径がコンパクトなのでキャニスターを使えばVLSの1セルに複数の装填が可能だった。
**部品: 即射性と機動性に優れている
ウミスズメミサイルは、航空機や空を飛ぶI=Dを攻撃するより、そうした敵からのミサイル攻撃から艦を守る防空能力に優れたミサイルである。そのためミサイルの即射性や機動性に開発の重点が置かれた。例えば、ミサイル最後部には推力偏向ノズルが設置されており、これによってVLSで垂直に撃ち出された直後にミサイルの軌道を曲げて、素早く目標に向かって飛ぶようになっている(なお、ノズルは軌道を曲げた後に投棄される) また、発射用の推進薬が発射用と加速用の2種類があり、発射用のものは煙や炎が控えめになるものを使用している。これは連続発射することによるセンサーへの悪影響を防ぐためである。
**部品: 艦の情報処理能力が高いほど高性能に
ウミスズメミサイルは、発射直後はミサイル内の慣性航法装置が発射地点の位置を中心に加速度や方位などを計算して飛行し、最終的には艦の火器管制レーダーから発せられた電波が目標に反射した、その反射波を頼りに誘導される。つまり誘導能力は発射する艦の情報処理が大部分を担っているため、艦の情報処理能力が高ければ高いほど、同時に複数の目標を迎撃するなど高性能となる。
**部品: 近距離で短魚雷を連続発射できる兵器
三連装短魚雷発射管は、短魚雷を発射するための発射筒を3つ重ねた近距離用の対潜兵器である。基本的に甲板上や艦の内部の両舷に設置されており、それぞれで短魚雷を連続で3発発射することが出来る。なお、この短魚雷の最大射程は20kmである。
**部品: 俵状(三角形)に積まれた三つの発射管
三連装短魚雷発射管は、三つの筒状の魚雷発射管を俵のように三角形に積んだ形状をしている。こうすることで横に並べるよりも省スペースに貢献している。
**部品: 遠隔操作によって旋回と発射が可能
俵状に重ねられた発射筒の下部には、旋回するための架台がある。これが遠隔操作によって旋回して、いざという時に艦の外へ魚雷を射出するわけである。ちなみに故障時などは人力でハンドルを回して旋回させることが出来る。
**部品: 圧縮空気で魚雷を射出
三連装短魚雷発射管は、魚雷を射出する際、圧縮空気で押し出すように魚雷を海中に向かって射出する。しゅぽん、という感じで海中に射出された後、標的に向かって魚雷が自らの推進装置によって加速するのである。
**部品: 右舷と左舷にそれぞれ設置
三連装短魚雷発射管は、基本的には右舷と左舷、つまり両舷にそれぞれ設置されており、両方合わせて360°の方向をカバーして射出できるようになっている。なお、発射管の旋回中や、(艦の内側に設置している場合は)前扉が開いていない時や、艦自らに向かって射出してしまうような角度では、発射できないようにロックできる。
**部品: FRP製なので軽量
三連装短魚雷発射管は、本体がFRP(繊維強化プラスチック)製なので軽量という特徴がある。なお、波風から魚雷を守るために水密構造となっている。
**部品: 短魚雷の運用について
三連装短魚雷発射管は、文字通り短魚雷を連続射出できる兵器である。そのため単純に魚雷を射出して目標を攻撃するだけではなく、敵魚雷からの近接防御として短魚雷を連続で射出し、その爆発による水圧を利用して対潜防御などをすることも可能である。また、VLSや砲などと併用できる点も大きい。
**部品: 音響欺瞞装置を海面に浮かべる
FAJとは、Floating Acoustic Jammer の略で、投射型静止式ジャマーという対魚雷用の欺瞞兵器のことである。具体的には、4連装の砲塔から音響欺瞞装置を投射、海面に浮遊させて、艦艇が出すエンジン音やスクリュー音などを約7分間その場で発し続けることで、迫る魚雷の狙いを狂わせる防護兵器である。
**部品: ジャマ―を投射するランチャーの構造
FAJの音響欺瞞装置を投射するランチャーは、4つの射出口がある長方形の射出装置と、それを垂直方向および横方向に旋回させる架台で構成されている。電気で動き、射出装置はそんなに大型なものではないためか、短く切り詰めている印象がある。
**部品: 最大1kmまで投射する
FAJのランチャーから投射された音響欺瞞装置は、最大で1kmほどまで投射された後、空中で落下傘を展開して着水するという仕組みである。その後は疑似的な音を出すだけで自走などはしないので、投射型の静止式ジャマーというわけである。
**部品: 遠隔操作ですぐ使用できる
FAJと、またそれと併用して使用されるであろうMODもだが、迫る魚雷に即座に対応できるよう、CICなどから遠隔操作による使用が可能である。ただ、電気系統などの故障対策として、一応は手動で狙いをつけて投射することも可能となっている。
**部品: 魚雷を誘引する囮を射出する兵器
MODとは、MObile Decoy、つまり自走するデコイを射出する魚雷防護兵器である。具体的には、短魚雷発射管に似た4連装ランチャーから射出されたデコイが自ら音響を発しながら自走して、迫る魚雷を欺瞞、誘引することで味方の艦から引き離すのだ。
**部品: FAJと組み合わせると成功率アップ
MODは、FAJ(投射型静止式ジャマー)と併用することでその効果を特に発揮する。迫る敵の魚雷に対して、FAJが妨害を行って一時的に魚雷の目をくらませつつ、その隙を突いてMODで魚雷を誘引してしまうというわけである。なお、FAJを先に準備していなくてもMODを使用することは出来るが、その場合は成功率が下がる。
**部品: 連続で4つまで射出できる
MODは、4つの発射筒をまとめた4連装ランチャーによってデコイを射出するため、一度に連続で4つのデコイを走らせることが出来る。同時に複数のデコイを走らせれば魚雷からの防御成功率は上がるが、デコイをランチャーに装填する関係上、一気に使うと第二波を防げない可能性もあるので、適切な判断が必要である。
**部品: 艦載ヘリ運用の必須設備
護衛艦などの軍艦は、その索敵範囲を広げるなどの目的からヘリコプターを載せていることがあり、艦載ヘリの整備やメンテナンスや機体を保護するための格納庫と、発着用の飛行甲板を艦尾に備えている。
**部品: 垂直離着陸用の短い飛行甲板
空母であれば飛行甲板は滑走路となっているが、ヘリ運用の護衛艦には滑走路はなく、垂直離着陸が可能な機体のための短い飛行甲板があるのみである。なお、艦の動きや揺れなどに細心の注意を払って着艦しなければいけないのはどちらも同じである。
**部品: 艦尾に設置される利点
発艦の何十倍も難しい着艦時のことを考えて、ヘリ格納庫や飛行甲板は基本的に艦尾に設置されている。正面から波を受ける艦首に比べれば、艦尾のほうは比較的少ないからだ。発艦時も、垂直に浮かび上がればあとは勝手に艦のほうから離れていくので都合が良い。
**部品: 発着艦指揮所
ヘリの発着を指揮するための設備で、一人用の小さいボックス状の指揮所がヘリ甲板の右舷側に設置されている。ここからヘリと飛行甲板の状態や、風の速度や方向、波や揺れなどに注意しつつ、パイロットへ指示や誘導を行う。ヘリと飛行甲板の位置関係などが把握できる目線になるよう、少し低い位置に指揮所は設置されている。
**部品: 着艦拘束装置
着艦拘束装置とは、文字通り着艦した機体を物理的に拘束、安全に格納庫まで運ぶ装置である。具体的には、90cm四方の固定装置で挟み込むようにヘリ下部から展開するプローブ(突起)などで固定して、あとは固定装置が移送用の軌条に沿って格納庫まで運ぶというわけである。ちなみに発艦する時もこの装置で飛行甲板まで移送できる。なお、悪天候時は着艦拘束装置から伸びるケーブルを人力でヘリと接続して、ケーブルを巻き取ることで力強く着艦させることも出来る。
**部品: 甲板のマーキング
夜間でも飛行甲板の位置が分かるように、また、着艦固定装置との接続位置が分かりやすいように、飛行甲板には白いマーキングが施されている。
**部品: 水平灯などの照明灯
水平灯とは、細長く横に並んでいるような照明であり、着艦のためにホバリングするヘリのパイロットが艦の水平状態や動揺を確認するために使用する。この他にも、前後左右に誘導するための指示灯や、夜間着艦用の照明灯、飛行甲板の外周を示すための照明灯などがある。
**部品: 格納庫内の道具などについて
格納庫の内部には、整備道具や消火器、照明、監視カメラ、機体を吊り上げて整備するためのクレーン、揺れ対策として機体を固定するためのチェーンなどがある。ちなみに激しい揺れで吹っ飛ばないよう各道具などにも固定対策がしてある。なお、格納庫内はそれなりの広さがあるので、飛行甲板も含めて何らかのイベントの場所として使われることもある。
**部品: 燃料補給設備
ヘリ格納庫の内部には、燃料補給のための設備が備わっている。燃料には限りがあるものの、陸に戻らず艦で補給できることは艦載ヘリの運用上、とても大きい要素である。
**部品: ヘリを2機まで格納できる
ヘリ格納庫には、艦載ヘリの整備やメンテナンスなどの他に、波風からヘリを守るという役割があり、その艦で許容できるサイズのヘリを2機まで格納できる。ただし、着艦や発艦は1機ずつである……というより、他の艦からヘリで誰かが来るという場合のために2機まで格納できるようになっているのだった。
**部品: 近距離の対空防御火器
CIWSとは、Close In Weapon System(クロース イン ウェポン システム)の略であり、近接防御火器システムを意味する。基本的には艦艇に搭載される兵器であり、迫りくるミサイルを迎撃できなかった時に至近距離でギリギリ撃ち落とすための緊急時の最後の防御兵器がCIWSである。
**部品: コンパクトで無駄のない構成
CIWSは、上部に白いレーダードーム、その下に20mmガトリング砲とドラム式弾倉による自動装填装置、その下に旋回台座と、コンパクトにまとまって無駄のない構成である。極端な話、甲板上に運んで固定して電源を繋げばすぐ使えるくらい綺麗にまとまっているので、例えば大型車両に載せたりなども可能である。
**部品: 毎分3000発も撃てるが……
CIWSは、6本の回転銃身を持った20mmガトリングガンを使ってミサイルを迎撃する。発射速度は1本の銃身からは毎分500発、それが6本で、なんと毎分3000発(選択式で毎分4500発も可能)も撃つことが出来るのだが、ドラム弾倉には1500発しかないため、全力射撃すると30秒で弾切れしてしまう。予備弾倉を入れても3000発しかないので1分で弾切れだが、しかし高速で飛来するミサイルに対応するには、それくらいの瞬間的な火力が必要なのだ。
**部品: 射程はすごく短い
CIWSの射程は、1500m。僅か1.5kmである。マッハの世界で飛来するミサイルなどを迎撃することを考えると、この射程はすごく短い。そのため実際に射撃する場合は、有効射程に目標が侵入するよりも少し先に射撃を開始することで、迎撃の余裕を稼ぐことになる。
**部品: CIWSの旋回能力
CIWSの旋回や追尾などを担う、どこか小さい門のような台座は、中心線から±150°の旋回が可能で、その速度は秒速116°となっている。基本的には艦首と艦尾のあたりに設置することで艦の全周をカバーしている。なお、砲身の俯仰角は+85°から−25°まで。
**部品: 上部の白いレドーム
CIWSの上部には、長細い丸みのある円筒のような半球状のレドーム(レーダードーム)がある。その内部には探索用や追跡用のレーダーなどで構成されており、これらと火器管制システムによって、目標を捕捉しつつCIWSが撃った弾の流れも追跡して修正を行い、命中するまで最適な射撃を行い、命中したら次の標的に攻撃を行う……という流れを繰り返すわけだ。ちなみに、レドームの横にはFLIR(前方監視型赤外線装置)が付いている。これは人間の目には見えない遠赤外線を検知して、その温度分布を表示する装置であり、光源のない環境や植生に偽装している相手でも見つけることが可能なものである。これによってヘリコプターや水上艇などの攻撃も可能となっている。
**部品: 徹甲弾を使用
CIWSの射撃には、タングステン弾芯による徹甲弾を使用する。この貫通力を活かしてミサイルなどを迎撃するわけだが、距離によっては迎撃してもその破片による被害を受ける可能性もある。それでもミサイルに直撃されるよりはマシなのだろう。
**部品: 同時複数対応には限界がある
いくらミサイルなどを迎撃するために撃ちまくるCIWSであっても、その迎撃時間は数秒であり、同時に複数を迎撃するには対応能力に限界がある。そのため迎撃ミサイルなどと併用して、あくまでもそれらが突破された最後の砦として運用するのが基本となる。
**部品: 旋回と連射の性能に長けた砲
76mm単装速射砲は、海軍の艦艇などに搭載される砲である。最大有効射程16km、秒速900mで飛翔する76mm砲弾を発射することが出来る。対地支援が可能な砲などと比べると小型で破壊力も小さいが、その分、旋回性能や追尾性能、連射性能に長けている。
**部品: つるつるした丸っこい砲塔
76mm単装速射砲は、つるつるした丸っこいフォルムの砲塔である。ここから砲身が突き出しており、その裏側には整備用のメンテナンスハッチがある。砲雷科などがここからメンテナンスを行うわけである。ちなみに砲塔はグラスファイバー製で、波風などの環境に強い。
**部品: 砲塔は360°の回転が可能
76mm単装速射砲の砲塔は、360°の回転が可能であり、その速度は1秒に60°である。素早い動きで、艦に迫るミサイルにも即座に対応できる。ちなみに砲身の俯仰角は−15°から+85°まで動く。
**部品: 砲塔に防御力はなく砲弾の破壊力は小さい
76mm単装速射砲は、砲塔そのものに防御力を付与されていないため、攻撃をまともに受けたら簡単に破壊されてしまう。また、76mm砲の破壊力はとても大きいとはいえない。しかし、艦の戦闘における主力がミサイルになってる戦場では、あまり気にされなかった。
**部品: 1分間に85発撃てるが……
76mm単装速射砲は、1分間で85発と連射性が高い砲である。素早い旋回性能と合わせて、すぐに狙いを付けてたくさんガンガン撃てるのだが……護衛艦にもよるが砲弾は多くても100発も載せていないので、1分間も撃ち続ければすぐ弾切れしてしまう。そのため無駄撃ちせずに、要所要所で適切な射撃を心掛けよう。
**部品: 砲身から水が出て冷やす
連射能力の高い76mm単装速射砲だが、ガンガン連射するとその熱で砲身が使い物にならなくなってしまうため、砲身から水を出して冷却している。水は基本的に海水を利用しており、使用後にメンテナンスされる。
**部品: 砲口制退器と排煙器
砲口制退器は、マズルブレーキとも呼ばれる砲身の先端の周囲に付いている穴のようなもので、発射時の燃焼ガスをそこから逃がしつつ利用して発射の際の反動を抑える装置である。また、燃焼ガスが逆流しないように排煙器(エバキュエーター)も付いている。これらによって76mm単装速射砲は反動を抑えつつ精密な射撃を持続できるのだ。
**部品: 装填・発射・薬莢の排出は自動化
76mm単装速射砲は、装填・発射・薬莢の排出は自動化されている。つまり無人化されているので撃つたびに砲弾をセットしなくて良いわけである。具体的には、砲塔がある甲板の下には砲弾の弾倉がドラムのように並んでいる区画があり、撃つたびに弾倉が回転して1発ずつ自動で装填されている。ちなみに砲弾の補給や装填前のセットなどはさすがに人力である。
**部品: 砲弾の種類について
76mm単装速射砲に使用される砲弾は、近接信管と組み合わせて広範囲に破裂した弾丸の破片を撒き散らす榴弾や、発射された際の運動エネルギーで装甲を貫く徹甲弾などの種類がある。
**部品: 対空迎撃や水上目標への攻撃がメイン
76mm単装速射砲は、射程や破壊力が乏しいため対地攻撃などには向かないが、その連射性能や追尾性能を活かしたミサイルの対空迎撃や、射程内の水上目標への攻撃や威嚇などには充分な性能を発揮する。ちなみに水上を低空で飛行する対艦ミサイルにも対応できる。
**部品: 軽量で省スペースに貢献
76mm単装砲は、艦載砲の中では小さい部類にあり、軽量であるため戦闘時の激しい動きの際にも艦のバランスを大きく崩す要因にはなりにくく、また艦内の省スペースに貢献できるという側面がある。
*提出書式
大部品: ミヤ級護衛艦 RD:137 評価値:12
-部品: 星風海軍の初の軍艦
-部品: 基本的なスペック情報
-部品: 中物理の技術力
-部品: ミヤ級の名前の由来
-部品: 対潜・対水上が主任務
-部品: 居住性には気を遣っている
-部品: 食堂の本棚
-部品: 艦内神社がある
-大部品: ガスターボエレクトリック・ガスタービン複合推進方式 RD:7 評価値:5
--部品: 低速と高速で切り替えられる
--部品: 電気推進のメリット
--大部品: ガスタービンエンジン(軍艦用) RD:5 評価値:4
---部品: 高温高圧のガスでタービンを回すエンジン
---部品: 始動が速く即応性がある
---部品: 構造が簡単で振動が少なくコンパクト
---部品: 燃料の消費が大きい
---部品: エンクロージャーと防音
-大部品: スロットアレイアンテナ(航海用) RD:8 評価値:5
--部品: 回転する横長の棒のようなアンテナ
--部品: レーダーの基本原理
--部品: マイクロ波が使われる
--部品: SバンドとXバンド
--部品: パルス波(矩形波)で発射
--部品: 傾斜したスロットで水平方向の指向性を向上
--部品: 方位の測定について
--部品: 船の上部に設置されている
-大部品: フェイズドアレイレーダー RD:7 評価値:5
--部品: 八角形の平たい板のようなレーダー
--部品: 小さなアンテナ素子が集合している
--部品: 走査が早い
--部品: ぐるぐる回らないので整備性が良い
--部品: 発熱が大きい
--部品: アクティブ式とパッシブ式
--部品: 索敵以外の運用について
-大部品: 潜望鏡探知レーダー RD:2 評価値:2
--部品: 潜望鏡の発見に特化したレーダー
--部品: 動きの少ないものを見つける仕組み
-大部品: 艦船用レーザー通信 RD:8 評価値:5
--部品: レーザー光線を用いた通信方法
--部品: 通信距離に限界がある
--大部品: レーザー RD:6 評価値:4
---部品: LASERの名前の由来
---部品: 光の誘導放出とは
---部品: コヒーレント(可干渉性)
---部品: 反転分布とレーザー媒体
---部品: ミラーで光を増幅して放射
---部品: 目に向けてはいけない!
