北海島の孔明先生(仲達)
ショーチュー・クーリンガン。
彼はネクロマンサーにして緑オーマであり、それ以上に膨大な知略を持ってプレイヤー達を苦しめたアイドレス過去最大の敵である。
その正体は、五丈原で死ぬことなく自身もゾンビとなって生き長らえた、諸葛亮孔明その人であった。
仲達に勝てないまま死者となって生き長らえた孔明は、強敵を求めて長い年月をさすらっていたようである。
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・2008年8月17日 テンダイスブログ エンディングセレモニー T12 外交条件、外交戦リザルト
http://blog.tendice.jp/200808/article_23.html
なじみの喫茶店から緩やかにでて、白いサマーセーターを着たクーリンガンは、ゆっくり人ごみの中に入っていった。
影のようにいつのまにか並んで口をボソボソと動かす男がいる。クーリンガンの高弟の一人であった。
「クーリンガン様は冗談が過ぎます。中級までの呪文だけで戦うなどとは……」
「好きにさせて。私が本気で戦う相手など、もはや現代には一人もいないのだから」
クーリンガンは横を見ることもなく、永遠に生きる悲しみを述べた。
「ここにはベリサリウスも司馬仲達もいないのよ。いるのはあの頭の悪い裁きの鳥だけ」
おりしも街頭の巨大スクリーンでは、是空大統領が、大きく映し出されていた。
クーリンガンは微笑を浮かべ、画面を見上げる。
そしてゆっくりと頭を振ると、緩やかに人ごみの中に入り、親しげに人の肩に触れて歩いていった。
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クーリンガンの猛威によってアイドレスプレイヤー達は大いに苦戦したが、
その対策のひとつとして、わんわん帝国シロ宰相は、クーリンガンこと諸葛亮孔明に勝てそうな人物……
すなわち司馬懿こと仲達をデータ化してアイドレスに投入した。
仲達は、アイドレスにおけるクーリンガンの所業を知って、立ち上がった。
己を孔明と名乗り、荒れ果てたフィーブル藩国で善政を行って、民を率いて鍛え上げ、孔明軍を組織して、クーリンガンとの決戦を行ったのである。
……以上、大体こうした経緯で、
アイドレス屈指の名場面、プレイヤーのいないNPCとNPCの戦い、孔明(仲達)とクーリンガン(孔明)の戦いは起こったのであった。
・2008年9月25日 生活ゲーム 22:00 蜘蛛とクーリンと私
http://82789969.at.webry.info/200809/article_3.html
・2008年9月26日 生活ゲーム 10:00 ひとりぼっち(36)
http://blueblueblueblue.at.webry.info/200809/article_1.html
・2008年10月21日 テンダイス記事 現在の様子(1021)(前半)
http://blog.tendice.jp/200810/article_21.html
・2008年10月23日 テンダイス記事 現在の様子(1022)(後半)
http://blog.tendice.jp/200810/article_22.html
・2008年10月24日 CWTGサイト 13:50 akiharu国内戦まわり
http://cwtg.jp/bbs2/nisetre.cgi?no=22840
・2008年10月24日 CWTGサイト 16:20 孔明の軍について
http://cwtg.jp/bbs2/nisetre.cgi?no=22864
・2008年10月24日 CWTGサイト 17:24 【その他】クーリンガンや孔明、爆破テロや今後についてなど
http://cwtg.jp/bbs2/nisetre.cgi?no=22873
・2008年10月24日 NWCログ あれこれ抜粋
http://cwtg.jp/nwclog/2008/10/24.html
GENZ:さて。フィーブル藩国から宣伝が来てますのう。 http://cwtg.jp/bbs2/nisetre.cgi?no=22880
黒崎克耶:わー生物資源だー
築山:生物資源かあ。
戯言屋:こんばんはー というわけで、生物資源の支援を行っていますので、よろしくお願いしますー
築山:孔明軍にですか?