-大部品: 対潜ソナーシステム(バイ/マルチスタティックシステム) RD:15 評価値:6
--部品: 発信と受信の位置を別々にした形式
--部品: 対ステルス効果を狙っている
--部品: 船体雑音の悪影響が低減
--部品: マルチスタティックによる連携が可能
--大部品: ソナー RD:7 評価値:5
---部品: 水面下の情報を得ることが出来る
---部品: ソナー(SONAR)の仕組み
---部品: 音は水中でよく響く
---部品: 高周波と低周波
---部品: ソナー用の振動子
---部品: 海という環境による影響
---部品: 海の生態系への影響に注意
--大部品: 曳航式戦術ソナー RD:4 評価値:3
---部品: とても長く連なったパッシブ受信機
---部品: 普段は丸めて艦の後部にある
---部品: 巻き出しや巻き取りについて
---部品: 一箇所に複数の受信機
-大部品: 対シールドシップ機動予測システム RD:5 評価値:4
--部品: シールドで高速移動する相手の動きを予測する
--部品: ソナーが返ってこない部分から計算
--部品: 相手がシールドを張らないと無力化される
--部品: そんなに先の位置は読めない
--部品: 扇状に色が変化して分かり易く範囲が表示される
-大部品: CIC(軍艦用) RD:8 評価値:5
--部品: 戦闘指揮所
--部品: 艦橋がCICではない理由
--部品: 一番堅牢な位置に作られている
--部品: たくさんのディスプレイとコンソールなど
--部品: 軍艦用のデータベースがある
--部品: 秘匿性がとても高い
--部品: 薄暗くて冷房が効いている
--部品: 各種戦闘ごとに区画が分けられている
-大部品: 艦艇用垂直発射ミサイルシステム(VLS) RD:26 評価値:8
--部品: VLS(Vertical Launching System)とは
--部品: 発射装置とミサイル格納庫が一体化
--部品: 8セルで1モジュール
--部品: 2種類の発射方式
--部品: さまざまな種類のミサイルが装填できる
--部品: 垂直に発射される
--部品: 甲板下に設置
--部品: 整備性や耐候性に優れている
--部品: 攻撃を受けても被害が分散される
--部品: 至近距離への攻撃には向かない
--部品: 値段が高くて重い……
--大部品: ミサイルとは RD:4 評価値:3
---部品: 誘導と飛翔の装置が付いた爆弾
---部品: マッハ近い速度と長大な射程距離
---部品: さまざまな種類のミサイルがある
---部品: とてもとても高価な兵器
--大部品: ミヤ級の各種ミサイルなど RD:11 評価値:6
---大部品: 対潜高速泡魚雷「ペンギン」 RD:3 評価値:3
----部品: 220ノットという高速の魚雷
----部品: スーパーキャビテーションと発射パッケージ
----部品: しかし対シールドシップは難しい
---大部品: 垂直発射対潜ロケット「ウミウ」 RD:2 評価値:2
----部品: 対潜魚雷を垂直発射して運ぶロケット
----部品: 数と炸薬の多さでカバー
---大部品: 対艦ミサイル「サハギン」(VLS用) RD:3 評価値:3
----部品: 水上の艦艇などを狙うためのミサイル
----部品: 高空か低空の2ルートが選べる
----部品: しかしVLS用なので……
---大部品: 艦対空ミサイル「ウミスズメ」 RD:3 評価値:3
----部品: 短距離ながら高速な対空ミサイル
----部品: 即射性と機動性に優れている
----部品: 艦の情報処理能力が高いほど高性能に
-大部品: 三連装短魚雷発射管 RD:7 評価値:5
--部品: 近距離で短魚雷を連続発射できる兵器
--部品: 俵状(三角形)に積まれた三つの発射管
--部品: 遠隔操作によって旋回と発射が可能
--部品: 圧縮空気で魚雷を射出
--部品: 右舷と左舷にそれぞれ設置
--部品: FRP製なので軽量
--部品: 短魚雷の運用について
-大部品: 魚雷防護兵器 RD:7 評価値:5
--大部品: FAJ(投射型静止式ジャマー) RD:4 評価値:3
---部品: 音響欺瞞装置を海面に浮かべる
---部品: ジャマ―を投射するランチャーの構造
---部品: 最大1kmまで投射する
---部品: 遠隔操作ですぐ使用できる
--大部品: MOD(自走式デコイ) RD:3 評価値:3
---部品: 魚雷を誘引する囮を射出する兵器
---部品: FAJと組み合わせると成功率アップ
---部品: 連続で4つまで射出できる
-大部品: ヘリコプター格納庫と飛行甲板(艦船用) RD:10 評価値:5
--部品: 艦載ヘリ運用の必須設備
--部品: 垂直離着陸用の短い飛行甲板
--部品: 艦尾に設置される利点
--部品: 発着艦指揮所
--部品: 着艦拘束装置
--部品: 甲板のマーキング
--部品: 水平灯などの照明灯
--部品: 格納庫内の道具などについて
--部品: 燃料補給設備
--部品: ヘリを2機まで格納できる
-大部品: CIWS(近接防御火器システム) RD:8 評価値:5
--部品: 近距離の対空防御火器
--部品: コンパクトで無駄のない構成
--部品: 毎分3000発も撃てるが……
--部品: 射程はすごく短い
--部品: CIWSの旋回能力
--部品: 上部の白いレドーム
--部品: 徹甲弾を使用
--部品: 同時複数対応には限界がある
-大部品: 76mm単装速射砲 RD:11 評価値:6
--部品: 旋回と連射の性能に長けた砲
--部品: つるつるした丸っこい砲塔
--部品: 砲塔は360°の回転が可能
--部品: 砲塔に防御力はなく砲弾の破壊力は小さい
--部品: 1分間に85発撃てるが……
--部品: 砲身から水が出て冷やす
--部品: 砲口制退器と排煙器
--部品: 装填・発射・薬莢の排出は自動化
--部品: 砲弾の種類について
--部品: 対空迎撃や水上目標への攻撃がメイン
--部品: 軽量で省スペースに貢献
部品: 星風海軍の初の軍艦
ミヤ級護衛艦とは、星風藩国で設計開発された護衛艦である。星風海軍が運用する初の軍艦であり、海上の軍事行動を汎用的に使えつつ、対空や対潜といった戦闘行動や、搭載ヘリの運用が可能な艦として設計された。機関はガスターボエレクトリック・ガスタービン複合推進方式で、2基のガスタービンエンジンと発電機などが搭載されている。
部品: 基本的なスペック情報
ミヤ級護衛艦は、全長およそ150mほど、全幅はおおむね18mほどのサイズである。艦容は日本の海上自衛隊のあさひ型護衛艦と酷似しており、やや黒っぽい灰色の塗装の艦である。速力は最大30ノットほど。主な兵装は以下の通り。
主砲:76mm単装速射砲
ミサイル:VLS(32セル)より各種
魚雷:三連装短魚雷発射管
魚雷防御兵器:FAJ(投射型静止式ジャマー)・MOD(自走式デコイ)
対空近接防御:CIWS
部品: 中物理の技術力
ミヤ級護衛艦は、紅葉国からの技術供与を受けて設計および製造されたものだが、その技術は基本的に中物理のものでまとまっている。これは星風藩国の技術力を考慮したものであり、まずは中物理から始めようという狙いがあった。その後、様子を見て将来的に少しずつ高物理な艦船にシフトするという計画である。
部品: ミヤ級の名前の由来
星風藩国では、造船などの技術について紅葉国から供与を受けている背景があり、これに感謝して艦船の名前には、紅葉国や秋や紅に関するものがつけられている。新たに作る護衛艦の名前は、最初カムロ級という名前になる予定だったが、カムロ級は潜水艦のほうが良いだろうということで、幸運を引き寄せるギャンブラーとしてミヤ級の名前が付けられた。なお、星風海軍の軍人達の間では、詳しくは分からないが紅葉国にはすごいギャンブラーの女性がいる、ということで伝わっているそうである。
部品: 対潜・対水上が主任務
ミヤ級護衛艦は、対潜戦闘と水上戦闘、および海上や敵潜水艦への哨戒、輸送船の護衛などの任務を想定して作られた艦である。一応は対空戦闘も可能だが、最大の仮想的をシールドシップとしており、載せている砲やミサイルの関係から対地攻撃などは不得意とされている。
部品: 居住性には気を遣っている
ミヤ級護衛艦は、建造に紅葉国からの技術供与などが行われている関係上、その居住性についてはあれこれと配慮がされている。都市船と共に生きる紅葉国ならではの視点や技術は、艦の居住性に大きく影響を与えている。
部品: 食堂の本棚
食堂には本棚があり、航海中の休憩時間などの娯楽として、さまざまな本が置いてある。貸し出し可。この本棚の本は補給科の管轄となっており、本棚の近くにあるアンケート用紙で欲しいジャンルなどを記入すると、寄港時に補充されることがある。ちなみに、本棚には本以外にもトランプやパズルなどの遊び道具も僅かながらついでに置いてある。
部品: 艦内神社がある
艦内神社とは、文字通り艦内にある神社なのだが、もちろん陸にある神社ほど大きなものではない。ミヤ級護衛艦では、人が多く集まれる食堂に神棚が設置してあり、孔明先生が祀られている。信仰心の篤い人々の長い航海生活においては、大切な施設である。
部品: 低速と高速で切り替えられる
ガスターボエレクトリック・ガスタービン複合推進方式とは、低速・巡航時にはガスタービンエンジンによる発電を利用する電気推進のみを、高速・戦闘時はもうひとつのガスタービンエンジンの併用による機械駆動を推進力に加えるという、低速と高速で切り替えが可能な推進方式である。
部品: 電気推進のメリット
ガスターボエレクトリック・ガスタービン複合推進方式では、低速時は(2基以上ある場合の)片方のガスタービンエンジンのみを動かして発電を行い、その電気でモーターを動かす電気推進が可能である。これによって電子制御で回転数を無駄なく制御して燃費を向上する他に、ガスタービンエンジンの低速時の燃費の悪さをカバーするという狙いがある。
部品: 高温高圧のガスでタービンを回すエンジン
ガスタービンエンジンとは、空気を圧縮したものを燃料で燃焼させて高温高圧のガスを作り、このガスでタービン(たくさんの羽や翼が付いた回転体)を回転させることで軸から出力を得るエンジンである。原理的にはディーゼルエンジンと同じだが、ガスタービンエンジンは往復運動を回転運動に変換する工程などがない。
部品: 始動が速く即応性がある
ディーゼルエンジンの場合、急に動かして故障しないよう運転前には暖気が必要になるが、ガスタービンエンジンには暖気運転が必要ないので、時間をかけずにすぐ艦を動かすことが出来る。
部品: 構造が簡単で振動が少なくコンパクト
ガスタービンエンジンは、ディーゼルエンジンに比べて構造が簡単で、振動が少なく、本体も小型な割に出力が出せるという特徴がある。大きさもコンテナくらいのサイズをそのまま取り外したり交換したり出来るようになっており、整備性は悪くない。
部品: 燃料の消費が大きい
ガスタービンエンジンは、一度動かすと継続して燃料を消費し続けなければいけないため、燃料を多く消費するという欠点がある。特に低速時の燃料効率は悪い。
部品: エンクロージャーと防音
エンクロージャーとは、ガスタービンエンジンを保護しつつ、吸排気の装置と組み合わせて防音効果を高める囲いのことである。騒音を小さくすることで、潜水艦などに察知されるのを少しでも防ぐ狙いがある。
部品: 回転する横長の棒のようなアンテナ
スロットアレイアンテナとは、横長の棒が回転しているような見た目の航海用のレーダーアンテナである。もう少し具体的に説明すると、マイクロ波を導波管に並んでいる切れ込み(スロット)から発射しているレーダーである。
部品: レーダーの基本原理
レーダーとは、周囲に電波を発射して、何かにぶつかって反射して戻ってくるまでの時間を観測することで、その何かがある距離を測るものである。具体的には、光の速度を時間でかけたものを、往復するので2で割ることで距離が測れる。
部品: マイクロ波が使われる
航海用レーダーに使われる電磁波として、マイクロ波がある。通信に使うものの中では周波数が高く波長の短い電磁波で、真っ直ぐに進む性質が強く、雨などの天候にも強い。
部品: SバンドとXバンド
航海用レーダーとして使われる周波数帯には、主に3GHz帯のSバンドと、9GHz帯のXバンドがある。基本的に船ではこの周波数帯に対応したレーダー(SバンドレーダーやXバンドレーダー)が使われている。
部品: パルス波(矩形波)で発射
レーダーの電波をずっと発射し続けていると、反射して戻ってきた電波がいつ発射したものか分からなくなり、きちんとした距離を測ることが出来なくなる。そこでレーダーでは電波を小刻みに発射している。このような電波をパルス波(矩形波)と呼ぶ。これによって電波の送信と受信を交互に行うことで、距離をきちんと測ることが出来る。
部品: 傾斜したスロットで水平方向の指向性を向上
スロットアレイアンテナの導波管には、マイクロ波が発射するためのスロットが並んでいるが、このスロットは隣接するスロットに対して逆向きに傾斜している。この傾斜によって垂直方向の成分が打ち消されて、より水平方向の指向性を持った電波が発射される。なお、海面方向といった垂直方向への指向性は完全に消えたわけではない。
部品: 方位の測定について
レーダーの基本原理のみでは、距離は測れても、反射をどの方位から受信したかが分からない。そこで、電波を水平面に幅を持たせて発射するなどの指向性のあるアンテナを使ったり、アンテナ自体を回転させることで360度をスキャン出来るようにしている。ただしこの回転は2秒で1周する程度の速度のため、一瞬で全方位を観測することは出来ない。
部品: 船の上部に設置されている
レーダーは高い位置に設置するほど、また探知する対象に高さがあればあるほど、その探知可能な距離が向上する。そのためスロットアレイアンテナも、レーダーマストなどに設置するなど、船の上部に設置されている。
部品: 八角形の平たい板のようなレーダー
フェイズドアレイレーダーとは、フェイズドアレイ(位相配列)型アンテナによるレーダーである。八角形の平たい板のような形状をしており、固定式で艦橋部分の周囲に複数設置されていることが多い。こうすることで全周をカバーしているわけである。
部品: 小さなアンテナ素子が集合している
フェイズドアレイレーダーは、その八角形の板に、小さなアンテナ(アンテナ素子)が平面上にいくつも並べられていることに秘密がある。このアンテナ素子はひとつひとつの電波の位相をコントロールすることが可能であり、電波の位相を重ねて任意の方向に電波を発信することが可能なのだ。
部品: 走査が早い
回転して走査する方式のレーダーだと、レーダー自体が回転する速度の関係上、全周スキャンに時間差が発生してしまうが、平面固定式のアンテナだとそうした首振りの時間は発生しないため、走査が早く行われるのである。この速度は対空戦闘などの戦闘時にとても重要である。
部品: ぐるぐる回らないので整備性が良い
フェイズドアレイレーダーは、それ自体で電波の方向をある程度は変えることが出来るため、艦橋の周囲に複数設置することで、レーダー本体それ自体が回転することなく全周を探査することが出来る。これによりレーダーがぐるぐる回って走査する動作部分の故障やメンテナンスが必要なくなった。
部品: 発熱が大きい
フェーズドアレイレーダーの弱点は、アンテナ素子がたくさん並べられているので、それらを稼働させると発熱が大きいことである。そのためフェイズドアレイレーダーには水冷または空冷などの冷却機能が備わっている。
部品: アクティブ式とパッシブ式
フェイズドアレイレーダーには、アンテナ素子のひとつひとつに送受信機があるアクティブ式と、レーダー1つに対して1つずつ送信機と受信機があり、そこからアンテナ素子を通して送受信を行うパッシブ式がある。前者はひとつひとつのアンテナ素子に送受信機がある関係上、一部が破損してもレーダー機能が全て損なわれないなどの利点がある。
部品: 索敵以外の運用について
フェイズドアレイレーダーは索敵以外に、探知や追尾、火器管制、艦対空ミサイルの誘導などの運用も可能である。なお、周波数帯や用途の違いなどの理由で、別にフェイズドアレイレーダーを設置したりもする。
部品: 潜望鏡の発見に特化したレーダー
潜望鏡探知レーダーは、潜水艦が洋上の様子を確認するために使用する、潜望鏡を発見することに特化したレーダーである。
部品: 動きの少ないものを見つける仕組み
潜望鏡探知レーダーは、海面の動きをスキャンし続けて、波飛沫など動きのあるものをノイズとして除去し、動きの少ないものを見つけるという仕組みである。
部品: レーザー光線を用いた通信方法
レーザー通信とは、レーザー光を用いた通信方法である。高い周波数で、発散しにくい指向性のあるレーザー光を使うため傍受しにくいことから、ハッキングなどがとてもやりにくいという性質を持つ。特にレーザー光が減衰しにくい宇宙空間などでは有用とされる。
部品: 通信距離に限界がある
レーザーは直進するため、地球の丸みを考えると最大でも(人間の高さ基準で)約4.6kmほどの距離にしか通信できないという弱点がある。衛星を利用するか、高い位置からレーザーを発射すれば多少は伸びることは伸びる。また、大気中ではレーザーは減衰するため、これも距離に影響する。
部品: LASERの名前の由来
レーザーとは、Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation(誘導放出による光の増幅)の頭文字から来ており、誘導放出によって増幅された人工的な光ということを意味する。
部品: 光の誘導放出とは
電子(分子)は外部から光などのエネルギーを吸収すると励起状態となり、余剰エネルギーである光などを放出して、不安定な励起状態から安定した基底状態に戻ろうとする。これを自然放出という。誘導放出とは、すでに励起状態にある電子に光をぶつけることで、入射した光と同じ向きのまま光が増幅される現象である(この時、その励起状態にある電子は強制的に基底状態に戻る)
部品: コヒーレント(可干渉性)
誘導放出によって発生した光は、その引き鉄となった光と全く同じ向きや位相を持って放出される。これをコヒーレント(可干渉性)な光という。そこで、励起状態にある電子ばかりをたくさん用意して引き鉄となる光を入射すれば、その入射する光が少しであっても、たくさんの同じ向きと位相をもって整えられた強い光が放出されるというアイデアが考え出された。
部品: 反転分布とレーザー媒体
コヒーレントな光を束ねてレーザーにするには誘導放出が必要となるが、しかし誘導放出させるためには、何らかの方法で基底状態の電子より、励起状態の電子のほうが多いような状況を作り出さないといけない。これを反転分布といい、反転分布の状態を作るために必要な物質を、レーザー媒体という。レーザー媒体には固体や気体や半導体などのさまざまな種類と性質があり、その藩国の技術力や用途などによって適切なものが使用される。
部品: ミラーで光を増幅して放射
誘導放出された光は、最終的にはミラーで何度も反射されて増幅された後、透過率の少ないところからレーザーとして放射することが出来る。あとは放射された光の量より、光が増幅される量のほうが多ければ、レーザーが放たれ続けるというわけである。
部品: 目に向けてはいけない!
レーザー光は、目に受けると失明する可能性があるので、決して目に向けてレーザー光を放射してはいけない。軍事転用しても非人道的なので禁止される。
部品: 発信と受信の位置を別々にした形式
バイスタティックとは、アクティブソナーによって発信される音波を、離れた位置にあるパッシブソナーで受信して探査を行うソナーの形式である。具体的には、艦首ソナーと曳航式戦術ソナーのセットで行われる。ちなみに発信と受信を一か所などで行うものはモノスタティックと呼ばれる。
部品: 対ステルス効果を狙っている
潜水艦などのステルスは、なるべく音波が発信源である敵に反射されないような工夫がされているが、バイスタティックの場合は発信源と受信の位置が違うため、ステルス性の高い潜水艦などの探知が向上する可能性がある。
部品: 船体雑音の悪影響が低減
船体に設置されたパッシブソナーの場合、自らの艦が出すスクリュー音などの雑音を探知に悪影響を与えてしまうという欠点があるが、曳航式戦術ソナーによって船体から距離を取ったことで雑音の除去が容易となり、よりパッシブソナーとしての能力が向上している。
部品: マルチスタティックによる連携が可能
ひとつの艦やヘリなどがソナーやソノブイからアクティブな音波を発信して、その音波が目標に反射したものを複数の艦の曳航式戦術ソナーやソノブイなどが受信する形式を、マルチスタティックという。それぞれが発信や受信の情報をリンクすることで、さまざまな範囲や角度の探査が可能となるだろう。また、アクティブソナーを打つのはひとつの艦やヘリなどのため、他の艦やヘリは位置が特定されにくいというメリットもある。
部品: 水面下の情報を得ることが出来る
ソナーを使用することにより、艦船の進路の水面下にある目では見えない障害物(例えば大部分が水面下に隠れている巨大な氷山など)や移動体などを事前に察知することが出来る。これにより航海の安全性が高まる他、軍事面においては敵の魚雷や機雷、潜水艦などを探知するなどに役立つだろう。
部品: ソナー(SONAR)の仕組み
ソナー(SONAR)とは、SOund NAvigation and Ranging(音響航法と測距)の頭文字から来ており、音波を発してその反射を捉えることで、水中の深さや距離や物体などの位置を探知する技術である。音波を自ら発して反射を捉えるものをアクティブソナー、音や反射を捉えるのみのものをパッシブソナーと呼ぶ。
部品: 音は水中でよく響く
海中の魚群や海底の構造などを探査する場合、レーダーのように電波を飛ばした反射から情報を得ようとしても、光や電波は水中だと減衰してしまうため実用的ではない。その一方、音は大気中より水中のほうが4倍以上も伝播する。音波を飛ばして探査するソナー技術が生まれたのは、こうした背景によるものである。
部品: 高周波と低周波
ソナーの探知範囲は、基本的に音波の周波数に左右される。低周波の音波であれば探知範囲は広く深いものとなり、高周波の場合だと探知範囲は狭く短いが、精密な探査が可能となる。
部品: ソナー用の振動子
ソナーには、振動(音波を発振する)を電気に変換する、またはその逆を行う振動子を組み込んだ装置が備わっている。これらは圧電や磁歪の性質を持つ材料など、その藩国の技術力などに適したものが使用されている。
部品: 海という環境による影響
レーダーなどに比べると、ソナーは海という環境の影響をとても受けやすい。海面や海底による音波の反射や、水中の温度による伝播の変化、さまざまな雑音などによるものである。これらの要素を把握、処理することがソナーには求められるが、しかし、逆に利用できることもあるかもしれない。
部品: 海の生態系への影響に注意
大出力で低周波の音波を出すようなアクティブソナーを用いる場合、海の哺乳類の生態系に悪影響を与えないように注意しなければならない。クジラなどの海洋哺乳類は聴覚によるコミュニケーションを行うため、騒音の影響で混乱したり方向感覚を失ったりするからである。
部品: とても長く連なったパッシブ受信機
曳航式戦術ソナーは、音波を探知するハイドロフォン(受信機)を縦にいくつも並べたソナーである。とても長いものであり、曳航するためのケーブルも含めると数キロほどになる。曳航ソナーが自らアクティブな音波を打つものもあるが、基本的にはパッシブソナーとしての機能を有している。
部品: 普段は丸めて艦の後部にある
曳航式戦術ソナーは、普段は艦の後部に丸めておいて、いざ使用する時には艦の後部にあるハッチから洋上に展開して、これを艦がケーブルで引っ張る形で曳航する。使用後は巻き戻すようにしてハッチから回収する。ちなみにケーブル内には、ソナーが拾った情報を伝える電気配線などがある。
部品: 巻き出しや巻き取りについて
曳航式戦術ソナーは、広い海で発生する音に聞き耳を立てる関係上、とても長いのだが、長いため展開や回収にやや時間がかかるという欠点がある。なお、巻き出しや巻き取りをする関係上、受信機であるハイドロフォンは柔軟性のある樹脂製の素材に収められてる。
部品: 一箇所に複数の受信機
ハイドロフォン(受信機)をただ縦に並べただけだと、それぞれが音を探知したタイミングの差異で大雑把な方向を掴むことは出来るが、上下左右といった方向や深度までは分からない。そこで一箇所に4つの受信機を設置することで、上下左右の音を拾う差異も拾えるようになった。が、重量などはその分だけ増すことになった。
部品: シールドで高速移動する相手の動きを予測する
対シールドシップ機動予測システムとは、高速で動くシールドシップの動きを予測するために作成されたシステムである。ちなみにRB相手でも予測できるが、RBだと機動力が高すぎるため精度がだいぶ落ちる。あくまでも対シールドシップ戦を意識したシステムであり、攻撃の命中補助を目的に作られた。
部品: ソナーが返ってこない部分から計算
すごいシステムに見えて、実際は大したものではない。対潜ソナーシステムで統合された情報から(相手がシールド展張している関係上)ソナーが返ってこない部分に集中して計算を行い、「この速度でこう動いているので、数秒後にはこのあたりにいるだろう」という簡単な予測を返すだけのものである。巨大な物体が高速で水中を移動する関係上、RBと比較して急な旋回や機動をシールドシップが苦手としているのを利用しているわけである。
部品: 相手がシールドを張らないと無力化される
弱点として、当然ながら相手がシールドを張っていなかったりすると簡単に役に立たなくなるシステムなのだが、しかし高速戦闘になりかねない状況下で大急ぎで計算処理するよりマシということで、専用に自動化されたというわけである。
部品: そんなに先の位置は読めない
簡単な予測システムであるため、数秒後ならともかく、数分後とかになると一気に相手の位置の予測精度が怪しくなる欠点がある。また、相手が速度を落として激しい旋回や機動を増やしても怪しくなる。とはいえ裏を返せば、相手が増速するばするほど予測精度は上がる。速いということは曲がりにくい、という話である。どちらかというと迎撃に向いたシステムなのだ。
部品: 扇状に色が変化して分かり易く範囲が表示される
対シールドシップ機動予測システムは、その結果を随時更新して、ソナー上に色のグラデーションとして予測位置を表示する。確度の高い予測範囲から低い範囲へ(潜水艦は急な後退が出来ないので)扇状に色が変化するわけである。つまり、視覚的に分かり易く、相手がいそうな範囲が表示される。
部品: 戦闘指揮所
CICとは、Combat Information Centerの略であり、戦闘指揮所のことである。軍艦の戦闘における指揮や情報処理や分析、連絡や指示などが一手に集中している重要区画であり、砲雷科や船務科の主な職場でもある。戦闘時には艦長などがここから指揮を行うことになる。
部品: 艦橋がCICではない理由
艦橋をCICにしない理由としては、艦の運行に関する情報は艦橋に集中させることでCICが戦闘指揮に専念できる点や、艦橋は防御の面で見ると戦闘被害の危険度が高いという点、また艦橋から視認して得られる情報などを超えて戦闘情報が広く多様化や高速化してずっと多くなってしまったからという点などが挙げられる。戦闘指揮は戦闘指揮で一本化して独立したほうが良かったわけである。
部品: 一番堅牢な位置に作られている
CICがその機能を失うと、軍艦はその戦闘能力を著しく低下させることになるため、基本的にCICは艦にとって一番防御が厚い位置に作られている。
部品: たくさんのディスプレイとコンソールなど
CICには、たくさんのディスプレイモニタとコンピューター、コンソールと座るための椅子などがある。どれも秘匿性の高い精密機械ばかりだが、民生品が使われている部分もある。また、コーヒーメーカーなどが設置されている場合もある。
部品: 軍艦用のデータベースがある
CICには軍艦用のデータベースがある。潜水艦を含めた艦船や音紋や兵器関係のデータなどの他に、星風藩国の航路局による機密情報を加えた軍用海図や航路、海中の温度や水流、海底の地形や地質、それらによる水中音の伝播変化のデータ、各種マニュアルや軍の法令など、さまざまなデータがまとめられている。ハッキングされると大変なので基本的にオフラインとなっており、いざという時は消去できるようになっている。
部品: 秘匿性がとても高い
CICは艦内で最も秘匿性が高いエリアであり、重要な電子機器やデータなどもあるため、内部の情報を知ったり入室できる権限を持つ人間が制限されているほどである。船務科などは他の部署から具体的な仕事内容が分からないと言われることもある。
部品: 薄暗くて冷房が効いている
CICは薄暗くて冷房が効いている。薄暗いのはレーダーやソナーなどの表示が明るいと見えにくいからであり、冷房は電子機器の熱を抑えるためである。そのため、CIC勤めだと視力が落ちたり身体が冷えたりするため、あまり健康には良くない。
部品: 各種戦闘ごとに区画が分けられている
CICの内部は、哨戒や対水上戦闘や対空戦闘や対潜戦闘など、各種戦闘ごとの区画で分けられている。砲雷科や船務科などがこれらを担当する他に、艦長席や指揮官用の席があったり、情報表示に関する補佐を行うディスプレイアシストの席などもある。
部品: VLS(Vertical Launching System)とは
VLS(Vertical Launching System)とは、艦艇からミサイルを垂直(Vertical)に発射(Launching)する装置のことである。ミサイルを保管および発射するためのセル(具体的には縦長のケース)が複数集まって構成されている。
部品: 発射装置とミサイル格納庫が一体化
VLSでは、ミサイル1つ1つの格納庫がそのまま発射装置も兼ねている。これによって発射前にミサイルを発射装置に装填するという工程はなくなり、必要なスペースも小さくなった。
部品: 8セルで1モジュール
VLSでは、ミサイルの発射装置と格納庫を兼ねた縦長のケースのことを、ミサイルセルと呼ぶ。このセルが8つ集まって1モジュールとして扱っている。なお、モジュールごとに扱えるミサイルのサイズが違っていたりもする。
部品: 2種類の発射方式
VLSのミサイルの発射方式には、ミサイルの推進装置でそのままセル内で点火して発射するホットローンチ(直接発射式)の他に、ミサイルによるものではない高圧ガスによってミサイルを外部に射出した後に推進装置を点火、飛翔するコールドローンチ(高圧空気投射式)の2種類がある。後者については、発射失敗の際の被害が抑えられるので大型ミサイルなどに向いており、また浅い水中からミサイルを発射できるなどの利点があるが、高圧ガスのための設備などが必要となる。
部品: さまざまな種類のミサイルが装填できる
VLSでは、ひとつひとつのセルに別々のミサイルを装填できるので、さまざまな種類のミサイルを装填することが出来る。個別に発射が可能なので、必要に応じて適したミサイルを使いわけるのだ。互換性も高いので新型のミサイルにも対応しやすい。
部品: 垂直に発射される
VLSでは、ミサイルは垂直に発射されてから、ミサイルが軌道を変えて目標に向かって進んでいく。ミサイル発射装置を敵に向けるという工程がないため、すぐに撃てるわけである。連続で撃つのにも向いている。
部品: 甲板下に設置
VLSは、基本的には艦艇の甲板下に設置されている。そのため遠目にはVLSがあることが分かりづらく、レーダーで反射されにくいのでステルス性も良い。また甲板の内部に設置されているため艦の重心が低くなって安定性にも良い。
部品: 整備性や耐候性に優れている
VLSは装填や目標に向けるといった発射の際の工程がなく、そのため可動部分が少ないため整備性が良い。また甲板下にあるので天候の悪影響も受けにくい。メンテナンス性に優れているといえる。
部品: 攻撃を受けても被害が分散される
VLSは、各ミサイルごとに発射装置があって独立しているので、攻撃を受けても無事なセルさえあればそれは発射することが出来る。ミサイルはたくさんあるのに発射装置が破壊されたので使えない、ということにはならないわけだ。
部品: 至近距離への攻撃には向かない
VLSは、ミサイルを一度垂直に上昇させてから目標に向かっていく関係上、どうしても艦艇に近い距離への攻撃には向いていない。垂直に撃ち出してから鋭い角度で軌道を変えるのはとても難しいのである。また、似た理由で対戦車用などの短距離ミサイルも運用できない。
部品: 値段が高くて重い……
VLSは、ミサイルとは別にこれもまたとても高価な装置であり、藩国の軍事組織などでなければ購入や管理運用が難しく、とても重いので大きなプラットホームでなければ搭載できない。小型艦や車両などで使うには厳しいだろう。
部品: 誘導と飛翔の装置が付いた爆弾
ミサイルとは、目標に向かうための誘導装置と、空を飛翔するための推進装置などが付いた爆弾である。基本的に軍事兵器であり、誘導装置・炸薬や信管などの弾頭・燃料や推進装置・外殻や安定翼などでおおむね構成されている。
部品: マッハ近い速度と長大な射程距離
その種類にもよるが、ミサイルの速度はマッハ(音速。秒速340m=時速1224kmほど)に近いか超えるものがあり、射程距離も何十kmや何百kmという長大なものもある。遥か遠い距離から、一方的に攻撃が出来るという点で、ミサイルとはとても優れている。
部品: さまざまな種類のミサイルがある
ミサイルの特徴として、用途に応じてさまざまな種類のものがあることが挙げられる。戦闘機が空中で戦うための空対空ミサイルや、遥か大気圏まで飛んで地球の半周先まで狙えるような巨大な弾道ミサイルに、低空を移動する飛行物体を狙える個人携帯できる対空ミサイルなど、さまざまある。
部品: とてもとても高価な兵器
ミサイルは、兵器としてはとてもとても高価なものであるため大量に数を揃えにくく、また大型のミサイルになればなるほど、それに合わせた発射施設などが必要になるため、国家の軍事組織などでなければ入手や管理運用などが難しい。
部品: 220ノットという高速の魚雷
対潜高速泡ミサイル「ペンギン」は、VLSで発射されるスーパーキャビテーション魚雷である。具体的には、空中に撃ち出された後にVLS用の発射パッケージを切り離して着水、ロケットエンジンとスーパーキャビテーションによって220ノット(時速396km)という高速で標的に向かう、対シールドシップを意識した魚雷である。なお、VLSで撃ち出せる20kmほどの射程に、VLS用に大型となった魚雷の性能を加えて、最終的な射程は50kmほどとなっている。
部品: スーパーキャビテーションと発射パッケージ
ペンギン魚雷は、スーパーキャビテーションという現象を利用した水中高速魚雷である。具体的には、魚雷の先端からロケットエンジンの排気などを利用して気泡を発生させて意図的にキャビテーションを起こし、この気泡の空洞でミサイルを覆って、水の抗力を大幅に低減させている。なお、VLSで撃ち出す関係上、発射パッケージを別に取り付けている。
部品: しかし対シールドシップは難しい
対シールドシップ用に作られたペンギン魚雷(時速およそ400km)だが、時速700kmで移動するシールドシップに後ろや側面から着水して追い付くことは無理そうだった。また、正面からだとシールドで無効化されるため、移動している相手の斜め前方に着水させて、そこから接近して側面や後部を狙わなければいけない。炸薬の量は多いが、しかし射程の短さや相手の動きを予測するなど、だいぶ難しいのが現実であった。ただ、相手がある程度、減速しているなどの場合は可能性があるかもしれない。
部品: 対潜魚雷を垂直発射して運ぶロケット
垂直発射対潜ロケット「ウミウ」は、VLSで発射された後にロケットエンジンでマッハ付近まで加速してから、目標付近で前部の短魚雷を切り離し、落下傘を展開させて着水させた後、潜水艦などの海中の目標に対潜魚雷が向かう……といった、典型的な対潜兵器である。ロケットによる移動距離は最大30km、着水後の短魚雷の射程は最大10kmほどとなっている。
部品: 数と炸薬の多さでカバー
ウミウは、対シールドシップという面で見るとスペック的に足りていない兵器ではあったが、空中での飛翔に高度な誘導装置を使っていないために安価であり、数を揃えるのがペンギン魚雷に比べて容易だった。そのため魚雷の炸薬の量を増やした上で、大量にばら撒いて運が良ければ爆発の水圧でシールドの防御範囲を上回ればダメージを与えられる、という運用が想定されている。また、派手に爆発させて危機感を煽ることで相手の速度を落とさせる、という狙いもあった。
部品: 水上の艦艇などを狙うためのミサイル
対艦ミサイル「サハギン」は、艦艇などを中心とした水上の目標を攻撃するための対艦ミサイルである。射程100km、飛翔速度はマッハ0.85、つまり時速1000kmほどとなっている。一撃で艦艇を沈められる火力がある。なお、艦艇以外にも、座標入力でそれ以外の水上目標も狙えるようになっている。
部品: 高空か低空の2ルートが選べる
サハギンミサイルは、中央後部と本体の末尾に4枚ずつ安定翼が付いた、ロケットエンジンによって推進するミサイルである。発射前に敵艦などの位置座標を入力し、発射後に格納されていた安定翼が展開、艦のレーダーからの誘導を受けつつミサイル自体が座標に向かうよう計算と調整を行った後、最後にミサイル自体からレーダーを出して標的に突き進むという仕組みである。ミサイルの軌道は、距離は伸びるが見つかりやすい高空を巡航するルートか、レーダーが探知しにくい低空飛行ルート(シースキミング)かを選べる。
部品: しかしVLS用なので……
サハギンミサイルをVLSで撃ち出す場合、大きいサイズのVLSモジュールを設置しなければいけないため、費用と重量が上がってしまった。また、垂直に発射する関係上、低空飛行モードだと射程が短くなるというデメリットもあった。ただ、どちらかというと対シールドシップのほうに意識を置いているため、あまり問題視されなかったという。
部品: 短距離ながら高速な対空ミサイル
艦対空ミサイル「ウミスズメ」は、航空機や航空機様I=D、またはそれらによるミサイル攻撃など対応するために作られた対空ミサイルである。近接信管で目標にある程度近づくと爆発するタイプであり、10インチのロケットモーターによって、射程は高機動性を確保できる20kmから最大40km。速度はマッハ2.5(秒速850mほど)以上。短距離ながらとても速く、直径がコンパクトなのでキャニスターを使えばVLSの1セルに複数の装填が可能だった。
部品: 即射性と機動性に優れている
ウミスズメミサイルは、航空機や空を飛ぶI=Dを攻撃するより、そうした敵からのミサイル攻撃から艦を守る防空能力に優れたミサイルである。そのためミサイルの即射性や機動性に開発の重点が置かれた。例えば、ミサイル最後部には推力偏向ノズルが設置されており、これによってVLSで垂直に撃ち出された直後にミサイルの軌道を曲げて、素早く目標に向かって飛ぶようになっている(なお、ノズルは軌道を曲げた後に投棄される) また、発射用の推進薬が発射用と加速用の2種類があり、発射用のものは煙や炎が控えめになるものを使用している。これは連続発射することによるセンサーへの悪影響を防ぐためである。
部品: 艦の情報処理能力が高いほど高性能に