戯言屋:ええ。孔明軍ですね。>築山さん
涼原秋春:孔明軍はー、確かに今クーリンガンと戦ってくれてはいるんですが実態が掴めないんでどれだけ支援したものやら迷うところではあります。
戯言屋:まあ、そうかもですよねー。>実態が掴めないので
戯言屋:そのあたりの判断については、各国にお任せしたいと考えています。
涼原秋春:やー、フィーブル藩国の残存国民皆兵化してるあたりでどうやってそんなことを?! と思ってしまって。うーん。
戯言屋:ははは。まあ、クーリンガンと戦っているのは確実なので、敵の敵は味方の法則でもいいですし。
戯言屋:孔明の軍が全滅すると、そのままフィーブル藩国さよならー、の可能性もあるので、その支援という意味でもいいかも知れません。
涼原秋春:まあそうですねえ、そういう方向性なら設定国民とも折り合い付けられるかなあ。>フィーブル国民を救うのと同義
戯言屋:というわけで、軽く告知でした。ではではー
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クレール:
そして…… 引き続き、アイテムショップよりお知らせです。
これまた急な話ですが、クーリンガンと戦闘を行っている孔明軍の被害を抑えるために「山の盾」を送ろうという募金も開始させていただきます。
募金が集まって山の盾を孔明軍に送ることができれば、兵士になっているフィーブル藩国の設定国民さんの被害を抑えられることができます。
300万人を助けるために、皆さんのご協力をお願いいたします。以上でしたっ。
こう、出費続きで非常に申し訳ないとは思いますが、リミットが今日のうちなので、はじめさせていただきました……
う、またうっかりでした。場所は http://cwtg.jp/bbs2/nisetre.cgi?no=22922 こちらです。
・2008年10月24日 エースゲーム 孔明という男について
http://feebleclan.at.webry.info/201110/article_1.html
・2008年12月18日 テンダイス記事 BINGOボーナス 1218
http://blog.tendice.jp/200812/article_48.html
・2009年1月3日 大規模灌漑(イベント)取得時の話
戯言屋@フィーブル藩国 の発言:
こんばんはー。すみません芝村さん、
取得申請した、帰還民の急増(イベント)から派生する大規模灌漑(イベント)を受け取りに来たのですが、今お時間大丈夫ですか?
芝村 の発言:
いいよ
戯言屋@フィーブル藩国 の発言:
はい。マイルは以下のようになります。
よろしくお願いしますー!
16-00306-01:フィーブル:-5
16-00307-01:戯言屋:-80
16-00315-01:へぽGS:-2
16-00316-01:久織えにる:-8
16-00320-01:鉤生:-5
芝村 の発言:
L:大規模灌漑 = {
t:名称 = 大規模灌漑(イベント)
t:要点 = 現れる河,積み上げられた饅頭,灌漑
t:周辺環境 = 砂漠
t:評価 = なし
t:特殊 = {
*大規模灌漑のイベントカテゴリ = 藩国イベントとして扱う。
*大規模灌漑の効果 =藩国地図上に河を描くこと。既にある場合は流れをかえること
*大規模灌漑の効果 =西国人の次のアイドレスに食糧生産地を加える。
}
t:→次のアイドレス = なし
}
戯言屋@フィーブル藩国 の発言:
おおー!>食糧生産地!
ありがとうございますー! 受け取りますー!
芝村 の発言:
孔明からのメッセージを預かってる。いずれ、これをとるであろう為政者のために
戯言屋@フィーブル藩国 の発言:
ぶっ! やっぱり策でしたかー!(笑)
どのようなメッセージですか?
芝村 の発言:
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芝村 の発言:
”この信を受け取ること、まずは民を考えた上での施策と存じ上げる。”
”その心こそが、国を治める上での肝要なり。武帝、良く武力を用いるも、この肝要十分ならずんや、賢帝とはいいがたし”
”民を借りた一つの置き土産に、河の流れを返し候”
”もって自ら鍬を持ち、畑を耕し、天の恵みを民と祝えば”
”しかるのちに巨人の足で西へ3000歩歩き、大切なものを取り戻されよ”
芝村 の発言:
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芝村 の発言:
以上でした
戯言屋@フィーブル藩国 の発言:
すげー。というか、信は手紙で合ってると思うんですが、最後の1文だけ分からないですね。
芝村 の発言:
そうねえ。
今でも手紙を信書というね
戯言屋@フィーブル藩国 の発言:
謎かけかな? あ、そうなんですか。
芝村 の発言:
改まっていう時は信書が性格だよ
戯言屋@フィーブル藩国 の発言:
へえー。では、有り難く信書を頂きます。ありがとうございますー!
芝村 の発言:
はい。
戯言屋@フィーブル藩国 の発言:
では、失礼しました。ではー!