ウミスズメミサイルは、発射直後はミサイル内の慣性航法装置が発射地点の位置を中心に加速度や方位などを計算して飛行し、最終的には艦の火器管制レーダーから発せられた電波が目標に反射した、その反射波を頼りに誘導される。つまり誘導能力は発射する艦の情報処理が大部分を担っているため、艦の情報処理能力が高ければ高いほど、同時に複数の目標を迎撃するなど高性能となる。
部品: 近距離で短魚雷を連続発射できる兵器
三連装短魚雷発射管は、短魚雷を発射するための発射筒を3つ重ねた近距離用の対潜兵器である。基本的に甲板上や艦の内部の両舷に設置されており、それぞれで短魚雷を連続で3発発射することが出来る。なお、この短魚雷の最大射程は20kmである。
部品: 俵状(三角形)に積まれた三つの発射管
三連装短魚雷発射管は、三つの筒状の魚雷発射管を俵のように三角形に積んだ形状をしている。こうすることで横に並べるよりも省スペースに貢献している。
部品: 遠隔操作によって旋回と発射が可能
俵状に重ねられた発射筒の下部には、旋回するための架台がある。これが遠隔操作によって旋回して、いざという時に艦の外へ魚雷を射出するわけである。ちなみに故障時などは人力でハンドルを回して旋回させることが出来る。
部品: 圧縮空気で魚雷を射出
三連装短魚雷発射管は、魚雷を射出する際、圧縮空気で押し出すように魚雷を海中に向かって射出する。しゅぽん、という感じで海中に射出された後、標的に向かって魚雷が自らの推進装置によって加速するのである。
部品: 右舷と左舷にそれぞれ設置
三連装短魚雷発射管は、基本的には右舷と左舷、つまり両舷にそれぞれ設置されており、両方合わせて360°の方向をカバーして射出できるようになっている。なお、発射管の旋回中や、(艦の内側に設置している場合は)前扉が開いていない時や、艦自らに向かって射出してしまうような角度では、発射できないようにロックできる。
部品: FRP製なので軽量
三連装短魚雷発射管は、本体がFRP(繊維強化プラスチック)製なので軽量という特徴がある。なお、波風から魚雷を守るために水密構造となっている。
部品: 短魚雷の運用について
三連装短魚雷発射管は、文字通り短魚雷を連続射出できる兵器である。そのため単純に魚雷を射出して目標を攻撃するだけではなく、敵魚雷からの近接防御として短魚雷を連続で射出し、その爆発による水圧を利用して対潜防御などをすることも可能である。また、VLSや砲などと併用できる点も大きい。
部品: 音響欺瞞装置を海面に浮かべる
FAJとは、Floating Acoustic Jammer の略で、投射型静止式ジャマーという対魚雷用の欺瞞兵器のことである。具体的には、4連装の砲塔から音響欺瞞装置を投射、海面に浮遊させて、艦艇が出すエンジン音やスクリュー音などを約7分間その場で発し続けることで、迫る魚雷の狙いを狂わせる防護兵器である。
部品: ジャマ―を投射するランチャーの構造
FAJの音響欺瞞装置を投射するランチャーは、4つの射出口がある長方形の射出装置と、それを垂直方向および横方向に旋回させる架台で構成されている。電気で動き、射出装置はそんなに大型なものではないためか、短く切り詰めている印象がある。
部品: 最大1kmまで投射する
FAJのランチャーから投射された音響欺瞞装置は、最大で1kmほどまで投射された後、空中で落下傘を展開して着水するという仕組みである。その後は疑似的な音を出すだけで自走などはしないので、投射型の静止式ジャマーというわけである。
部品: 遠隔操作ですぐ使用できる
FAJと、またそれと併用して使用されるであろうMODもだが、迫る魚雷に即座に対応できるよう、CICなどから遠隔操作による使用が可能である。ただ、電気系統などの故障対策として、一応は手動で狙いをつけて投射することも可能となっている。
部品: 魚雷を誘引する囮を射出する兵器
MODとは、MObile Decoy、つまり自走するデコイを射出する魚雷防護兵器である。具体的には、短魚雷発射管に似た4連装ランチャーから射出されたデコイが自ら音響を発しながら自走して、迫る魚雷を欺瞞、誘引することで味方の艦から引き離すのだ。
部品: FAJと組み合わせると成功率アップ
MODは、FAJ(投射型静止式ジャマー)と併用することでその効果を特に発揮する。迫る敵の魚雷に対して、FAJが妨害を行って一時的に魚雷の目をくらませつつ、その隙を突いてMODで魚雷を誘引してしまうというわけである。なお、FAJを先に準備していなくてもMODを使用することは出来るが、その場合は成功率が下がる。
部品: 連続で4つまで射出できる
MODは、4つの発射筒をまとめた4連装ランチャーによってデコイを射出するため、一度に連続で4つのデコイを走らせることが出来る。同時に複数のデコイを走らせれば魚雷からの防御成功率は上がるが、デコイをランチャーに装填する関係上、一気に使うと第二波を防げない可能性もあるので、適切な判断が必要である。
部品: 艦載ヘリ運用の必須設備
護衛艦などの軍艦は、その索敵範囲を広げるなどの目的からヘリコプターを載せていることがあり、艦載ヘリの整備やメンテナンスや機体を保護するための格納庫と、発着用の飛行甲板を艦尾に備えている。
部品: 垂直離着陸用の短い飛行甲板
空母であれば飛行甲板は滑走路となっているが、ヘリ運用の護衛艦には滑走路はなく、垂直離着陸が可能な機体のための短い飛行甲板があるのみである。なお、艦の動きや揺れなどに細心の注意を払って着艦しなければいけないのはどちらも同じである。
部品: 艦尾に設置される利点
発艦の何十倍も難しい着艦時のことを考えて、ヘリ格納庫や飛行甲板は基本的に艦尾に設置されている。正面から波を受ける艦首に比べれば、艦尾のほうは比較的少ないからだ。発艦時も、垂直に浮かび上がればあとは勝手に艦のほうから離れていくので都合が良い。
部品: 発着艦指揮所
ヘリの発着を指揮するための設備で、一人用の小さいボックス状の指揮所がヘリ甲板の右舷側に設置されている。ここからヘリと飛行甲板の状態や、風の速度や方向、波や揺れなどに注意しつつ、パイロットへ指示や誘導を行う。ヘリと飛行甲板の位置関係などが把握できる目線になるよう、少し低い位置に指揮所は設置されている。
部品: 着艦拘束装置
着艦拘束装置とは、文字通り着艦した機体を物理的に拘束、安全に格納庫まで運ぶ装置である。具体的には、90cm四方の固定装置で挟み込むようにヘリ下部から展開するプローブ(突起)などで固定して、あとは固定装置が移送用の軌条に沿って格納庫まで運ぶというわけである。ちなみに発艦する時もこの装置で飛行甲板まで移送できる。なお、悪天候時は着艦拘束装置から伸びるケーブルを人力でヘリと接続して、ケーブルを巻き取ることで力強く着艦させることも出来る。
部品: 甲板のマーキング
夜間でも飛行甲板の位置が分かるように、また、着艦固定装置との接続位置が分かりやすいように、飛行甲板には白いマーキングが施されている。
部品: 水平灯などの照明灯
水平灯とは、細長く横に並んでいるような照明であり、着艦のためにホバリングするヘリのパイロットが艦の水平状態や動揺を確認するために使用する。この他にも、前後左右に誘導するための指示灯や、夜間着艦用の照明灯、飛行甲板の外周を示すための照明灯などがある。
部品: 格納庫内の道具などについて
格納庫の内部には、整備道具や消火器、照明、監視カメラ、機体を吊り上げて整備するためのクレーン、揺れ対策として機体を固定するためのチェーンなどがある。ちなみに激しい揺れで吹っ飛ばないよう各道具などにも固定対策がしてある。なお、格納庫内はそれなりの広さがあるので、飛行甲板も含めて何らかのイベントの場所として使われることもある。
部品: 燃料補給設備
ヘリ格納庫の内部には、燃料補給のための設備が備わっている。燃料には限りがあるものの、陸に戻らず艦で補給できることは艦載ヘリの運用上、とても大きい要素である。
部品: ヘリを2機まで格納できる
ヘリ格納庫には、艦載ヘリの整備やメンテナンスなどの他に、波風からヘリを守るという役割があり、その艦で許容できるサイズのヘリを2機まで格納できる。ただし、着艦や発艦は1機ずつである……というより、他の艦からヘリで誰かが来るという場合のために2機まで格納できるようになっているのだった。
部品: 近距離の対空防御火器
CIWSとは、Close In Weapon System(クロース イン ウェポン システム)の略であり、近接防御火器システムを意味する。基本的には艦艇に搭載される兵器であり、迫りくるミサイルを迎撃できなかった時に至近距離でギリギリ撃ち落とすための緊急時の最後の防御兵器がCIWSである。
部品: コンパクトで無駄のない構成
CIWSは、上部に白いレーダードーム、その下に20mmガトリング砲とドラム式弾倉による自動装填装置、その下に旋回台座と、コンパクトにまとまって無駄のない構成である。極端な話、甲板上に運んで固定して電源を繋げばすぐ使えるくらい綺麗にまとまっているので、例えば大型車両に載せたりなども可能である。
部品: 毎分3000発も撃てるが……
CIWSは、6本の回転銃身を持った20mmガトリングガンを使ってミサイルを迎撃する。発射速度は1本の銃身からは毎分500発、それが6本で、なんと毎分3000発(選択式で毎分4500発も可能)も撃つことが出来るのだが、ドラム弾倉には1500発しかないため、全力射撃すると30秒で弾切れしてしまう。予備弾倉を入れても3000発しかないので1分で弾切れだが、しかし高速で飛来するミサイルに対応するには、それくらいの瞬間的な火力が必要なのだ。
部品: 射程はすごく短い
CIWSの射程は、1500m。僅か1.5kmである。マッハの世界で飛来するミサイルなどを迎撃することを考えると、この射程はすごく短い。そのため実際に射撃する場合は、有効射程に目標が侵入するよりも少し先に射撃を開始することで、迎撃の余裕を稼ぐことになる。
部品: CIWSの旋回能力
CIWSの旋回や追尾などを担う、どこか小さい門のような台座は、中心線から±150°の旋回が可能で、その速度は秒速116°となっている。基本的には艦首と艦尾のあたりに設置することで艦の全周をカバーしている。なお、砲身の俯仰角は+85°から−25°まで。
部品: 上部の白いレドーム
CIWSの上部には、長細い丸みのある円筒のような半球状のレドーム(レーダードーム)がある。その内部には探索用や追跡用のレーダーなどで構成されており、これらと火器管制システムによって、目標を捕捉しつつCIWSが撃った弾の流れも追跡して修正を行い、命中するまで最適な射撃を行い、命中したら次の標的に攻撃を行う……という流れを繰り返すわけだ。ちなみに、レドームの横にはFLIR(前方監視型赤外線装置)が付いている。これは人間の目には見えない遠赤外線を検知して、その温度分布を表示する装置であり、光源のない環境や植生に偽装している相手でも見つけることが可能なものである。これによってヘリコプターや水上艇などの攻撃も可能となっている。
部品: 徹甲弾を使用
CIWSの射撃には、タングステン弾芯による徹甲弾を使用する。この貫通力を活かしてミサイルなどを迎撃するわけだが、距離によっては迎撃してもその破片による被害を受ける可能性もある。それでもミサイルに直撃されるよりはマシなのだろう。
部品: 同時複数対応には限界がある
いくらミサイルなどを迎撃するために撃ちまくるCIWSであっても、その迎撃時間は数秒であり、同時に複数を迎撃するには対応能力に限界がある。そのため迎撃ミサイルなどと併用して、あくまでもそれらが突破された最後の砦として運用するのが基本となる。
部品: 旋回と連射の性能に長けた砲
76mm単装速射砲は、海軍の艦艇などに搭載される砲である。最大有効射程16km、秒速900mで飛翔する76mm砲弾を発射することが出来る。対地支援が可能な砲などと比べると小型で破壊力も小さいが、その分、旋回性能や追尾性能、連射性能に長けている。
部品: つるつるした丸っこい砲塔
76mm単装速射砲は、つるつるした丸っこいフォルムの砲塔である。ここから砲身が突き出しており、その裏側には整備用のメンテナンスハッチがある。砲雷科などがここからメンテナンスを行うわけである。ちなみに砲塔はグラスファイバー製で、波風などの環境に強い。
部品: 砲塔は360°の回転が可能
76mm単装速射砲の砲塔は、360°の回転が可能であり、その速度は1秒に60°である。素早い動きで、艦に迫るミサイルにも即座に対応できる。ちなみに砲身の俯仰角は−15°から+85°まで動く。
部品: 砲塔に防御力はなく砲弾の破壊力は小さい
76mm単装速射砲は、砲塔そのものに防御力を付与されていないため、攻撃をまともに受けたら簡単に破壊されてしまう。また、76mm砲の破壊力はとても大きいとはいえない。しかし、艦の戦闘における主力がミサイルになってる戦場では、あまり気にされなかった。
部品: 1分間に85発撃てるが……
76mm単装速射砲は、1分間で85発と連射性が高い砲である。素早い旋回性能と合わせて、すぐに狙いを付けてたくさんガンガン撃てるのだが……護衛艦にもよるが砲弾は多くても100発も載せていないので、1分間も撃ち続ければすぐ弾切れしてしまう。そのため無駄撃ちせずに、要所要所で適切な射撃を心掛けよう。
部品: 砲身から水が出て冷やす
連射能力の高い76mm単装速射砲だが、ガンガン連射するとその熱で砲身が使い物にならなくなってしまうため、砲身から水を出して冷却している。水は基本的に海水を利用しており、使用後にメンテナンスされる。
部品: 砲口制退器と排煙器
砲口制退器は、マズルブレーキとも呼ばれる砲身の先端の周囲に付いている穴のようなもので、発射時の燃焼ガスをそこから逃がしつつ利用して発射の際の反動を抑える装置である。また、燃焼ガスが逆流しないように排煙器(エバキュエーター)も付いている。これらによって76mm単装速射砲は反動を抑えつつ精密な射撃を持続できるのだ。
部品: 装填・発射・薬莢の排出は自動化
76mm単装速射砲は、装填・発射・薬莢の排出は自動化されている。つまり無人化されているので撃つたびに砲弾をセットしなくて良いわけである。具体的には、砲塔がある甲板の下には砲弾の弾倉がドラムのように並んでいる区画があり、撃つたびに弾倉が回転して1発ずつ自動で装填されている。ちなみに砲弾の補給や装填前のセットなどはさすがに人力である。
部品: 砲弾の種類について
76mm単装速射砲に使用される砲弾は、近接信管と組み合わせて広範囲に破裂した弾丸の破片を撒き散らす榴弾や、発射された際の運動エネルギーで装甲を貫く徹甲弾などの種類がある。
部品: 対空迎撃や水上目標への攻撃がメイン
76mm単装速射砲は、射程や破壊力が乏しいため対地攻撃などには向かないが、その連射性能や追尾性能を活かしたミサイルの対空迎撃や、射程内の水上目標への攻撃や威嚇などには充分な性能を発揮する。ちなみに水上を低空で飛行する対艦ミサイルにも対応できる。
部品: 軽量で省スペースに貢献
76mm単装砲は、艦載砲の中では小さい部類にあり、軽量であるため戦闘時の激しい動きの際にも艦のバランスを大きく崩す要因にはなりにくく、また艦内の省スペースに貢献できるという側面がある。
*インポート用定義データ
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"title": "ミヤ級護衛艦",
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{
"title": "星風海軍の初の軍艦",
"description": "ミヤ級護衛艦とは、星風藩国で設計開発された護衛艦である。星風海軍が運用する初の軍艦であり、海上の軍事行動を汎用的に使えつつ、対空や対潜といった戦闘行動や、搭載ヘリの運用が可能な艦として設計された。機関はガスターボエレクトリック・ガスタービン複合推進方式で、2基のガスタービンエンジンと発電機などが搭載されている。",
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{
"title": "基本的なスペック情報",
"description": "ミヤ級護衛艦は、全長およそ150mほど、全幅はおおむね18mほどのサイズである。艦容は日本の海上自衛隊のあさひ型護衛艦と酷似しており、やや黒っぽい灰色の塗装の艦である。速力は最大30ノットほど。主な兵装は以下の通り。\n\n主砲:76mm単装速射砲\nミサイル:VLS(32セル)より各種\n魚雷:三連装短魚雷発射管\n魚雷防御兵器:FAJ(投射型静止式ジャマー)・MOD(自走式デコイ)\n対空近接防御:CIWS",
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"title": "中物理の技術力",
"description": "ミヤ級護衛艦は、紅葉国からの技術供与を受けて設計および製造されたものだが、その技術は基本的に中物理のものでまとまっている。これは星風藩国の技術力を考慮したものであり、まずは中物理から始めようという狙いがあった。その後、様子を見て将来的に少しずつ高物理な艦船にシフトするという計画である。",
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"localID": 3,
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},
{
"title": "ミヤ級の名前の由来",
"description": "星風藩国では、造船などの技術について紅葉国から供与を受けている背景があり、これに感謝して艦船の名前には、紅葉国や秋や紅に関するものがつけられている。新たに作る護衛艦の名前は、最初カムロ級という名前になる予定だったが、カムロ級は潜水艦のほうが良いだろうということで、幸運を引き寄せるギャンブラーとしてミヤ級の名前が付けられた。なお、星風海軍の軍人達の間では、詳しくは分からないが紅葉国にはすごいギャンブラーの女性がいる、ということで伝わっているそうである。",
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{
"title": "対潜・対水上が主任務",
"description": "ミヤ級護衛艦は、対潜戦闘と水上戦闘、および海上や敵潜水艦への哨戒、輸送船の護衛などの任務を想定して作られた艦である。一応は対空戦闘も可能だが、最大の仮想的をシールドシップとしており、載せている砲やミサイルの関係から対地攻撃などは不得意とされている。",
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"localID": 5
},
{
"title": "居住性には気を遣っている",
"description": "ミヤ級護衛艦は、建造に紅葉国からの技術供与などが行われている関係上、その居住性についてはあれこれと配慮がされている。都市船と共に生きる紅葉国ならではの視点や技術は、艦の居住性に大きく影響を与えている。",
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"localID": 6
},
{
"title": "食堂の本棚",
"description": "食堂には本棚があり、航海中の休憩時間などの娯楽として、さまざまな本が置いてある。貸し出し可。この本棚の本は補給科の管轄となっており、本棚の近くにあるアンケート用紙で欲しいジャンルなどを記入すると、寄港時に補充されることがある。ちなみに、本棚には本以外にもトランプやパズルなどの遊び道具も僅かながらついでに置いてある。",
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"localID": 7
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{
"title": "艦内神社がある",
"description": "艦内神社とは、文字通り艦内にある神社なのだが、もちろん陸にある神社ほど大きなものではない。ミヤ級護衛艦では、人が多く集まれる食堂に神棚が設置してあり、孔明先生が祀られている。信仰心の篤い人々の長い航海生活においては、大切な施設である。",