芝村 の発言:
ではー
・2009年6月9日 生活ゲーム 孔明先生のお知恵を借りる
http://www23.atwiki.jp/kinoutun/pages/478.html
・2009年8月16日 NWCログ 芝村さんの発言より抜粋 クーリンガンと仲達先生の話
http://cwtg.jp/nwclog/2009/8/16.html
芝村:何か話題がほしいのう。
伯牙:#あ、高原さんー。キノウツンに神社って有りましたっけ?
高原鋼一郎:#神社はないですね。
芝村:孔明祀ったのがあるよん。
芝村:孔明を祀るのは、1.フィーブルと、キノウツン、それとどこだっけな。
伯牙:神聖巫ですねー。
芝村:あそこは明確に孔明いってたっけな。祀るとはあるが。まあ、厳密には、北海島のは孔明=仲達の人なんで。
芝村:
まあ、仲達はあれだ。孔明の名前が穢されるの嫌って孔明を名乗って万策を駆使してクーリンガンを追い詰めて一度はこれを撃破してるんだよ。
その現場見てたのは………高原とかの一部の人間だけかな。
そうね。思えばはじめて、ACEが人間を完全に無視して、ACEだけでニューワールドの危機を乗り越えた事件だったな。
芝村:
荒れ果てたフィーブルを決戦場に見立てて孔明を名乗り、
民に農業をおしえて(これは史実で孔明もやってる。北海道開拓の屯田兵も同じ言葉からきてる) 鍛え上げ、軍勢化し、
鍋の国やらなんやらに軍勢を送り込み、高弟を討ち取り、フィーブルに陣を組んで迎え撃ったんだよ。
芝村:最後の最後で俺は戦うためにお前達に嘘をつき、今まで教えてきたと民に告白してるけど、このあたりは唯一の目撃者になるはずだった青狸が国に逃げ帰ったんでみそこねてるね。
伯牙:か、かっこいいですね……。
芝村:そうね。なにせ魔法とかI=Dとか使わずにクーリンガンの軍勢をぼっこぼこにしてるからな。しかも、孔明その人の陣で。
芝村:フィーブルの民は、このことを以後語ってなく、ただ、孔明先生は偉い人だけ、語り継いでる。 まあ、彼らにとってそれこそが真実だったんだろう。
涼原秋春:#確かエースゲームで詳細非公開だったかと。>仲達vsクーリン 北海島大決戦
芝村:で、情報非公開だったか。解除しそこねたな。すまんすまん。あのときはACEが事件解決していいんかと、偉い悩んでたんだよ。
芝村:ちなみに高原息子をなぜかかわいがってたな(笑) 生活ゲームでもでてきてるし(笑) まあ、おかげでキノウツンの騒ぎもぴたりととまったわな。
まつり:#うちの人もあの頃一度か二度出かけてたと思うのですが ”孔明”さんには会わなかったんでしょうか。
芝村:あってるよ。
まつり:#あ、そうなのですか! ありがとうございます。
GENZ:#あったあった。当時は偶然デリバリーの仕事を受けたのでその場に居合わせることが…
まつり:#デリバリーってなんですか?>GENZさん
高原鋼一郎:#アイテムショップからの援助物資を届けに行った時に、その決戦を見たんですよ。>デリバリー
GENZ:#そうそうアイテムショップでした。凄い額だった。そしたら、魔法の力とか何もいらないと言われて…色々凄かった。
芝村:まあ、魔法の盾を断って、フィーブルの民への土産で食い物と木材だけうけとったな。ありゃ全部断ると使いの顔がたたなくなるので、外交配慮ってやつだろう。
芝村:その時の食料や生物資源が、今の緑豊かなフィーブル穀倉地帯のもとになってるんだから、世の中はわからんもんだよ。
芝村:
あれとベリサリウスは格好いいねえ。どっちもおじいちゃんだが。
まあ、アシタはベリサリウスからほめられとっtなあ。
高原鋼一郎:#確か芝村さんが猛威を振るってたクーリンガン孔明に対するカウンターとして呼んだみたいなことを言ってた気が。
芝村:むつきの処に出たのが最初だな。
伯牙:#ACE召喚システムを介してなんでしょうか? みたいなちょっとした疑問が。
芝村:単純に、孔明に勝てそうな人をデータ化して投入したんだよ。一時期城はどこかときいてるのをきいて、もうダメだと一端追跡あきらめて別の方法でアプローチしてたんだが。
芝村:
んー。人間というか、プレイヤーが勝てればよかったんだが。
まあ、相手はどんどん進歩してるんだ。そろそろ人間が勝てるとは俺も思ってはいない。
戯言屋:#今はどこにいらっしゃるんだろう……
芝村:今は元の時代に戻ってる。また召喚されれば別だが。
芝村:
プレイヤーならしらいしか悪童。ACEならベリサリウスだけだろう。蛇のおっちゃんや菅公はつよいけどまあ、直接対抗ではないねえ。
ああ、いや。もう一人いた。ほねっこの迷宮の底にいる大賢者がいた。やつは勝てるだろう。
それ以外だと絶好調の海法、素子が戻ってきた日の是空くらいか。
・2010年8月3日 生活ゲーム 黄金の大地、本当の宝物
http://feebleclan.at.webry.info/201008/article_1.html
・2010年10月20日 NWCログ 芝村さんの発言より
芝村:フィーブルは中華料理が多いね。孔明先生が色々もたらしたせいだ。
芝村:人気なのは饅頭だね。
http://cwtg.jp/nwclog/2010/10/20.html
・2011年6月13日 NWCログ 芝村さんの発言より抜粋 クーリンガンと仲達先生の話
http://cwtg.jp/nwclog/2011/6/13.html
芝村:
クーリンガンは敵だった。T12で登場した、アイドレス1、2通じて最強の敵じゃないかな。おそるべき闇の神官でな。
知謀は文句なく我々全員まとめたのより強かった。ことごとく裏かかれたし。 まあ、ゾンビ使いというかネクロマンサーだけど、その本領は知謀にこそある。
T12で勝ったと思ったら生きてて(T12エンド小説で登場)、T15では数が増えて登場していた。まさかの一国一クーリンガンだな。
芝村:
で、ついにあいつは負けないまま終った。壮絶な殴り合いをして、”まさかのニューワールドと共生”したんだよ。
一部は倒したが、過半はニューワールドに根付いて、今に至っている。結局、クーリンガンの作戦を阻止出来た奴は一人だけというわけだ。
芝村:
クーリンガンの多くは死者の国の神様として奉られているが、FEGの摂政になってたり、保育園の園長だったり、
屋台のオヤジだったりしてるのもある。クーリンガンは多様性をえてニューワールドに根付いた。中には今も敵のまま暗躍する奴もいるだろう。
中立で光と闇のバランスが崩れたら動き出す用意があるというやつもいる。
芝村:
戦争技術という意味での戦術は、クーリンガン以後に一変している。歩兵の価値が急上昇したし、
宰相府はクーリンガンの戦術をほぼ丸コピーして今にいたっている。そう言う意味では、悪い奴だけど悪すぎて尊敬うけるという、ほとんどバグみたいな存在だ。
芝村:
で。過去クーリンガンを倒したのは孔明を名乗るフィーブルの天才軍師でな。
傾いてぼろぼろだったフィーブルの民を率いて、設定国民だけでクーリンガンの軍勢を打ち破ってクーリンガンを誅している。
今、フィーブルに善政がでているのは、フィーブルの国民の努力もあるがまあ、その孔明が基礎作ってるんだよね。
芝村:
善行は弟子入りしたいと言ってたが、まあ、一歩離れてゲーム制作者として言えば、クーリンガンは異常だよ。
で。孔明とクーリンガンの戦いを見たのはFEGの都というのが、つぶさにみて、孔明に弟子入りしたいとかいってたなあ。
魔法もI=Dもつかわずに、生身の人間だけを率いてクーリンガンをぼっこぼこにしていたからな。
芝村:
で。クーリンガンは元々諸葛亮という名前で、誰かにACEとして召喚したらしい。
その敵の名前は、是空が仇の男といってたやつだ。説明が変だな。クーリンガンの本名は諸葛亮というらしく、
それを仇の男と是空が名付けた奴が召喚して運用していた。複数個人ACEにしてな。
芝村:
ではフィーブルでいまもって孔明先生と言われる人物はどうかというと、
どうやら(むつきの生活ゲームなどを見る限り)司馬懿らしい。諸葛亮のライバルでもある。
歴史の話をすれば、諸葛亮をもっとも高く評価した人物と言えなくもない。
芝村:
で、シバイは孔明を高く評価するあまり、ニューワールドのクーリンガンご乱行を知って、孔明を名乗り、ライバルの名声のために戦ったんだね。
アイドレス屈指の名戦闘シーンだ。観客がほとんどいない、まあ、風野緋璃がいじけて、人間なんかいらないじゃないとくやしがってた。