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"title": "ガスターボエレクトリック・ガスタービン複合推進方式",
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"title": "低速と高速で切り替えられる",
"description": "ガスターボエレクトリック・ガスタービン複合推進方式とは、低速・巡航時にはガスタービンエンジンによる発電を利用する電気推進のみを、高速・戦闘時はもうひとつのガスタービンエンジンの併用による機械駆動を推進力に加えるという、低速と高速で切り替えが可能な推進方式である。",
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"title": "電気推進のメリット",
"description": "ガスターボエレクトリック・ガスタービン複合推進方式では、低速時は(2基以上ある場合の)片方のガスタービンエンジンのみを動かして発電を行い、その電気でモーターを動かす電気推進が可能である。これによって電子制御で回転数を無駄なく制御して燃費を向上する他に、ガスタービンエンジンの低速時の燃費の悪さをカバーするという狙いがある。",
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"title": "ガスタービンエンジン(軍艦用)",
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{
"title": "高温高圧のガスでタービンを回すエンジン",
"description": "ガスタービンエンジンとは、空気を圧縮したものを燃料で燃焼させて高温高圧のガスを作り、このガスでタービン(たくさんの羽や翼が付いた回転体)を回転させることで軸から出力を得るエンジンである。原理的にはディーゼルエンジンと同じだが、ガスタービンエンジンは往復運動を回転運動に変換する工程などがない。",
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{
"title": "始動が速く即応性がある",
"description": "ディーゼルエンジンの場合、急に動かして故障しないよう運転前には暖気が必要になるが、ガスタービンエンジンには暖気運転が必要ないので、時間をかけずにすぐ艦を動かすことが出来る。",
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"title": "構造が簡単で振動が少なくコンパクト",
"description": "ガスタービンエンジンは、ディーゼルエンジンに比べて構造が簡単で、振動が少なく、本体も小型な割に出力が出せるという特徴がある。大きさもコンテナくらいのサイズをそのまま取り外したり交換したり出来るようになっており、整備性は悪くない。",
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"title": "燃料の消費が大きい",
"description": "ガスタービンエンジンは、一度動かすと継続して燃料を消費し続けなければいけないため、燃料を多く消費するという欠点がある。特に低速時の燃料効率は悪い。",
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"title": "エンクロージャーと防音",
"description": "エンクロージャーとは、ガスタービンエンジンを保護しつつ、吸排気の装置と組み合わせて防音効果を高める囲いのことである。騒音を小さくすることで、潜水艦などに察知されるのを少しでも防ぐ狙いがある。",
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"title": "スロットアレイアンテナ(航海用)",
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"title": "回転する横長の棒のようなアンテナ",
"description": "スロットアレイアンテナとは、横長の棒が回転しているような見た目の航海用のレーダーアンテナである。もう少し具体的に説明すると、マイクロ波を導波管に並んでいる切れ込み(スロット)から発射しているレーダーである。",
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"title": "レーダーの基本原理",
"description": "レーダーとは、周囲に電波を発射して、何かにぶつかって反射して戻ってくるまでの時間を観測することで、その何かがある距離を測るものである。具体的には、光の速度を時間でかけたものを、往復するので2で割ることで距離が測れる。",
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"title": "マイクロ波が使われる",
"description": "航海用レーダーに使われる電磁波として、マイクロ波がある。通信に使うものの中では周波数が高く波長の短い電磁波で、真っ直ぐに進む性質が強く、雨などの天候にも強い。",
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"title": "SバンドとXバンド",
"description": "航海用レーダーとして使われる周波数帯には、主に3GHz帯のSバンドと、9GHz帯のXバンドがある。基本的に船ではこの周波数帯に対応したレーダー(SバンドレーダーやXバンドレーダー)が使われている。",
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"title": "パルス波(矩形波)で発射",
"description": "レーダーの電波をずっと発射し続けていると、反射して戻ってきた電波がいつ発射したものか分からなくなり、きちんとした距離を測ることが出来なくなる。そこでレーダーでは電波を小刻みに発射している。このような電波をパルス波(矩形波)と呼ぶ。これによって電波の送信と受信を交互に行うことで、距離をきちんと測ることが出来る。",
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},
{
"title": "傾斜したスロットで水平方向の指向性を向上",
"description": "スロットアレイアンテナの導波管には、マイクロ波が発射するためのスロットが並んでいるが、このスロットは隣接するスロットに対して逆向きに傾斜している。この傾斜によって垂直方向の成分が打ち消されて、より水平方向の指向性を持った電波が発射される。なお、海面方向といった垂直方向への指向性は完全に消えたわけではない。",
"part_type": "part",
"localID": 24
},
{
"title": "方位の測定について",
"description": "レーダーの基本原理のみでは、距離は測れても、反射をどの方位から受信したかが分からない。そこで、電波を水平面に幅を持たせて発射するなどの指向性のあるアンテナを使ったり、アンテナ自体を回転させることで360度をスキャン出来るようにしている。ただしこの回転は2秒で1周する程度の速度のため、一瞬で全方位を観測することは出来ない。",
"part_type": "part",
"localID": 25
},
{
"title": "船の上部に設置されている",
"description": "レーダーは高い位置に設置するほど、また探知する対象に高さがあればあるほど、その探知可能な距離が向上する。そのためスロットアレイアンテナも、レーダーマストなどに設置するなど、船の上部に設置されている。",
"part_type": "part",
"localID": 26
}
],
"localID": 18,
"expanded": true
},
{
"title": "フェイズドアレイレーダー",
"description": "",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "八角形の平たい板のようなレーダー",
"description": "フェイズドアレイレーダーとは、フェイズドアレイ(位相配列)型アンテナによるレーダーである。八角形の平たい板のような形状をしており、固定式で艦橋部分の周囲に複数設置されていることが多い。こうすることで全周をカバーしているわけである。",
"part_type": "part",
"localID": 28
},
{
"title": "小さなアンテナ素子が集合している",
"description": "フェイズドアレイレーダーは、その八角形の板に、小さなアンテナ(アンテナ素子)が平面上にいくつも並べられていることに秘密がある。このアンテナ素子はひとつひとつの電波の位相をコントロールすることが可能であり、電波の位相を重ねて任意の方向に電波を発信することが可能なのだ。",
"part_type": "part",
"localID": 29
},
{
"title": "走査が早い",
"description": "回転して走査する方式のレーダーだと、レーダー自体が回転する速度の関係上、全周スキャンに時間差が発生してしまうが、平面固定式のアンテナだとそうした首振りの時間は発生しないため、走査が早く行われるのである。この速度は対空戦闘などの戦闘時にとても重要である。",
"part_type": "part",
"localID": 30
},
{
"title": "ぐるぐる回らないので整備性が良い",
"description": "フェイズドアレイレーダーは、それ自体で電波の方向をある程度は変えることが出来るため、艦橋の周囲に複数設置することで、レーダー本体それ自体が回転することなく全周を探査することが出来る。これによりレーダーがぐるぐる回って走査する動作部分の故障やメンテナンスが必要なくなった。",
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"localID": 31,
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},
{
"title": "発熱が大きい",
"description": "フェーズドアレイレーダーの弱点は、アンテナ素子がたくさん並べられているので、それらを稼働させると発熱が大きいことである。そのためフェイズドアレイレーダーには水冷または空冷などの冷却機能が備わっている。",
"part_type": "part",
"localID": 32,
"expanded": true
},
{
"title": "アクティブ式とパッシブ式",
"description": "フェイズドアレイレーダーには、アンテナ素子のひとつひとつに送受信機があるアクティブ式と、レーダー1つに対して1つずつ送信機と受信機があり、そこからアンテナ素子を通して送受信を行うパッシブ式がある。前者はひとつひとつのアンテナ素子に送受信機がある関係上、一部が破損してもレーダー機能が全て損なわれないなどの利点がある。",
"part_type": "part",
"localID": 33
},
{
"title": "索敵以外の運用について",
"description": "フェイズドアレイレーダーは索敵以外に、探知や追尾、火器管制、艦対空ミサイルの誘導などの運用も可能である。なお、周波数帯や用途の違いなどの理由で、別にフェイズドアレイレーダーを設置したりもする。",
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"localID": 34
}
],
"localID": 27,
"expanded": true
},
{
"title": "潜望鏡探知レーダー",
"description": "",
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"children": [
{
"title": "潜望鏡の発見に特化したレーダー",
"description": "潜望鏡探知レーダーは、潜水艦が洋上の様子を確認するために使用する、潜望鏡を発見することに特化したレーダーである。",
"part_type": "part",
"localID": 36
},
{
"title": "動きの少ないものを見つける仕組み",
"description": "潜望鏡探知レーダーは、海面の動きをスキャンし続けて、波飛沫など動きのあるものをノイズとして除去し、動きの少ないものを見つけるという仕組みである。",
"part_type": "part",
"localID": 37
}
],
"localID": 35,
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},
{
"title": "艦船用レーザー通信",
"description": "",
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"children": [
{
"title": "レーザー光線を用いた通信方法",
"description": "レーザー通信とは、レーザー光を用いた通信方法である。高い周波数で、発散しにくい指向性のあるレーザー光を使うため傍受しにくいことから、ハッキングなどがとてもやりにくいという性質を持つ。特にレーザー光が減衰しにくい宇宙空間などでは有用とされる。",
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"localID": 39
},
{
"title": "通信距離に限界がある",
"description": "レーザーは直進するため、地球の丸みを考えると最大でも(人間の高さ基準で)約4.6kmほどの距離にしか通信できないという弱点がある。衛星を利用するか、高い位置からレーザーを発射すれば多少は伸びることは伸びる。また、大気中ではレーザーは減衰するため、これも距離に影響する。",
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"localID": 40
},
{
"title": "レーザー",
"description": "",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "LASERの名前の由来",
"description": "レーザーとは、Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation(誘導放出による光の増幅)の頭文字から来ており、誘導放出によって増幅された人工的な光ということを意味する。",
"part_type": "part",
"localID": 42
},
{
"title": "光の誘導放出とは",
"description": "電子(分子)は外部から光などのエネルギーを吸収すると励起状態となり、余剰エネルギーである光などを放出して、不安定な励起状態から安定した基底状態に戻ろうとする。これを自然放出という。誘導放出とは、すでに励起状態にある電子に光をぶつけることで、入射した光と同じ向きのまま光が増幅される現象である(この時、その励起状態にある電子は強制的に基底状態に戻る)",
"part_type": "part",
"localID": 43
},
{
"title": "コヒーレント(可干渉性)",
"description": "誘導放出によって発生した光は、その引き鉄となった光と全く同じ向きや位相を持って放出される。これをコヒーレント(可干渉性)な光という。そこで、励起状態にある電子ばかりをたくさん用意して引き鉄となる光を入射すれば、その入射する光が少しであっても、たくさんの同じ向きと位相をもって整えられた強い光が放出されるというアイデアが考え出された。",
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"localID": 44
},
{
"title": "反転分布とレーザー媒体",
"description": "コヒーレントな光を束ねてレーザーにするには誘導放出が必要となるが、しかし誘導放出させるためには、何らかの方法で基底状態の電子より、励起状態の電子のほうが多いような状況を作り出さないといけない。これを反転分布といい、反転分布の状態を作るために必要な物質を、レーザー媒体という。レーザー媒体には固体や気体や半導体などのさまざまな種類と性質があり、その藩国の技術力や用途などによって適切なものが使用される。",
"part_type": "part",
"localID": 45
},
{
"title": "ミラーで光を増幅して放射",
"description": "誘導放出された光は、最終的にはミラーで何度も反射されて増幅された後、透過率の少ないところからレーザーとして放射することが出来る。あとは放射された光の量より、光が増幅される量のほうが多ければ、レーザーが放たれ続けるというわけである。",
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"localID": 46
},
{
"title": "目に向けてはいけない!",
"description": "レーザー光は、目に受けると失明する可能性があるので、決して目に向けてレーザー光を放射してはいけない。軍事転用しても非人道的なので禁止される。",
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"localID": 47
}
],
"localID": 41,
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}
],
"localID": 38,
"expanded": true
},
{
"title": "対潜ソナーシステム(バイ/マルチスタティックシステム)",
"description": "",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "発信と受信の位置を別々にした形式",
"description": "バイスタティックとは、アクティブソナーによって発信される音波を、離れた位置にあるパッシブソナーで受信して探査を行うソナーの形式である。具体的には、艦首ソナーと曳航式戦術ソナーのセットで行われる。ちなみに発信と受信を一か所などで行うものはモノスタティックと呼ばれる。",
"part_type": "part",
"localID": 49,
"expanded": true
},
{
"title": "対ステルス効果を狙っている",
"description": "潜水艦などのステルスは、なるべく音波が発信源である敵に反射されないような工夫がされているが、バイスタティックの場合は発信源と受信の位置が違うため、ステルス性の高い潜水艦などの探知が向上する可能性がある。",
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"localID": 50,
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},
{
"title": "船体雑音の悪影響が低減",
"description": "船体に設置されたパッシブソナーの場合、自らの艦が出すスクリュー音などの雑音を探知に悪影響を与えてしまうという欠点があるが、曳航式戦術ソナーによって船体から距離を取ったことで雑音の除去が容易となり、よりパッシブソナーとしての能力が向上している。",