高梨ひひひ:#あんなの孔明じゃない! 俺が証明してやる! って感じでしょうか(笑)
芝村:そだね。 覚えておけ、孔明と言う男は見事な男よ。民を愛すること尋常でなく、清廉なること誰もかなわぬと 偽孔明が言って本物というかクーリンガンと戦うのさ。
芝村:
その後、食うに困った蛮族の国キノウツンが何度となくフィーブルを攻めるんだが、
フィーブルの民はそのたびに撃退しているんだよね。相手殺さずに。
芝村:
諸葛亮は生前、しばいが戦争をさけたのをものすごく気にしてな。というか、死んでもしにきれんと。(五丈原の戦い)
で、死者(クーリンガン)となったその後、強敵を捜し続けてとにかくからんでる。
結局クーリンガンは死んでも強敵を捜し続けて、最期はそれがかなうわけだが。
なお、以下は、時間犯罪によって儀式魔術が行われた時、
クーリンガンが孔明先生を呼び出した的なシーンである。
・2011年7月7日 テンダイス 夜のはじまり
http://blog.tendice.jp/201107/article_7.html
・2011年7月7日 テンダイス記事 星々の作り方
http://blog.tendice.jp/201107/article_8.html
・2011年7月7日 テンダイス記事 準備
http://blog.tendice.jp/201107/article_10.html
・2011年7月18日 ツイッター 孔明の北伐の話
芝村:
孔明さんの行動について未だに腑におちないところがありまして(実在の孔明さんの方です)諸説あるようですが、
彼はなぜ北伐をおこなったのでしょうか? ですか。
芝村:
まず。諸葛孔明という人物は戦争向きの人ではありませんでした。
実在の孔明は、内政の人、慈悲深い人、発明家として知られています。
戦争指導で言えば法正が蜀漢の一番で、彼が病没してから蜀漢はめっきり勝てなくなります。 さて、そこで北伐です。
芝村:
さて。蜀漢の北伐は軍事的には無理があると一般にされていますが、これは純粋に建前をそのまま実現するとしたら。の話で、
軍事的な話で言えば、少数が積極的に攻める理由は十分にあります。予防戦争です。
芝村:
単純な話として、蜀漢の悪夢は魏による軍事侵攻で屈服させられることであり、
彼我の戦力差から投降や裏切りが続出することでした。 これを予防するには軍事的アピールが必要だったわけです。
芝村:
政治的背景でいくと法正没後、 劉備が大敗、さらに死亡ときて、蜀漢は求心力を失いつつありました。
出来の悪い2代目を守り立てる意味でも、どうにも軍事的アピールは欲しかったわけです。
ということで、あくまで内向きな政治的事情と軍事技術の要請でああなっています。
芝村:
では軍事的必要性はいかほどかと言えば、魏が攻めてくるあたって城を築きながら秦嶺山脈を迂回して圧迫を強めると、
手勢で劣る蜀漢はどうにも手が出せなくなってきます。 というのも、当時の軍事技術では少数で城を落とすのが非常に困難でした。
芝村:
城を造らせないためにも攻め続けるというのは、あの時代で言えば悪い手ではないのです。
本国からなるべく遠くを前線とする、内政家としての配慮が、国外での戦闘を決断させたわけですね。
芝村:
一方でこの北伐は蜀漢内でも不満が強いものでした。反対派の主張はこうです。
コストパフォーマンスが悪い。 内政を充実させ、国力を富ませるほうに重点をおくべきだと。
実際、政権内でも反対者がいて、孔明没後は実際この人たちが有力になり、北伐は一時的に中止されます。
芝村:
が、魏の圧迫が強まると、結局前にもまして北伐するしかない状況に追い込まれ、
この時には前線が非常に後退していました。 (まあ、前線が近づいて来たので北伐再開したわけです)
芝村:
とはいえ。この繰り返した北伐により、蜀漢の滅亡は確実に遅くなっていると思われるので、
もっと評価されてもいいのではないかと思います。はい。 以上説明終わり。
・2012年4月25日 テンダイス記事 ◇三顧の礼
http://blog.tendice.jp/201204/article_1.html