"part_type": "part",
"localID": 51
},
{
"title": "マルチスタティックによる連携が可能",
"description": "ひとつの艦やヘリなどがソナーやソノブイからアクティブな音波を発信して、その音波が目標に反射したものを複数の艦の曳航式戦術ソナーやソノブイなどが受信する形式を、マルチスタティックという。それぞれが発信や受信の情報をリンクすることで、さまざまな範囲や角度の探査が可能となるだろう。また、アクティブソナーを打つのはひとつの艦やヘリなどのため、他の艦やヘリは位置が特定されにくいというメリットもある。",
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"localID": 52
},
{
"title": "ソナー",
"description": "",
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"children": [
{
"title": "水面下の情報を得ることが出来る",
"description": "ソナーを使用することにより、艦船の進路の水面下にある目では見えない障害物(例えば大部分が水面下に隠れている巨大な氷山など)や移動体などを事前に察知することが出来る。これにより航海の安全性が高まる他、軍事面においては敵の魚雷や機雷、潜水艦などを探知するなどに役立つだろう。",
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"localID": 54
},
{
"title": "ソナー(SONAR)の仕組み",
"description": "ソナー(SONAR)とは、SOund NAvigation and Ranging(音響航法と測距)の頭文字から来ており、音波を発してその反射を捉えることで、水中の深さや距離や物体などの位置を探知する技術である。音波を自ら発して反射を捉えるものをアクティブソナー、音や反射を捉えるのみのものをパッシブソナーと呼ぶ。",
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"localID": 55
},
{
"title": "音は水中でよく響く",
"description": "海中の魚群や海底の構造などを探査する場合、レーダーのように電波を飛ばした反射から情報を得ようとしても、光や電波は水中だと減衰してしまうため実用的ではない。その一方、音は大気中より水中のほうが4倍以上も伝播する。音波を飛ばして探査するソナー技術が生まれたのは、こうした背景によるものである。",
"part_type": "part",
"localID": 56
},
{
"title": "高周波と低周波",
"description": "ソナーの探知範囲は、基本的に音波の周波数に左右される。低周波の音波であれば探知範囲は広く深いものとなり、高周波の場合だと探知範囲は狭く短いが、精密な探査が可能となる。",
"part_type": "part",
"localID": 57
},
{
"title": "ソナー用の振動子",
"description": "ソナーには、振動(音波を発振する)を電気に変換する、またはその逆を行う振動子を組み込んだ装置が備わっている。これらは圧電や磁歪の性質を持つ材料など、その藩国の技術力などに適したものが使用されている。",
"part_type": "part",
"localID": 58
},
{
"title": "海という環境による影響",
"description": "レーダーなどに比べると、ソナーは海という環境の影響をとても受けやすい。海面や海底による音波の反射や、水中の温度による伝播の変化、さまざまな雑音などによるものである。これらの要素を把握、処理することがソナーには求められるが、しかし、逆に利用できることもあるかもしれない。",
"part_type": "part",
"localID": 59
},
{
"title": "海の生態系への影響に注意",
"description": "大出力で低周波の音波を出すようなアクティブソナーを用いる場合、海の哺乳類の生態系に悪影響を与えないように注意しなければならない。クジラなどの海洋哺乳類は聴覚によるコミュニケーションを行うため、騒音の影響で混乱したり方向感覚を失ったりするからである。",
"part_type": "part",
"localID": 60
}
],
"localID": 53,
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},
{
"title": "曳航式戦術ソナー",
"description": "",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "とても長く連なったパッシブ受信機",
"description": "曳航式戦術ソナーは、音波を探知するハイドロフォン(受信機)を縦にいくつも並べたソナーである。とても長いものであり、曳航するためのケーブルも含めると数キロほどになる。曳航ソナーが自らアクティブな音波を打つものもあるが、基本的にはパッシブソナーとしての機能を有している。",
"part_type": "part",
"localID": 62
},
{
"title": "普段は丸めて艦の後部にある",
"description": "曳航式戦術ソナーは、普段は艦の後部に丸めておいて、いざ使用する時には艦の後部にあるハッチから洋上に展開して、これを艦がケーブルで引っ張る形で曳航する。使用後は巻き戻すようにしてハッチから回収する。ちなみにケーブル内には、ソナーが拾った情報を伝える電気配線などがある。",
"part_type": "part",
"localID": 63
},
{
"title": "巻き出しや巻き取りについて",
"description": "曳航式戦術ソナーは、広い海で発生する音に聞き耳を立てる関係上、とても長いのだが、長いため展開や回収にやや時間がかかるという欠点がある。なお、巻き出しや巻き取りをする関係上、受信機であるハイドロフォンは柔軟性のある樹脂製の素材に収められてる。",
"part_type": "part",
"localID": 64
},
{
"title": "一箇所に複数の受信機",
"description": "ハイドロフォン(受信機)をただ縦に並べただけだと、それぞれが音を探知したタイミングの差異で大雑把な方向を掴むことは出来るが、上下左右といった方向や深度までは分からない。そこで一箇所に4つの受信機を設置することで、上下左右の音を拾う差異も拾えるようになった。が、重量などはその分だけ増すことになった。",
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"localID": 65
}
],
"localID": 61,
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}
],
"localID": 48,
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},
{
"title": "対シールドシップ機動予測システム",
"description": "",
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"children": [
{
"title": "シールドで高速移動する相手の動きを予測する",
"description": "対シールドシップ機動予測システムとは、高速で動くシールドシップの動きを予測するために作成されたシステムである。ちなみにRB相手でも予測できるが、RBだと機動力が高すぎるため精度がだいぶ落ちる。あくまでも対シールドシップ戦を意識したシステムであり、攻撃の命中補助を目的に作られた。",
"part_type": "part",
"localID": 67
},
{
"title": "ソナーが返ってこない部分から計算",
"description": "すごいシステムに見えて、実際は大したものではない。対潜ソナーシステムで統合された情報から(相手がシールド展張している関係上)ソナーが返ってこない部分に集中して計算を行い、「この速度でこう動いているので、数秒後にはこのあたりにいるだろう」という簡単な予測を返すだけのものである。巨大な物体が高速で水中を移動する関係上、RBと比較して急な旋回や機動をシールドシップが苦手としているのを利用しているわけである。",
"part_type": "part",
"localID": 68
},
{
"title": "相手がシールドを張らないと無力化される",
"description": "弱点として、当然ながら相手がシールドを張っていなかったりすると簡単に役に立たなくなるシステムなのだが、しかし高速戦闘になりかねない状況下で大急ぎで計算処理するよりマシということで、専用に自動化されたというわけである。",
"part_type": "part",
"localID": 69
},
{
"title": "そんなに先の位置は読めない",
"description": "簡単な予測システムであるため、数秒後ならともかく、数分後とかになると一気に相手の位置の予測精度が怪しくなる欠点がある。また、相手が速度を落として激しい旋回や機動を増やしても怪しくなる。とはいえ裏を返せば、相手が増速するばするほど予測精度は上がる。速いということは曲がりにくい、という話である。どちらかというと迎撃に向いたシステムなのだ。",
"part_type": "part",
"localID": 70
},
{
"title": "扇状に色が変化して分かり易く範囲が表示される",
"description": "対シールドシップ機動予測システムは、その結果を随時更新して、ソナー上に色のグラデーションとして予測位置を表示する。確度の高い予測範囲から低い範囲へ(潜水艦は急な後退が出来ないので)扇状に色が変化するわけである。つまり、視覚的に分かり易く、相手がいそうな範囲が表示される。",
"part_type": "part",
"localID": 71
}
],
"localID": 66,
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},
{
"title": "CIC(軍艦用)",
"description": "",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "戦闘指揮所",
"description": "CICとは、Combat Information Centerの略であり、戦闘指揮所のことである。軍艦の戦闘における指揮や情報処理や分析、連絡や指示などが一手に集中している重要区画であり、砲雷科や船務科の主な職場でもある。戦闘時には艦長などがここから指揮を行うことになる。",
"part_type": "part",
"localID": 73
},
{
"title": "艦橋がCICではない理由",
"description": "艦橋をCICにしない理由としては、艦の運行に関する情報は艦橋に集中させることでCICが戦闘指揮に専念できる点や、艦橋は防御の面で見ると戦闘被害の危険度が高いという点、また艦橋から視認して得られる情報などを超えて戦闘情報が広く多様化や高速化してずっと多くなってしまったからという点などが挙げられる。戦闘指揮は戦闘指揮で一本化して独立したほうが良かったわけである。",
"part_type": "part",
"localID": 74
},
{
"title": "一番堅牢な位置に作られている",
"description": "CICがその機能を失うと、軍艦はその戦闘能力を著しく低下させることになるため、基本的にCICは艦にとって一番防御が厚い位置に作られている。",
"part_type": "part",
"localID": 75
},
{
"title": "たくさんのディスプレイとコンソールなど",
"description": "CICには、たくさんのディスプレイモニタとコンピューター、コンソールと座るための椅子などがある。どれも秘匿性の高い精密機械ばかりだが、民生品が使われている部分もある。また、コーヒーメーカーなどが設置されている場合もある。",
"part_type": "part",
"localID": 76
},
{
"title": "軍艦用のデータベースがある",
"description": "CICには軍艦用のデータベースがある。潜水艦を含めた艦船や音紋や兵器関係のデータなどの他に、星風藩国の航路局による機密情報を加えた軍用海図や航路、海中の温度や水流、海底の地形や地質、それらによる水中音の伝播変化のデータ、各種マニュアルや軍の法令など、さまざまなデータがまとめられている。ハッキングされると大変なので基本的にオフラインとなっており、いざという時は消去できるようになっている。",
"part_type": "part",
"localID": 77
},
{
"title": "秘匿性がとても高い",
"description": "CICは艦内で最も秘匿性が高いエリアであり、重要な電子機器やデータなどもあるため、内部の情報を知ったり入室できる権限を持つ人間が制限されているほどである。船務科などは他の部署から具体的な仕事内容が分からないと言われることもある。",
"part_type": "part",
"localID": 78
},
{
"title": "薄暗くて冷房が効いている",
"description": "CICは薄暗くて冷房が効いている。薄暗いのはレーダーやソナーなどの表示が明るいと見えにくいからであり、冷房は電子機器の熱を抑えるためである。そのため、CIC勤めだと視力が落ちたり身体が冷えたりするため、あまり健康には良くない。",
"part_type": "part",
"localID": 79
},
{
"title": "各種戦闘ごとに区画が分けられている",
"description": "CICの内部は、哨戒や対水上戦闘や対空戦闘や対潜戦闘など、各種戦闘ごとの区画で分けられている。砲雷科や船務科などがこれらを担当する他に、艦長席や指揮官用の席があったり、情報表示に関する補佐を行うディスプレイアシストの席などもある。",
"part_type": "part",
"localID": 80
}
],
"localID": 72,
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},
{
"title": "艦艇用垂直発射ミサイルシステム(VLS)",
"description": "",
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"children": [
{
"title": "VLS(Vertical Launching System)とは",
"description": "VLS(Vertical Launching System)とは、艦艇からミサイルを垂直(Vertical)に発射(Launching)する装置のことである。ミサイルを保管および発射するためのセル(具体的には縦長のケース)が複数集まって構成されている。",
"part_type": "part",
"localID": 82,
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},
{
"title": "発射装置とミサイル格納庫が一体化",
"description": "VLSでは、ミサイル1つ1つの格納庫がそのまま発射装置も兼ねている。これによって発射前にミサイルを発射装置に装填するという工程はなくなり、必要なスペースも小さくなった。",
"part_type": "part",
"localID": 83,
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},
{
"title": "8セルで1モジュール",
"description": "VLSでは、ミサイルの発射装置と格納庫を兼ねた縦長のケースのことを、ミサイルセルと呼ぶ。このセルが8つ集まって1モジュールとして扱っている。なお、モジュールごとに扱えるミサイルのサイズが違っていたりもする。",
"part_type": "part",
"localID": 84
},
{
"title": "2種類の発射方式",
"description": "VLSのミサイルの発射方式には、ミサイルの推進装置でそのままセル内で点火して発射するホットローンチ(直接発射式)の他に、ミサイルによるものではない高圧ガスによってミサイルを外部に射出した後に推進装置を点火、飛翔するコールドローンチ(高圧空気投射式)の2種類がある。後者については、発射失敗の際の被害が抑えられるので大型ミサイルなどに向いており、また浅い水中からミサイルを発射できるなどの利点があるが、高圧ガスのための設備などが必要となる。",
"part_type": "part",
"localID": 85
},
{
"title": "さまざまな種類のミサイルが装填できる",
"description": "VLSでは、ひとつひとつのセルに別々のミサイルを装填できるので、さまざまな種類のミサイルを装填することが出来る。個別に発射が可能なので、必要に応じて適したミサイルを使いわけるのだ。互換性も高いので新型のミサイルにも対応しやすい。",
"part_type": "part",
"localID": 86,
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},
{
"title": "垂直に発射される",
"description": "VLSでは、ミサイルは垂直に発射されてから、ミサイルが軌道を変えて目標に向かって進んでいく。ミサイル発射装置を敵に向けるという工程がないため、すぐに撃てるわけである。連続で撃つのにも向いている。",
"part_type": "part",
"localID": 87,
"expanded": true
},
{
"title": "甲板下に設置",
"description": "VLSは、基本的には艦艇の甲板下に設置されている。そのため遠目にはVLSがあることが分かりづらく、レーダーで反射されにくいのでステルス性も良い。また甲板の内部に設置されているため艦の重心が低くなって安定性にも良い。",
"part_type": "part",
"localID": 88,
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},
{
"title": "整備性や耐候性に優れている",
"description": "VLSは装填や目標に向けるといった発射の際の工程がなく、そのため可動部分が少ないため整備性が良い。また甲板下にあるので天候の悪影響も受けにくい。メンテナンス性に優れているといえる。",
"part_type": "part",
"localID": 89
},
{
"title": "攻撃を受けても被害が分散される",
"description": "VLSは、各ミサイルごとに発射装置があって独立しているので、攻撃を受けても無事なセルさえあればそれは発射することが出来る。ミサイルはたくさんあるのに発射装置が破壊されたので使えない、ということにはならないわけだ。",
"part_type": "part",
"localID": 90,
"expanded": true
},
{
"title": "至近距離への攻撃には向かない",
"description": "VLSは、ミサイルを一度垂直に上昇させてから目標に向かっていく関係上、どうしても艦艇に近い距離への攻撃には向いていない。垂直に撃ち出してから鋭い角度で軌道を変えるのはとても難しいのである。また、似た理由で対戦車用などの短距離ミサイルも運用できない。",
"part_type": "part",
"localID": 91,
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},
{
"title": "値段が高くて重い……",
"description": "VLSは、ミサイルとは別にこれもまたとても高価な装置であり、藩国の軍事組織などでなければ購入や管理運用が難しく、とても重いので大きなプラットホームでなければ搭載できない。小型艦や車両などで使うには厳しいだろう。",
"part_type": "part",
"localID": 92,
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},
{
"title": "ミサイルとは",
"description": "",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "誘導と飛翔の装置が付いた爆弾",
"description": "ミサイルとは、目標に向かうための誘導装置と、空を飛翔するための推進装置などが付いた爆弾である。基本的に軍事兵器であり、誘導装置・炸薬や信管などの弾頭・燃料や推進装置・外殻や安定翼などでおおむね構成されている。",
"part_type": "part",
"localID": 94
},
{
"title": "マッハ近い速度と長大な射程距離",
"description": "その種類にもよるが、ミサイルの速度はマッハ(音速。秒速340m=時速1224kmほど)に近いか超えるものがあり、射程距離も何十kmや何百kmという長大なものもある。遥か遠い距離から、一方的に攻撃が出来るという点で、ミサイルとはとても優れている。",
"part_type": "part",
"localID": 95
},
{
"title": "さまざまな種類のミサイルがある",
"description": "ミサイルの特徴として、用途に応じてさまざまな種類のものがあることが挙げられる。戦闘機が空中で戦うための空対空ミサイルや、遥か大気圏まで飛んで地球の半周先まで狙えるような巨大な弾道ミサイルに、低空を移動する飛行物体を狙える個人携帯できる対空ミサイルなど、さまざまある。",
"part_type": "part",
"localID": 96
},
{
"title": "とてもとても高価な兵器",
"description": "ミサイルは、兵器としてはとてもとても高価なものであるため大量に数を揃えにくく、また大型のミサイルになればなるほど、それに合わせた発射施設などが必要になるため、国家の軍事組織などでなければ入手や管理運用などが難しい。",
"part_type": "part",
"localID": 97
}
],
"localID": 93,
"expanded": true
},
{
"title": "ミヤ級の各種ミサイルなど",
"description": "",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "対潜高速泡魚雷「ペンギン」",
"description": "",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "220ノットという高速の魚雷",
"description": "対潜高速泡ミサイル「ペンギン」は、VLSで発射されるスーパーキャビテーション魚雷である。具体的には、空中に撃ち出された後にVLS用の発射パッケージを切り離して着水、ロケットエンジンとスーパーキャビテーションによって220ノット(時速396km)という高速で標的に向かう、対シールドシップを意識した魚雷である。なお、VLSで撃ち出せる20kmほどの射程に、VLS用に大型となった魚雷の性能を加えて、最終的な射程は50kmほどとなっている。",
"part_type": "part",
"localID": 100
},
{
"title": "スーパーキャビテーションと発射パッケージ",
"description": "ペンギン魚雷は、スーパーキャビテーションという現象を利用した水中高速魚雷である。具体的には、魚雷の先端からロケットエンジンの排気などを利用して気泡を発生させて意図的にキャビテーションを起こし、この気泡の空洞でミサイルを覆って、水の抗力を大幅に低減させている。なお、VLSで撃ち出す関係上、発射パッケージを別に取り付けている。",
"part_type": "part",
"localID": 101
},
{
"title": "しかし対シールドシップは難しい",
"description": "対シールドシップ用に作られたペンギン魚雷(時速およそ400km)だが、時速700kmで移動するシールドシップに後ろや側面から着水して追い付くことは無理そうだった。また、正面からだとシールドで無効化されるため、移動している相手の斜め前方に着水させて、そこから接近して側面や後部を狙わなければいけない。炸薬の量は多いが、しかし射程の短さや相手の動きを予測するなど、だいぶ難しいのが現実であった。ただ、相手がある程度、減速しているなどの場合は可能性があるかもしれない。",
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"localID": 102
}
],
"localID": 99,
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},
{
"title": "垂直発射対潜ロケット「ウミウ」",
"description": "",
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"children": [
{
"title": "対潜魚雷を垂直発射して運ぶロケット",
"description": "垂直発射対潜ロケット「ウミウ」は、VLSで発射された後にロケットエンジンでマッハ付近まで加速してから、目標付近で前部の短魚雷を切り離し、落下傘を展開させて着水させた後、潜水艦などの海中の目標に対潜魚雷が向かう……といった、典型的な対潜兵器である。ロケットによる移動距離は最大30km、着水後の短魚雷の射程は最大10kmほどとなっている。",
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"localID": 104
},
{
"title": "数と炸薬の多さでカバー",
"description": "ウミウは、対シールドシップという面で見るとスペック的に足りていない兵器ではあったが、空中での飛翔に高度な誘導装置を使っていないために安価であり、数を揃えるのがペンギン魚雷に比べて容易だった。そのため魚雷の炸薬の量を増やした上で、大量にばら撒いて運が良ければ爆発の水圧でシールドの防御範囲を上回ればダメージを与えられる、という運用が想定されている。また、派手に爆発させて危機感を煽ることで相手の速度を落とさせる、という狙いもあった。",
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"localID": 105
}
],
"localID": 103,
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{
"title": "対艦ミサイル「サハギン」(VLS用)",
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"children": [
{
"title": "水上の艦艇などを狙うためのミサイル",
"description": "対艦ミサイル「サハギン」は、艦艇などを中心とした水上の目標を攻撃するための対艦ミサイルである。射程100km、飛翔速度はマッハ0.85、つまり時速1000kmほどとなっている。一撃で艦艇を沈められる火力がある。なお、艦艇以外にも、座標入力でそれ以外の水上目標も狙えるようになっている。",
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"localID": 107
},
{
"title": "高空か低空の2ルートが選べる",
"description": "サハギンミサイルは、中央後部と本体の末尾に4枚ずつ安定翼が付いた、ロケットエンジンによって推進するミサイルである。発射前に敵艦などの位置座標を入力し、発射後に格納されていた安定翼が展開、艦のレーダーからの誘導を受けつつミサイル自体が座標に向かうよう計算と調整を行った後、最後にミサイル自体からレーダーを出して標的に突き進むという仕組みである。ミサイルの軌道は、距離は伸びるが見つかりやすい高空を巡航するルートか、レーダーが探知しにくい低空飛行ルート(シースキミング)かを選べる。",
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"localID": 108
},
{
"title": "しかしVLS用なので……",
"description": "サハギンミサイルをVLSで撃ち出す場合、大きいサイズのVLSモジュールを設置しなければいけないため、費用と重量が上がってしまった。また、垂直に発射する関係上、低空飛行モードだと射程が短くなるというデメリットもあった。ただ、どちらかというと対シールドシップのほうに意識を置いているため、あまり問題視されなかったという。",
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"localID": 109
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],
"localID": 106,
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},
{
"title": "艦対空ミサイル「ウミスズメ」",
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"children": [
{
"title": "短距離ながら高速な対空ミサイル",
"description": "艦対空ミサイル「ウミスズメ」は、航空機や航空機様I=D、またはそれらによるミサイル攻撃など対応するために作られた対空ミサイルである。近接信管で目標にある程度近づくと爆発するタイプであり、10インチのロケットモーターによって、射程は高機動性を確保できる20kmから最大40km。速度はマッハ2.5(秒速850mほど)以上。短距離ながらとても速く、直径がコンパクトなのでキャニスターを使えばVLSの1セルに複数の装填が可能だった。",
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"localID": 111
},
{
"title": "即射性と機動性に優れている",
"description": "ウミスズメミサイルは、航空機や空を飛ぶI=Dを攻撃するより、そうした敵からのミサイル攻撃から艦を守る防空能力に優れたミサイルである。そのためミサイルの即射性や機動性に開発の重点が置かれた。例えば、ミサイル最後部には推力偏向ノズルが設置されており、これによってVLSで垂直に撃ち出された直後にミサイルの軌道を曲げて、素早く目標に向かって飛ぶようになっている(なお、ノズルは軌道を曲げた後に投棄される) また、発射用の推進薬が発射用と加速用の2種類があり、発射用のものは煙や炎が控えめになるものを使用している。これは連続発射することによるセンサーへの悪影響を防ぐためである。",
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"localID": 112
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{
"title": "艦の情報処理能力が高いほど高性能に",
"description": "ウミスズメミサイルは、発射直後はミサイル内の慣性航法装置が発射地点の位置を中心に加速度や方位などを計算して飛行し、最終的には艦の火器管制レーダーから発せられた電波が目標に反射した、その反射波を頼りに誘導される。つまり誘導能力は発射する艦の情報処理が大部分を担っているため、艦の情報処理能力が高ければ高いほど、同時に複数の目標を迎撃するなど高性能となる。",
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],
"localID": 110,
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}
],
"localID": 98,
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}
],
"localID": 81,
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},
{
"title": "三連装短魚雷発射管",
"description": "",
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{
"title": "近距離で短魚雷を連続発射できる兵器 ",
"description": "三連装短魚雷発射管は、短魚雷を発射するための発射筒を3つ重ねた近距離用の対潜兵器である。基本的に甲板上や艦の内部の両舷に設置されており、それぞれで短魚雷を連続で3発発射することが出来る。なお、この短魚雷の最大射程は20kmである。",
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"localID": 115
},
{
"title": "俵状(三角形)に積まれた三つの発射管",
"description": "三連装短魚雷発射管は、三つの筒状の魚雷発射管を俵のように三角形に積んだ形状をしている。こうすることで横に並べるよりも省スペースに貢献している。",
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"localID": 116,
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},
{
"title": "遠隔操作によって旋回と発射が可能",
"description": "俵状に重ねられた発射筒の下部には、旋回するための架台がある。これが遠隔操作によって旋回して、いざという時に艦の外へ魚雷を射出するわけである。ちなみに故障時などは人力でハンドルを回して旋回させることが出来る。",
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"localID": 117
},
{
"title": "圧縮空気で魚雷を射出",
"description": "三連装短魚雷発射管は、魚雷を射出する際、圧縮空気で押し出すように魚雷を海中に向かって射出する。しゅぽん、という感じで海中に射出された後、標的に向かって魚雷が自らの推進装置によって加速するのである。",
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"localID": 118
},
{
"title": "右舷と左舷にそれぞれ設置",
"description": "三連装短魚雷発射管は、基本的には右舷と左舷、つまり両舷にそれぞれ設置されており、両方合わせて360°の方向をカバーして射出できるようになっている。なお、発射管の旋回中や、(艦の内側に設置している場合は)前扉が開いていない時や、艦自らに向かって射出してしまうような角度では、発射できないようにロックできる。",
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"localID": 119
},
{
"title": "FRP製なので軽量",
"description": "三連装短魚雷発射管は、本体がFRP(繊維強化プラスチック)製なので軽量という特徴がある。なお、波風から魚雷を守るために水密構造となっている。",
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"localID": 120
},
{
"title": "短魚雷の運用について",
"description": "三連装短魚雷発射管は、文字通り短魚雷を連続射出できる兵器である。そのため単純に魚雷を射出して目標を攻撃するだけではなく、敵魚雷からの近接防御として短魚雷を連続で射出し、その爆発による水圧を利用して対潜防御などをすることも可能である。また、VLSや砲などと併用できる点も大きい。",
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}
],
"localID": 114,
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},
{
"title": "魚雷防護兵器",
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"children": [
{
"title": "FAJ(投射型静止式ジャマー)",
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"children": [
{
"title": "音響欺瞞装置を海面に浮かべる",
"description": "FAJとは、Floating Acoustic Jammer の略で、投射型静止式ジャマーという対魚雷用の欺瞞兵器のことである。具体的には、4連装の砲塔から音響欺瞞装置を投射、海面に浮遊させて、艦艇が出すエンジン音やスクリュー音などを約7分間その場で発し続けることで、迫る魚雷の狙いを狂わせる防護兵器である。",
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"localID": 124
},
{
"title": "ジャマ―を投射するランチャーの構造",
"description": "FAJの音響欺瞞装置を投射するランチャーは、4つの射出口がある長方形の射出装置と、それを垂直方向および横方向に旋回させる架台で構成されている。電気で動き、射出装置はそんなに大型なものではないためか、短く切り詰めている印象がある。",
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"localID": 125
},
{
"title": "最大1kmまで投射する",
"description": "FAJのランチャーから投射された音響欺瞞装置は、最大で1kmほどまで投射された後、空中で落下傘を展開して着水するという仕組みである。その後は疑似的な音を出すだけで自走などはしないので、投射型の静止式ジャマーというわけである。",
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"localID": 126,
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},
{
"title": "遠隔操作ですぐ使用できる",
"description": "FAJと、またそれと併用して使用されるであろうMODもだが、迫る魚雷に即座に対応できるよう、CICなどから遠隔操作による使用が可能である。ただ、電気系統などの故障対策として、一応は手動で狙いをつけて投射することも可能となっている。",
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"localID": 127
}
],
"localID": 123,
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},
{
"title": "MOD(自走式デコイ)",
"description": "",
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"children": [
{
"title": "魚雷を誘引する囮を射出する兵器",
"description": "MODとは、MObile Decoy、つまり自走するデコイを射出する魚雷防護兵器である。具体的には、短魚雷発射管に似た4連装ランチャーから射出されたデコイが自ら音響を発しながら自走して、迫る魚雷を欺瞞、誘引することで味方の艦から引き離すのだ。",
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"localID": 129,
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},
{
"title": "FAJと組み合わせると成功率アップ",
"description": "MODは、FAJ(投射型静止式ジャマー)と併用することでその効果を特に発揮する。迫る敵の魚雷に対して、FAJが妨害を行って一時的に魚雷の目をくらませつつ、その隙を突いてMODで魚雷を誘引してしまうというわけである。なお、FAJを先に準備していなくてもMODを使用することは出来るが、その場合は成功率が下がる。",
"part_type": "part",
"localID": 130
},
{
"title": "連続で4つまで射出できる",
"description": "MODは、4つの発射筒をまとめた4連装ランチャーによってデコイを射出するため、一度に連続で4つのデコイを走らせることが出来る。同時に複数のデコイを走らせれば魚雷からの防御成功率は上がるが、デコイをランチャーに装填する関係上、一気に使うと第二波を防げない可能性もあるので、適切な判断が必要である。",
"part_type": "part",
"localID": 131
}
],
"localID": 128,
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}
],
"localID": 122,
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},
{
"title": "ヘリコプター格納庫と飛行甲板(艦船用)",
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{
"title": "艦載ヘリ運用の必須設備",
"description": "護衛艦などの軍艦は、その索敵範囲を広げるなどの目的からヘリコプターを載せていることがあり、艦載ヘリの整備やメンテナンスや機体を保護するための格納庫と、発着用の飛行甲板を艦尾に備えている。",
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"localID": 133
},
{
"title": "垂直離着陸用の短い飛行甲板",
"description": "空母であれば飛行甲板は滑走路となっているが、ヘリ運用の護衛艦には滑走路はなく、垂直離着陸が可能な機体のための短い飛行甲板があるのみである。なお、艦の動きや揺れなどに細心の注意を払って着艦しなければいけないのはどちらも同じである。",
"part_type": "part",
"localID": 134
},
{
"title": "艦尾に設置される利点",
"description": "発艦の何十倍も難しい着艦時のことを考えて、ヘリ格納庫や飛行甲板は基本的に艦尾に設置されている。正面から波を受ける艦首に比べれば、艦尾のほうは比較的少ないからだ。発艦時も、垂直に浮かび上がればあとは勝手に艦のほうから離れていくので都合が良い。",
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"localID": 135
},
{
"title": "発着艦指揮所",
"description": "ヘリの発着を指揮するための設備で、一人用の小さいボックス状の指揮所がヘリ甲板の右舷側に設置されている。ここからヘリと飛行甲板の状態や、風の速度や方向、波や揺れなどに注意しつつ、パイロットへ指示や誘導を行う。ヘリと飛行甲板の位置関係などが把握できる目線になるよう、少し低い位置に指揮所は設置されている。",
"part_type": "part",
"localID": 136
},
{
"title": "着艦拘束装置",
"description": "着艦拘束装置とは、文字通り着艦した機体を物理的に拘束、安全に格納庫まで運ぶ装置である。具体的には、90cm四方の固定装置で挟み込むようにヘリ下部から展開するプローブ(突起)などで固定して、あとは固定装置が移送用の軌条に沿って格納庫まで運ぶというわけである。ちなみに発艦する時もこの装置で飛行甲板まで移送できる。なお、悪天候時は着艦拘束装置から伸びるケーブルを人力でヘリと接続して、ケーブルを巻き取ることで力強く着艦させることも出来る。",
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"localID": 137
},
{
"title": "甲板のマーキング",
"description": "夜間でも飛行甲板の位置が分かるように、また、着艦固定装置との接続位置が分かりやすいように、飛行甲板には白いマーキングが施されている。",
"part_type": "part",
"localID": 138
},
{
"title": "水平灯などの照明灯",
"description": "水平灯とは、細長く横に並んでいるような照明であり、着艦のためにホバリングするヘリのパイロットが艦の水平状態や動揺を確認するために使用する。この他にも、前後左右に誘導するための指示灯や、夜間着艦用の照明灯、飛行甲板の外周を示すための照明灯などがある。",
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"localID": 139,
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},
{
"title": "格納庫内の道具などについて",
"description": "格納庫の内部には、整備道具や消火器、照明、監視カメラ、機体を吊り上げて整備するためのクレーン、揺れ対策として機体を固定するためのチェーンなどがある。ちなみに激しい揺れで吹っ飛ばないよう各道具などにも固定対策がしてある。なお、格納庫内はそれなりの広さがあるので、飛行甲板も含めて何らかのイベントの場所として使われることもある。",
"part_type": "part",
"localID": 140,
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},
{
"title": "燃料補給設備",
"description": "ヘリ格納庫の内部には、燃料補給のための設備が備わっている。燃料には限りがあるものの、陸に戻らず艦で補給できることは艦載ヘリの運用上、とても大きい要素である。",
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"localID": 141,
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},
{
"title": "ヘリを2機まで格納できる",
"description": "ヘリ格納庫には、艦載ヘリの整備やメンテナンスなどの他に、波風からヘリを守るという役割があり、その艦で許容できるサイズのヘリを2機まで格納できる。ただし、着艦や発艦は1機ずつである……というより、他の艦からヘリで誰かが来るという場合のために2機まで格納できるようになっているのだった。",
"part_type": "part",
"localID": 142
}
],
"localID": 132,
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},
{
"title": "CIWS(近接防御火器システム)",
"description": "",
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"children": [
{
"title": "近距離の対空防御火器",
"description": "CIWSとは、Close In Weapon System(クロース イン ウェポン システム)の略であり、近接防御火器システムを意味する。基本的には艦艇に搭載される兵器であり、迫りくるミサイルを迎撃できなかった時に至近距離でギリギリ撃ち落とすための緊急時の最後の防御兵器がCIWSである。",
"part_type": "part",
"localID": 144
},
{
"title": "コンパクトで無駄のない構成",
"description": "CIWSは、上部に白いレーダードーム、その下に20mmガトリング砲とドラム式弾倉による自動装填装置、その下に旋回台座と、コンパクトにまとまって無駄のない構成である。極端な話、甲板上に運んで固定して電源を繋げばすぐ使えるくらい綺麗にまとまっているので、例えば大型車両に載せたりなども可能である。",
"part_type": "part",
"localID": 145
},
{
"title": "毎分3000発も撃てるが……",
"description": "CIWSは、6本の回転銃身を持った20mmガトリングガンを使ってミサイルを迎撃する。発射速度は1本の銃身からは毎分500発、それが6本で、なんと毎分3000発(選択式で毎分4500発も可能)も撃つことが出来るのだが、ドラム弾倉には1500発しかないため、全力射撃すると30秒で弾切れしてしまう。予備弾倉を入れても3000発しかないので1分で弾切れだが、しかし高速で飛来するミサイルに対応するには、それくらいの瞬間的な火力が必要なのだ。",
"part_type": "part",
"localID": 146
},
{
"title": "射程はすごく短い",
"description": "CIWSの射程は、1500m。僅か1.5kmである。マッハの世界で飛来するミサイルなどを迎撃することを考えると、この射程はすごく短い。そのため実際に射撃する場合は、有効射程に目標が侵入するよりも少し先に射撃を開始することで、迎撃の余裕を稼ぐことになる。",
"part_type": "part",
"localID": 147
},
{
"title": "CIWSの旋回能力",
"description": "CIWSの旋回や追尾などを担う、どこか小さい門のような台座は、中心線から±150°の旋回が可能で、その速度は秒速116°となっている。基本的には艦首と艦尾のあたりに設置することで艦の全周をカバーしている。なお、砲身の俯仰角は+85°から−25°まで。",
"part_type": "part",
"localID": 148
},
{
"title": "上部の白いレドーム",
"description": "CIWSの上部には、長細い丸みのある円筒のような半球状のレドーム(レーダードーム)がある。その内部には探索用や追跡用のレーダーなどで構成されており、これらと火器管制システムによって、目標を捕捉しつつCIWSが撃った弾の流れも追跡して修正を行い、命中するまで最適な射撃を行い、命中したら次の標的に攻撃を行う……という流れを繰り返すわけだ。ちなみに、レドームの横にはFLIR(前方監視型赤外線装置)が付いている。これは人間の目には見えない遠赤外線を検知して、その温度分布を表示する装置であり、光源のない環境や植生に偽装している相手でも見つけることが可能なものである。これによってヘリコプターや水上艇などの攻撃も可能となっている。",
"part_type": "part",
"localID": 149
},
{
"title": "徹甲弾を使用",
"description": "CIWSの射撃には、タングステン弾芯による徹甲弾を使用する。この貫通力を活かしてミサイルなどを迎撃するわけだが、距離によっては迎撃してもその破片による被害を受ける可能性もある。それでもミサイルに直撃されるよりはマシなのだろう。",
"part_type": "part",
"localID": 150
},
{
"title": "同時複数対応には限界がある",
"description": "いくらミサイルなどを迎撃するために撃ちまくるCIWSであっても、その迎撃時間は数秒であり、同時に複数を迎撃するには対応能力に限界がある。そのため迎撃ミサイルなどと併用して、あくまでもそれらが突破された最後の砦として運用するのが基本となる。",
"part_type": "part",
"localID": 151
}
],
"localID": 143,
"expanded": true
},
{
"title": "76mm単装速射砲",
"description": "",
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"children": [
{
"title": "旋回と連射の性能に長けた砲",
"description": "76mm単装速射砲は、海軍の艦艇などに搭載される砲である。最大有効射程16km、秒速900mで飛翔する76mm砲弾を発射することが出来る。対地支援が可能な砲などと比べると小型で破壊力も小さいが、その分、旋回性能や追尾性能、連射性能に長けている。",
"part_type": "part",
"localID": 153
},
{
"title": "つるつるした丸っこい砲塔",
"description": "76mm単装速射砲は、つるつるした丸っこいフォルムの砲塔である。ここから砲身が突き出しており、その裏側には整備用のメンテナンスハッチがある。砲雷科などがここからメンテナンスを行うわけである。ちなみに砲塔はグラスファイバー製で、波風などの環境に強い。",
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"localID": 154
},
{
"title": "砲塔は360°の回転が可能",
"description": "76mm単装速射砲の砲塔は、360°の回転が可能であり、その速度は1秒に60°である。素早い動きで、艦に迫るミサイルにも即座に対応できる。ちなみに砲身の俯仰角は−15°から+85°まで動く。",
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"localID": 155
},
{
"title": "砲塔に防御力はなく砲弾の破壊力は小さい",
"description": "76mm単装速射砲は、砲塔そのものに防御力を付与されていないため、攻撃をまともに受けたら簡単に破壊されてしまう。また、76mm砲の破壊力はとても大きいとはいえない。しかし、艦の戦闘における主力がミサイルになってる戦場では、あまり気にされなかった。",
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"localID": 156
},
{
"title": "1分間に85発撃てるが……",
"description": "76mm単装速射砲は、1分間で85発と連射性が高い砲である。素早い旋回性能と合わせて、すぐに狙いを付けてたくさんガンガン撃てるのだが……護衛艦にもよるが砲弾は多くても100発も載せていないので、1分間も撃ち続ければすぐ弾切れしてしまう。そのため無駄撃ちせずに、要所要所で適切な射撃を心掛けよう。",
"part_type": "part",
"localID": 157,
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},
{
"title": "砲身から水が出て冷やす",
"description": "連射能力の高い76mm単装速射砲だが、ガンガン連射するとその熱で砲身が使い物にならなくなってしまうため、砲身から水を出して冷却している。水は基本的に海水を利用しており、使用後にメンテナンスされる。",
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"localID": 158,
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},
{
"title": "砲口制退器と排煙器",
"description": "砲口制退器は、マズルブレーキとも呼ばれる砲身の先端の周囲に付いている穴のようなもので、発射時の燃焼ガスをそこから逃がしつつ利用して発射の際の反動を抑える装置である。また、燃焼ガスが逆流しないように排煙器(エバキュエーター)も付いている。これらによって76mm単装速射砲は反動を抑えつつ精密な射撃を持続できるのだ。",
"part_type": "part",
"localID": 159,
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},
{
"title": "装填・発射・薬莢の排出は自動化",
"description": "76mm単装速射砲は、装填・発射・薬莢の排出は自動化されている。つまり無人化されているので撃つたびに砲弾をセットしなくて良いわけである。具体的には、砲塔がある甲板の下には砲弾の弾倉がドラムのように並んでいる区画があり、撃つたびに弾倉が回転して1発ずつ自動で装填されている。ちなみに砲弾の補給や装填前のセットなどはさすがに人力である。",
"part_type": "part",
"localID": 160
},
{
"title": "砲弾の種類について",
"description": "76mm単装速射砲に使用される砲弾は、近接信管と組み合わせて広範囲に破裂した弾丸の破片を撒き散らす榴弾や、発射された際の運動エネルギーで装甲を貫く徹甲弾などの種類がある。",
"part_type": "part",
"localID": 161
},
{
"title": "対空迎撃や水上目標への攻撃がメイン",
"description": "76mm単装速射砲は、射程や破壊力が乏しいため対地攻撃などには向かないが、その連射性能や追尾性能を活かしたミサイルの対空迎撃や、射程内の水上目標への攻撃や威嚇などには充分な性能を発揮する。ちなみに水上を低空で飛行する対艦ミサイルにも対応できる。",
"part_type": "part",
"localID": 162
},
{
"title": "軽量で省スペースに貢献",
"description": "76mm単装砲は、艦載砲の中では小さい部類にあり、軽量であるため戦闘時の激しい動きの際にも艦のバランスを大きく崩す要因にはなりにくく、また艦内の省スペースに貢献できるという側面がある。",
"part_type": "part",
"localID": 163
}
],
"localID": 152,
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}
]